気になる韓国語発音 二重パッチムの発音ルール② | 小さな町から韓国語

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田舎暮らしをしながら、韓国語教室を運営しているおばさん先生のブログ

韓国語教室の生徒さんたちが嫌いなものの1つが二重パッチムです。

 

以前、二重パッチムの基本的なルールについて、書いたのですが、今回は、さらにちょっと気を付けるべき点について書きたいと思います。

 

前回の記事の要点としては、

 

・ほとんどの二重パッチムが左のパッチムを発音する。

・でも、【ㄺ】【ㄻ】【ㄿ】だけは、右側の音を読む。

・特殊な【ㄺ】【ㄻ】【ㄿ】の覚え方は、右側の音【ㄱ】【ㅁ】【ㅍ】をヒントに「구마(クマ)の페(ペ)さん」で覚える。
 

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

 

 

ですが、この基本ルールに加えて、気を付けることがさらにあります。

 

【ㄺ】 に関する注意点

右側の音を読む「クマのぺさん」こと 【ㄺ】【ㄻ】【ㄿ】 のパッチムのうち 【ㄺ】 には、気を付けなければなりません。

 

例えば、【읽다】(読む)。ルール通り、右側のパッチムだけを発音すると【익따】です。

 

ですが、【ㄱ】の音から始まる活用語尾につなげる場合、【ㄺ】の【ㄹ】の方を発音するというルールがあります。

 

【ㄱ】の音から始まる活用語尾というのは、【-고】とか【-거나】とか【-게】などです。

 

具体的な例でみていくと・・・

 

動詞【읽다】の場合

【읽다】+【-고】(~して)=【읽고】→発音は、[일꼬](読んで) 

 

【읽다】+【-거나】(~たり)=【읽거나】→発音は、[일꺼나](読んだり) 

 

【읽다】+【-게】(~するように)=【읽게】→発音は、[일께](読むように)

 

形容詞【맑다】の場合

【맑다】+【-고】(~して)=【맑고】→発音は、[말꼬](清くて) 

 

【맑다】+【-거나】(~たり)=【맑거나】→発音は、[말꺼나](清かったり) 

 

【맑다】+【-게】(~く)=【맑게】→発音は、[말께](清く)

 

すべて【ㄺ】【ㄹ】の方が発音されます。

 

※【-고】【-거나】【-게】の音が、すべて【-꼬】【-꺼나】【-께】と濃音になっているのは、「口音パッチム(k, p, t)+ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈは、濃音化(ㄲ, ㄸ, ㅃ, ㅆ, ㅉ)する」という「濃音化のルール」が適用されています。

 

ですが、この法則は、用言の単語にのみ限定されています。

 

用言というのは、活用をする動詞、形容詞のことです。

 

例えば、【닭고기】(鶏肉)をみてみましょう。

 

【닭】のあとに【ㄱ】の音が来ていますが、発音は[닥꼬기]です。

 

【닭고기】 は、名詞です。用言ではありません。活用して【ㄱ】につながっているわけでもありませんので、【읽고】[일꼬]になるルールの条件には当てはまりません。

 

超特別扱いの【밟다】

最後に、超特別扱いの単語を1つ紹介します。

 

「踏む」という意味の動詞【밟다】は、「クマのぺさん」ではありませんので、本来なら左側のパッチムを発音すべきです。でも、この動詞だけは特別に右のパッチムを発音します。

ですので、[밥따]が正しい発音になります。

 

【밟다】+【-고】(~して)=【밟고】[밥꼬](踏んで) 

 

【밟다】+【-지】(~するよ)=【밟지】[밥찌](踏むよ) 

 

【밟다】+【-게】(~く)=【밟게】[밥께](踏むように)

まとめ

以上、長くなりましたが、要点は

①二重パッチムは基本的に左を発音。

②でも、「クマのぺさん」(【ㄺ】【ㄻ】【ㄿ】)は、右を発音。

③けれど、「クマのぺさん」の 【ㄺ】は、活用して 【ㄱ】の音に続くときは左の【ㄹ】を発音する。

④例外的に、動詞【밟다】は特別扱いをして、右を発音。

となります。

 

難しいようで、簡単なようで、でもやっぱり複雑ですかね?