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ユッコこと岡田有希子さん主演の、唯一の連続ドラマとなった「禁じられたマリコ」。
いまは動画共有サイトで断片的に視れるようになりましたが、1990年代以降は再放映やソフト化が一切されないままの〝禁じられた〟作品です。
最終話となる第12回が放映されたのは、1986年1月28日の午後8時。
怒涛の展開のさなか。ユッコさん演じる麻里子に、峰岸徹さん扮する黒木刑事が問いかけます。
〝なあアンタ、今度生まれてくる時は何がいい?〟
〝何がって?〟
〝ネズミと、ゴキブリと、ナメクジの中から選ぶとしたら〟
〝フフッ、おかしな人ですね…黒木さんって〟
〝オレはゴキブリがいいな〟
〝ゴキブリってヤツは、人から目の敵にされるけど…空を飛べるしな〟
〝飛んでみたいなぁ…空を〟
わずか40秒ほどのワンシーン。
それからわずか2カ月余りで起きた哀しい出来事に、峰岸さんはきっと思い返したに違いありません。
空を飛ぶのが夢だった、ナイーブで頑張り屋なあの子のことを。
「禁じられたマリコ」最終話の舞台は、真冬の山形県鶴岡市。
真夏のいま、雪道を走る車中の会話をこの文章を書くため繰り返し視ました。
脚本はテレビドラマ版「セーラー服と機関銃」やアニメ「ときめきトゥナイト」を手がけた、当時35歳の今井詔二さん。いまもご健在だそうです。
photo by yukikostarlight