小さな町から韓国語

小さな町から韓国語

田舎暮らしをしながら、韓国語教室を運営しているおばさん先生のブログ

生徒さんが面白い質問をしてくださいました。

 

「형」(お兄さん)は、「형님」(お兄様)という敬称があります。

 

「누나」(お姉さん)は、「누님」(お姉さま)という敬称があります。

 

では、

 

「언니」は?

 

というご質問。

 

「えっ、언니の敬称……?」

韓国語に携わって長く、日常的に耳にしている言葉のはずなのに、いざ聞かれると「あれ?そういえば何だろう?」と一瞬詰まってしまいました。

 

「형님」「누님」は、会話でちょこちょこ耳にします。

 

でも、「언니」に「님」をつけた形って、聞いたことがないような・・・でも確信をもてず、国立国語院様に問い合わせをしてみました。

 

すると、

 

안녕하십니까?

문의하신 것처럼 '형'은 '형님', '누나'는 '누님'으로 높여 부르는 것과 달리 '언니'는 높여 부르는 표현이 따로 없는 것으로 파악됩니다.

고맙습니다. 

日本語訳:お問い合わせいただきました通り、『兄(ヒョン)』は『兄様(ヒョンニム)』、『姉(ヌナ)』は『お姉様(ヌニム)』と高めて呼ぶのに対し、『お姉さん(オンニ)』には別途高めて呼ぶ表現がないものと把握しております。ありがとうございます。

 

だそうです。

 

「へ~」と言うしかないのですが、この事実に今まで気づきませんでした!

 

わざわざ格式張った敬称を作らなくても、その呼び名だけで十分に温かみと敬意がこもっている、ということなのかもしれませんね。

最近のSNSや親しい間柄のジョークで「オンニニム〜!」と呼ぶことはあるそうですが、それはあくまで造語のようなもの。

標準語としては存在しないという事実に、私自身も新しい発見をした気分です。

先日、小学生の娘が急にこんなことを教えてくれました。

「ママ、シュリーマンって知ってる?トロイアの遺跡を見つけた人なんだけど、いろんな言語が話せるんだって」

どこでそんな知識を!と驚きましたが、私自身の知識は「遺跡を見つけた、語学がすごい人」という表面的なもの。

 

娘の言葉に背中を押されるように、彼の有名な著書『古代への情熱』を図書館で借りてみました。


この本、読んでみたのですが、シュリーマンの「語学学習への執念」がとにかく凄まじいんです。

シュリーマンは15か国語ほどを操ったと言われていますが、その学習法は驚くほどシンプルで、かつ徹底されていました。

【音読】大きな声で読み上げる
ただ読むだけでなく、理解できない人を雇ってまで「無理やり聞かせる」という徹底ぶり。誰かに聞いてもらう緊張感が、脳を活性化させたのかもしれません。

【暗唱】文章をまるごと覚える
ひたすら暗唱を繰り返す。

【作文】毎日、自分の興味を書く
アウトプットの真髄です。自分が伝えたいことを言葉にする作業こそ、最高のトレーニングになります。

【隙間時間】1分たりとも無駄にしない
郵便局の行列待ちですら勉強時間。この徹底した自己管理・・・すごすぎます。

これほど完璧な学習を継続できた理由は、彼の「動機」にあったようです。

彼の人生のゴールは、幼い頃からの夢である「トロイアの遺跡を発掘すること」。
その夢を叶えるためのステップが明確だったのです。

発掘には莫大なお金が必要



ビジネスで成功しなければならない



ビジネスの武器として「語学」が不可欠!

この強い目的意識があったからこそ、彼はあんなにもストイックになれたわけです。

特に驚いたのが、彼が愛してやまない「ギリシア語」の習得(ギリシア語で書かれた『イリアス』という本が彼の遺跡発掘には大切のものだったのです)を、ビジネスで成功するまで後回しにしたことです。

その理由は、「学び始めたら、その魅力に取り憑かれて商売を放り出してしまうと分かっていたから」。

あえて大好物を最後に残し、十分な財産を築いたあとに「自分へのご褒美」としてギリシア語を学び始めたという彼の自制心・・・すごすぎます。


シュリーマンから学べる一番のポイントは、テクニック以上に「なぜ勉強するのか?」という動機と理由です。

ここがブレなければ、人間はどこまでも本気になれるのかもしれません。

韓国語を始めた理由は?

韓国語を使って、何をしたい?

この「気持ちの強さ」こそが、自分を前に進める一番のエンジンになります。
「語学を頑張る理由」を再度自分に問いかけてみようと思います。

シュリーマンさん、良い気づきをありがとう。

生徒さんが、ドラマを見ていて

 

여기서 멀어요?

 

というセリフを聞いたそうです。

 

あれっ?「여기에서」じゃないの? 「여기서」って合ってるの?

 

って気になったんだとか。

 

「서」は、「에서」の縮約形として使って大丈夫です。国立国語院もOKって言ってます。

 

辞書にもちゃんと載ってます。ということで、使って間違いなし。

縮約形を使うと「ちょっと韓国語が上手な気分」になったような錯覚が起きることも・・・(私だけ?)

堂々と 「여기서」「어디서」って言っちゃいましょう。