台所で魚を焼いた日に、若かりし祖母がいつもしていたことがある。

 

それは、居間に香炉を置いてほうじ茶の出がらしを炙り、煙を立たせることだ。

部屋の消臭にしていたらしい。

 

煙が通過したところはクサイ臭いも消える。

と、これが習慣だったそうだ。

 

 

その様子を見て育った、祖母の息子=私の父も昔から、リビングでお茶の出がらし……

ではなく、普通の線香を焚き、部屋の臭い消しをしている。

 

使っているのは、祖母と同じく「香炉」だ。

 

 

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実家リビングで度々線香を焚く父をあらためて見ていたら、これはズボラな私にもピッタリだと思った。

 

お香を一本ずつ立てる洒落たスタンドも売られているが、あれは灰が落ちたとたんに「使用後」の空気感が漂う。

 

対して香炉は、 中に最初から灰が入れてあり、その上で香を焚く。

どれだけ灰が発生しても長期間掃除をせずに済むのだ。

 

それで昨年帰省した際に、実家の納戸で朽ちていた古い香炉を持ち帰ってきた。

 

 

売ればウン万円する、年代物の高級香炉。
 

 

 

 

……というのは大ウソで、どこにでもある仏壇用のやつだ。

量産品で、まったく高価なものではない。

 

線香を焚ければなんでも良かったのでとりあえず持ち帰ったところ、ズボラな私は灰の掃除どころか、線香を焚くこと自体も忘れてしまうことが分かった。

 

結局今では私よりも、丁寧な夫の方がこれを気に入り、日々、線香を焚いている。

 

 

 

実際にやってみると、線香一本焚いた程度では、部屋の臭い消しにはさして役立っていない気もする。

 

が、寝る前のリビングで良い香りがすると落ち着く気がするし、

なによりリビングで毎日当たり前に香を焚くという生活は、そこはかとない「丁寧な暮らし感」があって気分が良い

 

 

 

 

丁寧な暮らしついでに最近、部屋ももっと綺麗にしようと、CDの断捨誰をした。

 

これどんなアルバムだったっけ、と途中コンポでついつい再生してしまうのだが、そこで流れたのが小袋成彬さんの「Daydreaming in Guam」であった。

 

曲は、こんな歌詞で始まる

 

 

喘息を堪えて

縁側の座椅子で朝まで話そう

線香漂うリビング

僕らを睨む君の親父の遺影

陽炎に僕らは溶けた

 

 

私もぜんそく。リビングには線香。

ジャストフィットやな!

 

そしたらなんだかこの偶然で、線香に対して大きく気持ちが動いてしまい、新しく、お気に入りの香炉探して買おうかな…

 

ってなことまで考えたのだが、香炉を調べるうちに見てしまったのだ。

 

線香はぜんそくを悪化させる という医療情報を。見てしまった。

 

 

ふっ…… 知らなかったよ……

(大人の喘息4年目の我。)

 

曲中のキミも、ぜんそく持ちなら、ぜひ線香のない場所で朝まで話すとよろしい。 

 

私は……とりあえず自己責任で、手元にある線香を使い切ってからその後を考えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※喘息の曲が気になる方はこちらで視聴できます。

 

 

※小袋さんの曲で私が一番好きなのはこっちです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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