賢いガレット・デ・ロワ ノリエット | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

ノリエットのガレット・デ・ロワを頂戴しました。箱をあけると、とても端正な模様とすっとまっすぐ上がったガレットがでてきました。美しい!

カットしようとして、気がつきました。

生地が部分的に膨らみすぎたり、口が開いてしまうのを防ぐために空気穴を開けるのですが、葉っぱの模様の中心に、破線状に穴を開けてあります。それをきっちりと葉っぱ模様の中心に配置したら、たぶん人はこのライン上に包丁を入れて、きれいな8等分に切り分けるでしょう。

 

きっと中に入れるフェーヴはこの破線模様の間と間に入っているはず。そうすれば、絶対に包丁がフェーヴに当たる心配はありませんし、また「包丁には当たらなかったけど、切ったすぐそこにフェーヴの存在が見え」てしまい、がっかり、なんてことがなくなります。

 

料理講座の最後。

果たして、8等分しましたが、フェーヴの痕跡はなし!

生徒さんにはそれぞれ好きなのを取ってもらい、食べ始めました。

「わぁ、ありました!!」

とお一方。

 

なるほどなあ。なんて賢いのでしょう!ちょっとした工夫なのですが、ものすごく感心しました。

もちろんおいしく頂きました!