イトヨリの鱗仕立てとディプロマット 1月の認定講座1日目 | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

1月はまずタプナード

タプナードは南仏の調味料で、オリーヴをすりつぶしてにんにくやアンチョビ、オリーヴ油を混ぜたもの。

おいしいし、料理の構成要素としても頻繁に登場しますので、

やはりご紹介しておかないと!です。

 

 

 

さて定番の家庭料理ポワローマリネも作ります。

 

【ポワローマリネ】

寒くなってきて、ポワローが美味しい時期になりました。

 

丹波の農家民宿・岡田さんに分けていただいて、

ビネグレット和えに。

 

クタクタになるまで30分

と思っていたら、岡田さん家のは20分でもうトロトロに柔らかいのです。

 

熱々に、ワインヴィネガーとオリーブオイル、マスタードで作ったビネグレットをかけて、

半日ほどおいたら出来上がり!

 

甘くて、なんとも言えない美味しさです😊

 

フランスのお惣菜屋さんならたぶんどこでも並ぶ定番✨

緑色のところはブーケガルニを作るのに使っていますが(冷凍保存して)、

 

細いのだったら丸ごと一本茹でて、

そのまま量り売りになってます。

 

根っこもおいしいのよ、とかつて教わり、

今回も油で揚げてパリパリをサラダに乗せて

その苦味を楽しみました

ご馳走様でございました

 

 

 

 

実習では、大切なオニグラ用のブイヨンを取り、

(完成は明日)

メインは
【イトヨリのジャガイモうろこ仕立て】

 

 

ボキューズさんの有名な、ジャガイモの鱗仕立てを作りました。

 

ほんとはヒメジという、肌が赤い魚を使うのですが、日本にはあんまりいません。

ジャガイモで鱗を作ってイトヨリに貼り、

うろこパリっと、身はふっくらに焼き上げます。

楽しくて大好きな料理の一つ。

 

講座の前にワインを買いに行きました。

探していたものは見当たらず。そこでソムリエさんに

「イトヨリで、生クリーム系のソースを添えます。何がいいですか?」

と相談。

いろいろ探しているうちに、

 

「うーん、その組み合わせは、ボキューズのオレンジ🍊入りのうろこ仕立ての料理を思い起こさせます。ブルゴーニュがいいのではないでしょうか!」

 

びっくり!!

そうです。まさしくそれを作ろうとしてます。なんと頼もしい〜!

「僕だったらブルゴーニュ・アリゴテを合わせます。オレンジの酸に、アリゴテのすっきりした酸が合うはず」

目の前にあったオーセイ・デュレスは?

「もちろんこれでも。ワインとしてはこっちのほうが奥行がある」

 

うーん、悩みます。お兄さんなら、どっち??

「ソースにオレンジの酸を効かせるなら、ブルゴーニュ・アリゴテ。バターや生クリームのコクを前面にだすなら、オーセイ・デュレス」

とのこと。

どっちにでも、ふれます〜!

 

しばらく悩んだあげく、結局両方買うことに。

同じ授業が2回あるからです。

(うしし、つまり私だけが、オレンジ勝ちの回とバター勝ちのバージョンの両方を試せるのでした〜)

 

なんとも楽しい経験でした

 
ディプロマット

【ディプロマット】

「外交官」という名前を持つ、クラシックなデザート、ディプロマットを作りました。

外交官でもあった作家のブリア・サヴァランがロンドンに駐在していたときに、その料理人が作ったとも(ほかの説もあり)。

 

2タイプあって、ひとつはブリオッシュ生地にプリン生地を流して湯煎で焼いて冷やしたものと

ビスキュイとババロワのを冷やし固めたものと。

今回は湯煎で焼くほうのディプロマットにしてみました。

 

それがなんだか妙に難しく

底の紙が浮き上がり、プリンが外れたり

ビスキュイがクネクネになって、層ができなかったり💦

 

ブリオッシュに変えてマシになりましたが、もっと気を遣ったほうがいいみたい。

最初から、

完全な層状に組み立てられるババロワタイプにすればよかったのに〜

と思いつつ、湯煎タイプの完全を目指して燃えてもいます

 

優しい美味しさの、和みのデザートです

 

最後の写真は、

京都のパン屋さん「リベルテ」に売られてるディプロマット

 

残ったビスキュイの再利用法でもあるので、こちらはパンプディングみたいな感じです。

生徒さんが、授業中に速攻ご主人にラインして買ってきてもらい、翌日お届け下さったのです。なんてありがたい〜