妊婦健診で過去のうつ病を正直に伝えたら、
要注意人物と思われたのか、
産婦人科から市の保健師さんに情報の引き継ぎをされました。
(一応情報の引き継ぎをしますよ、との断りは受けています)
そのせいか出産後も、
新生児訪問の担当だった保健師さんが何かと気をかけてくださって、
乳児の◯ヶ月健診がある度に別室に呼ばれ、
面談を受けるということになってしまいました。
正直に言いますと、
私は育児にそこまで悩んではいませんでした。
もちろん育児は大変でしたが、
赤ちゃんはこんなもんだよな…という諦めもあったし、
私の子はありがたいことに病気もせずすくすくと、平均的な成長過程で育っていました。
なので、
悩みがあるとしたらもっぱら夫に関することで。
保健師さんには、夫と一緒に子育てをする辛さや悩みを話していました。
私の担当? の保健師さんは、
とても気さくで親身になってくれ、
私は育児の悩みというよりほぼ夫の愚痴しか言っていなかったのですが、
それを「わかるわかる、お母さん頑張ってる」と、いわゆる傾聴をしてくれました。
私は悩み相談というより、
夫の風変わり(だと私は思っている)な言動に戸惑うことに共感してもらえて、嬉しさを感じていました。
また、
もし今後離婚するとか親権を争うようなことになった時の為に、
夫の言動が証拠として残せるのではないか、という気持ちもあって、
保健師さんに話をしていました。
そしてある時、
今となってはどういう理由かは思い出せないのですが、
たしか夫と育児に関する意見の相違でだったかと思います。
もうどうにも夫と意思疎通ができない、
けれど、夫は私を見下していて私の意見には聞く耳を持ってくれない、
なので、これは第三者から夫に言ってもらうしかないと思いました。
育児の専門家である保健師さんの言葉なら、
夫は耳を傾けてくれるかもしれない、と思ったのです。
なので、
保健センターの保健師さんに電話をしました。
しかし、
当時はまだコロナ感染者が増えたり減ったりを繰り返している頃で、
保健センターも忙しかったのでしょう。
私が電話をすると、
いつも担当してくれている保健師さんはコロナ対応で不在とのことで、
他の保健師さんが相談にのってくれることになりました。
それで、私は相談しました。
私は、夫と育児に対する意見の相違に悩んでいる。
夫は私が何を言っても聞いてくれる人ではないので、
夫と私、夫婦で保健師さんに相談する機会を設けてもらえないか。
もしそれが無理なら、夫に電話ででも構わないので、
保健師さんから夫へ育児のアドバイスをしてくれないか。
という話をしました。
それに対して、
保健師さんの答えはこうでした。
「あなたの話を聞いていると、
旦那さんは私たち保健師が何を言ったとしても聞かないと思う。
なので、
私たちから旦那さんに話すということはしないです。
あなたが私たちに話をして気が楽になるのなら、何度電話してきてもかまわないけれど、
今後も私たちが話を聞いてあげること以上の何かをするということはないです」
私は「そうですか、わかりました」と言って電話を切りました。
それから、
私から保健師さんに電話をすることはやめました。
その後、下の子を妊娠出産したわけですが、
悩み相談をする為に保健師さんに電話をすることは、今後もないと思います。
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子育てだけに限らずですが、
悩みを抱えている方に対して、
1人で悩まず相談してください、
相談窓口へ来てください、電話してください、
というメッセージをよく見かけます。
そこへ出向いてなり電話するなりで相談した場合、
具体的な解決策を教えてくれるのでしょうか?
それとも傾聴だけでしょうか?
あくまで私のイメージですが、
相談員の仕事は、
相談者に対して過剰に感情移入せず、否定せず、
相談者の話すままに話に耳を傾ける。
利用できそうな制度や施設があればお知らせはする、
しかしアドバイスや解決策を提示するのではなく、
あくまで何をするかは本人に決定させる。
というものだと思っています。
相談者が悩みを第三者に話すことによって、
本人が自分の現状を整理し、自分で解決策を見いだす、
あくまでその手助けをするに留める、
という仕事なのかな、と。
なので、
話を聞いてほしい、
それによって心が安定する、
ストレスが軽減されるという方が相談するのに合っているのだと思います。
でも私のように、
相談員はその道のプロで専門家なのだから、
素人の私には思いつかないような解決策を知っていて教えてくれるに違いない、
と期待して相談すると、
肩透かしをくらうというか、
相談しても意味なかったなー、
逆にもう相談するのやーめよっとー、
みたいな気持ちになるよね、
と思ったりしました。
そういうことをね、
テレビとかネットで不幸なニュースを聞くとですね、
私はその度に思ってしまうのです。