手間要りケータリングの講座 1月の料理連続講座にて | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

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1月13日14日
料理連続講座にて
パン・シュープリーズとカナッペcanapeいろいろ 
パンシュープリーズの中には生ハム、ロックフォール、スモークサーモンの3種類のサンドを入れています。カナッペは、生ハム、フォワグラのムース、イワシのマリネ、サーモンタルタルなど、いろいろ6種類。

カナッペcanapéとは、食パンのスライスを使った小さいオープンサンドのこと。
もともとはギリシャ語の「蚊帳付きのベッド」から出来た言葉で中世フランス語conopéになったと辞書にあります。今のフランス語でカナッペと言えば、ソファーベッドのことでもあります。お昼間はソファーとして使い、夜になるとソファーの下(足の近く)のほうをずるずるっと引っ張り出すとベッドに早替わりする家具で、たいていのお家に一つはあるのではないかと思います。気楽なお客さんが泊まりに来た時に活躍します。
料理のほうのカナッペしか知らなかった私は、ソファーからずるずるっとベッドが引っ張り出されて、
「はい、カナッペに寝て」
と言われたときは、ちょっとびっくり。ごろんと横になると、なんだか自分が上に乗せられる具になったような気分になったものです。
そのカナッペとこのカナッペは関係があるのかな?


さて料理のカナッペはおいしくないといけないのは当然のこと、やはり美しさは重要です。クラスでも2日とも
「いわしは手開きでもいいですか?」
と聞かれましたが、答えはノー
「カナッペは見た目、いのち!」
すかっときれいな三枚下ろしにしてくださいね、と頼みます。
「パンの耳はつけたままでも?」
ノー、今日は落としてください。
「適当に」「おいしいところまで」が口癖ですが、今日の私はちょっと違います。




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ガチョウの脂でゆるやかに煮たフォワグラのコンフィ。美しい色です。


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いちじくのピュレと。



冷たいものばかりでは寂しいので、メインはあたたかいものを。
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黒豚肩肉のロティ


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間違いなく柔らかく火が入る肩ロースはよく授業で使いますが、がっしりめのもも肉のロティも私はじつは好きです。



デザートは食卓が華やかになるよう
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フランボワーズとヴァニラのアイスクリームのアントルメを。

たんに組み合わせただけでどうということはないのですが、難点はアイスクリームマシンが2つ要るということ。私も今は1台しか持っていないので、前日にフランボワーズのアイスクリームを作って先に固めています。
もし家庭の冷凍庫だったら、アイスクリームマシンとセルクルの両方が入るか?というと、甚だ疑問ですが・・。


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「フランボワーズとチョコレートのムース」と「バナナとキャラメリアのブロシェット」


少量、他品種の小さい物を作るのは本当に手間がかかります。トレトゥールは高いなあとよく思っていたものですが、作ってみると、致し方ないことを痛感します。10時半に作り始めて、お昼がスタートしたのは1時をずいぶん回ってから。だから授業でもたまにしかできません。でもずらっと完成品が並ぶと、ちょっとした達成感が得られるものです。
今度はもっと大きな組み立てものを授業でもやってみたいと思っています(来年か、再来年か・・・?)