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先日北関東のとある街で、5年に一度の中学同窓会があった。
前回は二軒目で、酔いに任せて小学時代に好きだった子とお喋りしたっけ。誰にも優しい才色兼備のクラス委員は、年月を経てベテラン中学教師になったけど、笑顔だけはあの頃のままだった。
今年の案内は、はがきじゃなくて同窓会サイト経由だった。自分以外の出欠者が確認できるようになったのは良し悪しだ。あの子は今回も参加できないみたいだし、無理して出なくていいか…「仕事で都合がつかず残念です。次は還暦！のみんなとの再会を楽しみにしてます」とコメントを付けて、送信ボタンを押す。
盛況に終わったらしい会の数日後、そのサイトに集合写真とスナップをアップしたとのメッセージが来た。
真夜中にほろ酔いで、スマホの中のサムネイルをクリックする。眼に飛び込んだのは、テーブルに置かれた二つのフォトフレームだった。
前回の同窓会で盛大に飲んでた彼や彼女が、シルバーの枠の中で陽気に笑っている。
集合写真には、高齢となった恩師たちが元気な姿で写っているのに。
いつの間にか〝物故者〟になっちまって。なあ、君たち順番間違えてるよ…。
スマホ画面が映し出す、中学生に戻った55歳の少年少女たちの笑顔は、どこかぎこちなかった。
ユッコこと岡田有希子さん。なぜあなたは、順番を間違えてしまったのでしょう。どうして。
photo by yukikostarlight