1月21日23日
製菓基礎講座1月にて
ガレット・デ・ロワ galette des rois
1月は折り込みパイ生地feuilletageを折って、ガレット・デ・ロワを作ります。
それほど寒くなかったので、暖房を切った状態でも室温13~15℃くらい。バターが可塑性を保つ温度帯ですから、理想的です。
みなさんには厚着をお願いしています。
3つ折りを繰り返し、中にはクレーム・ダマンドとフェーヴを詰めて
月曜日の講座では、えらいことになってしまいました。
私のガレットを組み立てオーヴンに入れて、ほっと一息。1分ほど過ぎた頃。
バン!
オーヴンの中から大きな音がしました。天板がそる音です。
いやーな予感。
通常フランス天板(鉄製)は高温をかけてもそることはありません。(うちにある国産オーヴンのステンレスの天板は高温のオーヴンに入れると、けっこうそります)
でも私の天板は直前まで冷凍庫に入れていて、室温も低いところに、オーヴンは240℃と高温で余熱していたからでしょう。寒暖差200℃超に耐えきれず、勢いよくそった模様・・・。
しばらくしておそるおそるオーヴンの中を覗いてみると・・・。
上の段のフィユタージュが半分までずるんとずれ、クレームダマンドがむき出し状態に。よっぽどすごい衝撃が加わったようですが、まさか上段がすっ飛ぶなんて!(じっさいのところは、天板がそった衝撃で上下段がはずれ、生地が膨らむにつれて、ずるずるっとずれていったと思われます)
これはもうどうにもなりません。観念するより他、打つ手はなしなのです。
みなさんのものはそんなことになっては一大事ですから、余熱の温度を10℃下げ、天板も冷やしすぎないようにしました。
全員きれいなガレットが焼けてきて、私はほっと胸をなで下ろしました。
それにしてもびっくりしました。
10年以上ガレットを焼いていますが、ここまでの大惨事は初めてのこと。
ご試食用がとても小さくヘンになってしまったことは申し訳なかったことですが、ともかくみなさんのが問題なく焼き上がったのでほっとしました。
残り生地からポン・ヌフPont-neuf
パリのセーヌにかかる橋の名前がついたこのお菓子は、フィユタージュを使ったタルトレット。シュー生地とカスタードクリームを半々に混ぜたものを絞って焼きます。中央には「橋」をイメージさせる十文字を作り、グロゼイユのジュレと粉砂糖を交互にのせます。
愛らしく、なんともいえずおかしなお菓子です。なぜなら、囓ると、シュークリームを飲み込む寸前の味がするような気がするから!