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午前8時、いつものコースをのんびり走った数日前のこと。

見上げれば、強烈な日差しとでっかい入道雲。空はまるで真夏から時が止まっているみたいなんだけど、カレンダーの日付は着実に数字が増えていて。

今年も気がつけば、もう4分の3が過ぎようとしているのですね。

 

途中何度か、小さな子供を連れた女性や、子乗せ自転車を漕ぐ男性とすれ違いました。

ロン毛にサングラスで汗だくな、怪しいわたしに声をかけてくる人はいないけど。

ほんの十年前は、同じ道端で「わが子ちゃんのパパさん!」って呼びかけられていたんだっけ。


いつしか時は駆け足で過ぎ、わが子はひまわりの観察日記みたいにずんずん背が伸びて。

 そしてわたしは走り過ぎていく時間に、なんとなく置いてきぼりにされてる気がしたのでした。この入道雲みたいに。

 

ユッコこと岡田有希子さんの幼い頃を振り返って、お母さんの佐藤孝子さんがこのように記していました。


〝特別字を教えたわけでもないのに、知らない間に覚えていて、入園テストの待ち時間に棚から本を出して大きな声で読んで、佳奈ちゃんのお母さんに「もうそんなに読めるの?」と驚かれたこともあった〟

 

「佳奈ちゃんのお母さん」は、あのとき感心した「佳代ちゃん」のことを、時に思い出したりしたのかな。

そんなことを思うわたしは、頭の中が「わが子ちゃんのパパ」のままなんだろうな。

だけどわが子のちいさな手をいつまでも握っていられるのは、道端に立つ丸くて青い標識の中ぐらいのものでしょう。

 

やや朦朧としたアタマで、そんなとりとめないことを考えながら青信号を待つわたし。

時間はどんどん走り過ぎてく。立ち止まってないで追いかけなきゃね。

 

標識の中のひとたちがふにゃふにゃなのは、この暑さのせいだとおもう。

photo by yukikostarlight