「B&C(パンニュース社)」の取材で、広島県にあるドイツ菓子屋さん「フェルダーシェフ」へ。
広島県廿日市市上平良220-2
http://www.felderchef.com
昨日の続き。
田頭亨シェフのお菓子のお店フェルダーシェフのバウムクーヘンとシュトーレン
バウムクーヘンは深く記憶に残るおいしさです。4年ほども前、広島出身の生徒さんが買ってきてくださいました。ふわっとがっしりとしっとりが並立していて、奥の方から苦アーモンド香が香り、なんとも素敵なおいしさ。久しぶりに頂いて、「ああ、これこれこれ!!」と感動が甦ります。
2011年にはドイツ農業協会コンテストで金賞を受賞していると聞いて、なおさら納得。
そのとき他にいただいた焼き菓子もおいしく、きちんと本当にきちんと作られたことがお菓子の佇まいから感じられ、心に残りました。ずっと「いつか行ってみたい。いつかシェフにお会いしたい」と願い続けたお店だったのです。
お店に併設されている、見晴らしのよいカフェでは「ドイツの朝食」が頂けます。典型的なドイツの朝ご飯なのだそうです。
カイザーブロートヒェンを半分にして、ハムとキュウリ、もう半分にはチーズが乗せられています。クリームチーズに近隣で取れたいちじくのジャムのせも、やさしい上質なおいしさ。
パン屋さんの「メール」に行ったときからずっと気になっていました。
「ブッターシュタンゲ」
練乳とバターがふわふわにホイップされてすっと絞られています。お塩が少しふってあるよう。
乳風味と塩気が混じり、独特なおいしさ。
アップフェルシュトゥルーデル
薄い生地でりんごを巻いたもの。温めて出してくださいました。これもまた近隣の産物で、豊かな自然と作り手の気持ちと技術が一つになったお菓子。羨ましく思います。
「リューベッカーザーネトルテ」は北ドイツの伝統菓子だそうです。
上にはリューベッカ社のマジパン・ローマッセが薄く乗せられ、ふんわりきめの細かいビスキュイと軽くてお酒の効いたクリームはとてもよく合います。
取材でお伺いしているというのに、お菓子談義で盛り上がり、すぐ脱線してしまいます。日本で5年、ドイツでの8年間の修業の様子、なぜドイツのお菓子が好きなのか、どうしてパン屋さんも始めたのか、ドイツの人達は、ドイツのお店はどんなふうなのか。私には興味深いことばかり。
以前いただいたメールから感じ取れるお人柄そのままの、まっすぐで謙虚で、でも確たる自信をお持ちのシェフのお話しはもっともっと聞いていたいよう。
長年の夢の一つが叶い、興奮状態のまま大阪に帰ってきました。
料理講座のプチフールにお出ししたリュールンバヒャーとシュトーレン
まきまきの中にはレーズンやプルーン、いちじくなどドライフルーツがいっぱい。シュトーレンはまさしくお菓子屋さんの作るシュトーレンという感じで豊かな奥深い味わいです。
2007年に金賞を取っているフルヒテクーヘン(フルーツケーキ)。これから頂きます!
後日談:これは今まで食べたフルーツケーキの中で一番といっていいくらいに私好み!
生地の味わい、キメのこまかさ、フルーツの入り加減、ナッツの食感。どれをとってもしみじみおいしく、もう一度食べたい味となりました。
ユーベルダーメ
サワーチェリーの酸味がほどよいチョコレートケーキ
オランジェ・シゲキ
バタークリーム好きな私にはたまりません。シゲキというのは、開発された職人さんののお名前だそう。
奥はフランクフルタークランツ
周囲のキャラメリゼとナッツがとてもよく合い、バタークリームも絶妙。このお菓子が本当はこんな姿をしていたと、初めて知りました。