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キャンペーン時に缶ビールに貼られる、指先ほどのサイズのシール。数年前までは、それをはがきにずらりと貼って応募してました。いつのまにか、シール裏のQRコードを読み込んでシリアルナンバーをサイトに登録…に変わっていたのですね。せっかく箱買いしたけど、なんか面倒になって止めちゃったんですが。

いまや年賀状以外で使う機会ってなかなかないですよね。はがき。

 

ユッコこと岡田有希子(本名・佐藤佳代)さんは、密かに「中3で芸能界デビューする」目標を持っていたそうです。

その夢をかなえるために、いろんなオーディションを受けるも落選が続いて。

勝負をかけて「スター誕生」に応募のはがきを出したけど、すぐ来ると思っていた地区予選会の通知が来ない。何枚も何枚もはがきを出したのに、何カ月経っても来ない。


そして一年も経ってから、地区予選会の通知が何枚もまとめて届いたらしい。そのとき、佳代さんは中3の6月だったといいます。その後両親の反対を乗り越え、岡田有希子としてデビューを果たしたのは高2の4月のことでした。


この一年間のブランクはなんだったのか。もしすぐにオーディションを受けられたなら、ひょっとしたら彼女のデビューは一年早まったかもしれません。そうすれば、もしかしたら…。

 

はがき料金は現在63円。佳代さんが中学生だった頃、昭和56年にそれまでの20円から30円に、そしてすぐに40円になりました。平成元年に41円に改定されています。それは、彼女が空の下からいなくなったあとのことでした。


いま手元にある、古びた30円はがき。わずか2カ月余りの短命だったこの一葉、わたしにはユッコさんが重なってしまうのです。

あの頃の佳代さんが、一途な願いを込めたはがきをポストに入れてから。

長い長い年月が経ちました。

 

一枚の古びたはがき。

この文章を書くために、ずっと持っていた気がしています。

photo by yukikostarlight