虐待相談窓口に電話して後悔した話 | 心配症お母さんの平々凡々日記

心配症お母さんの平々凡々日記

夫婦+子ども2人の4人家族。

思いついた時に思いついたことを思いついたままに書いている、とっちらかったブログ。



道を歩いている時、女性の怒鳴り声が聞こえてきました。


声のする方向を見ると、どうやら古いアパートの部屋から聞こえてくるようでした。


暑い日で窓を開けているから余計に外に響いているのかもしれません。


「勉強しなさいって言ってるでしょ!!」


「何度言ったらわかるのよ!?」


「いい加減にしろっ!!」


女性の怒鳴り声と一緒に、子どもの大泣きする声も聞こえました。




私は女性の怒鳴り声を聞いて、

「お母さんは大変だな」と思いました。


子どもに勉強しなさいと怒るのは、親であればよくあることです。


でも、そのお母さんの怒鳴り声が、怒鳴り声というより金切り声というか、ヒステリックな叫び声に近くて。


虐待、というよりも、

あのお母さん大丈夫かな…

疲れているんじゃないかな…

と、心配になってしまいました。


そして、数ヶ月前にもこのお母さんの怒鳴り声を聞いていたことを思い出しました。




数ヶ月前、何かの用事で朝に道を歩いている時、同じようにお母さんの怒鳴り声が聞こえてきました。


「早く学校に行けーー!!」

と、周辺に響き渡る声でした。


そして、

子どもの大泣きする声。


はじめは、小学校に行きたがらない子どもに痺れを切らしたお母さんが怒っているのかなと思いました。


でも。


子どもが

「お腹が空いたーー!!」

と泣いていて。


それに対してお母さんは

「草なんて食べて何やってんだよ!?

お前は頭がおかしいんじゃないのかー!?」

「いいから学校行けーー!!!」

と何度も叫んでいて。


そして、

お母さんと子どもの姿は見えないものの、

子どもが抵抗するのを無理矢理外に出そうとしているような、揉み合う音やぶつかる音も、聞こえてきました。




私は怖くなりました。


子どもに朝ご飯を食べさせていない?


空腹に耐えきれず子どもは草を食べたの?


いや、子どもに障害か何かがあって、草でも何でも食べてしまう子どもの可能性もある?


お母さんを困らせようとして、子どもが「お腹空いた」と言ったり、わざと草を食べた可能性も?




虐待だ、とすぐに思えなかったのは、

私が子どもの親になったからです。


子どもを育てる大変さがわかったから。


虐待かもしれないし、お母さんが子育てに疲れていて、こんな感情的にしか子どもと接することができなくなっているのかもしれない。


どうしよう…と思ったものの、その日はそのまま通り過ぎました。


子どもは小学校に行っているみたいだし、周りに住む人たちにも聞こえているはずだから、何か問題があるのならもう対応されているはず、と思ったからです。



その朝のことを思い出して、

このお母さんは今もこうやって子どもを怒鳴りつけているのか…子どもも可哀想だけど、お母さんも大丈夫なのかなと、心配になってしまいました。


そして、

もしお母さんに限界がきて、不幸なことが起こったらどうしよう…と、思ってしまいました。


それで、

余計なお世話かと思いつつ、市の虐待相談窓口に電話をしました。




相談窓口の担当者には、まずはじめに、

「どこの小学校ですか?」と聞かれました。


私は

「どこの小学校かはわかりませんが、△通り△丁目のコンビニ裏の◯◯コーポというアパートに住んでいるようなので、学区として⬜︎⬜︎小学校だと思います」

と言いました。


そして、

虐待じゃないかもしれないんですけど、と前置きをしつつ、話しました。


今日聞いたお母さんの怒鳴り声と子どもの泣く声、そして以前にも、朝にお母さんと子どもの声を聞いたことについて。


そして、

母さんが育児に疲れているんじゃないか、精神状態が不安定なんじゃないか、虐待じゃないにしても心配になって…

と、いうことを話しました。




…話したんですけど。


担当者には、

「え? あなたが虐待してるの?」

「え? 子どもがお母さんに怒鳴ってるの?」

「え? 〇〇コーポの何号室の人ですか?」

「え? そのお母さんの名前は?」

「え? 子どもが小学校に行ってないの?」

「え? 子どもがおしっことかウンチを食べるの?」

と、何度も聞き返され。


その度に、

「そこまではわからないです」

「違います」

「私はそんなこと言っていないです」

と、訂正し、私の説明が下手なのかもしれませんが全然伝わらず話が進まず、途中で「もういいです」と言って電話を切ろうかと思いました。


私が言ったことが伝わったかはわかりませんが、私が最後まで言い終えると、担当者はこう言いました。


「そういうことがあった、ということはこちらで情報共有しておきます。

小学校とは連携をとっていますので、大丈夫です。

〇〇コーポということですが、どの人かが特定できない場合は、こちらでは特に何もしませんので




私は、電話したことを後悔しました。


はじめに「虐待じゃないかも」と言ったからなのか、内容的に虐待じゃないと判断されたからなのか。


それでも、〇〇コーポに住む世帯はせいぜい6世帯、通っている小学校だって予測がついている、すぐ特定できそうなのに、する気がないのか。


私はね、虐待じゃなければいいんです、もしも、のことを考えて心配になっただけだから。


でも、

「特に何もしません」と言われたのは悲しかった。




子どもを怒鳴りつけるあのお母さんは、私だ。


私だって、感情に任せて子どもを叱ることもあります。


子どもを泣かせてしまったこともあります。


もう虐待だと通報されてもしょうがない、と思う時もあります。


誰かに助けてほしいと思ったけれど、誰も助けてくれないんですよね。


これが現実。


自分でなんとかするしかない。


なんとかできなかったら、おしまい。


私も、ギリギリのところでなんとか生きているし、子どものことも、ギリギリのところでなんとか生かしているよな、と毎日思っています。





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