ちりめんキャベツ | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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ちりめんキャベツ chou frisee

料理講座のために取り寄せました。2250円
値段を聞いた瞬間、ちょっと腰砕けに。
「た、高い・・」
普通のキャベツなら10個買えるかも。

フランスではキャベツというと、こちらのちりめんキャベツです。日本のようなつるっとしたものも売場の隅に並ぶには並び、シュークルートにはつるっとタイプが使われますが、でも普通にキャベツというと圧倒的にちりめんです。
しっかり固く、きちんと茹でてから使います。煮込んでも煮くずれないのが魅力。だから生のままでは固くて食べにくいため、「トンカツに添える千切りキャベツ」という使い方はできません。

今回の講座では鳩とフォワグラ、トリュフを卷くためにちりめんキャベツを使います。
こんなに高いのなら、普通の日本のキャベツにしておいてもよかったかも・・。
「でも先生、これが日本の普通のキャベツだったら、がっかり。やっぱり違う!と思います」
と言ってくださった方があり、それならば買った甲斐があったというものです。

輸入品が高いのは致し方ないと思うのですが、これは国産品のようにも見えます(葉のごわごわ加減)。しかしちりめんキャベツは育てるのが難しく、かつ育つのに時間がかかること、なのにこんなに大きいこと、今はキャベツの育ちやすい時期ではないこと、などなどが高い理由なのだと教わりました。
最近は外国の野菜を育ててくれる日本の農家さんがあってありがたい・・と思っていたら、昔の日本ではちりめんキャベツが普通に育てられていたのだそうです。
昔というのは、たぶん今の世代のおじいちゃんおばあちゃんたちの若かりし頃のこと。驚きました。
料理辞書には日本にキャベツが入ってきたのは平安時代とあります(観賞用)。なんだかものすごく古い話です。