八ヶ岳の庭は、宿根草が本領を発揮する7月からが花のハイシーズンになります。

梅雨空が広がる曇りの日は涼しくても、ひとたび晴れればもう夏の日差しが照りつけます。

晴れると日向はジリジリと暑いけど木陰に入れば涼しいっていうのが高原の夏です。

【メドウ スイート】

鹿はハーブは食べないよって地元の人に聞いて、八ヶ岳で庭づくりを始めた頃、花咲くハーブをたくさん植えました。


このメドウ スイートもそのひとつです。長命なハーブで、毎年バラがまだ咲いている時期にフワフワの白い花を咲かせてくれます。花後に切り戻せば、葉がいい感じのグランドカバーになります。鹿にも齧られにくいです。


【カラマグロスティス カールフォスター】

夏に向かうこの時期、何が嬉しいって言って、グラスの穂が上がってくることが一番かと思います😊


カラマグロスティス カールフォスターは背丈が2メートル近くと大きくなりますが、直立性で倒れずスリムな草姿を守ってくれるので花壇に植えるのにオススメです。


そして、上がってきたばかりの穂は、ほんのりピンク色なんですよね。咲き始めた宿根草達との相性も抜群です。秋遅くまで風に揺れる草姿を楽しめるグラスって最高!…って年々グラスに対する思いが強くなってます。


【ヘリオプシス ブリーディングハーツ】

カラマグロスティス カールフォスターに合わせて咲かせています。

ヘリオプシスってこぼれ種でやたら増える元気な夏の黄花っていうイメージだったんですが、この品種はシックです。


まず、葉が銅色。花は深みあるオレンジなんですよね。耐寒性があり鹿にも齧られにくいです。


この品種もこぼれ種でどんどん増えますが、出てきたものは綺麗な銅葉にならないものがけっこうあるので、増やすなら適宜選抜した方がいいかなと思っています。


【ペニセタム カーリーローズ】

バラがまだ咲いている時期から、ピンクの可愛い穂を上げてくれるグラスです。


この穂がねぇ、何とも可愛くて憧れのグラスだったんですが…


植えて三年目位でものすごく大きく成長して、周りに植えてあるものに覆いかぶさり侵食するようになったんです。


ピンクの穂が綺麗なうちはいいんですが、その後葉が伸びてドシャっと周囲にだらしなく広がるので、その時期に一度株元までガッツリ切り戻した方がいいグラスなんだなぁって思いました。

切り戻してもすぐに葉が繁り秋にはまた穂を上げてくれますからね。


或いは、毎年株分けして常に小さくしておくか、広い場所に単体で育てて自然な草姿を楽しむか…ですよね。


うちのカーリーローズは花壇の縁取りに植えてあったんですが、その場所だと良さを生かせないって思い、もっと広い場所で単体で楽しめるようにと秋に移植しました。

グラスって草花と育ち方が違うので、実際自分の庭で育ててみないと扱い方が分からないものだなぁって思いました。


【フィリペンドゥラ ベヌスタ】

バラの季節に続く一番のお楽しみと言ったら、うちではこのベヌスタです。


夏の初め、ツブツブのピンクの蕾が上がってきて、


フワッフワになって咲くんです。


ほんの一株苗を植えたのが地下茎で拡がって、うちで一番広い花壇の中でダイナミックに咲いてきます。


時期を合わせるように咲く、この花壇のピンクの穂や花とのグラデーションが可愛くて。


毎年、楽しみにしてる庭景色です😊


【アジサイ ピンクピンクッション】

フィリぺンドゥラ ベヌスタの前面に毎年咲くアジサイです。


花期がぴったりで両方ともピンクでも形や質感が違ってて、いい感じですよね。


ちょっと変わったアジサイで、満開でもおまんじゅうみたいな形の花…まさしく「ピンクッション」ですけど、


これはこれで気に入っています。

晩秋の枯れ姿もこのまま形が残り、なかなかシックで素敵なんですよ。


【アジサイ アナベル】

アジサイといえば、うちではこのアナベル!


夏の庭の主役です😊

普通のアジサイは前年の夏に花芽を付けるのでうちの標高ではその花芽が冬の寒さにやられてしまって花が咲かないんですが、アナベル等の新枝咲きのものは大丈夫なんですよね。


春咲いた水仙の葉を覆い隠すように伸びて、バラと交代するように咲き始めます。

花がらは摘まずに真冬まで残して、ドライフラワーみたいになった枯れ姿も楽しんでいます。

アナベルは環境が合って調子よく成長し始めると、どんどん地下茎で拡がっていきます。広い場所ならそのまま群生させてもいいんですが、狭い場所だと持て余すことがあるかもしれません。うちでは、適宜抜いて広がりを調整しています。


【ピンクのアナベル ピコティシャルマン】

このピコティシャルマンは、ピンクで可愛いだけでなく、花後に切り戻すとまた花が咲くっていう嬉しい品種です。


春先に好きな高さで切っておけば、適度な大きさにおさまって咲き続けてくれるので、花壇の中でも扱いやすいかも。


枝が細くて重い花を支えきれないことがあるので、うちでは支柱とシュロ縄で目立たないように囲い支えています。



【ダウカス ダラ】

ブラック レースフラワーとも言うのかな!?

宿根草って言うより、一年草扱いとなるセリ科のシックな花ですが、今年初めて苗を取り寄せて植えてみました。


評判通り、夏の宿根草の庭にピッタリな美しい花です!


一気にこの花のファンになってしまいました。



種の形もすごくカッコイイですよね!

来シーズンもこぼれ種からまた咲いてくれるといいなぁって思いますが…。



【ベロニカ ストラム】

夏の宿根草の庭と言えば、このベロニカ ストラムは欠かせないでしょうねぇ。


クガイソウって言った方が馴染み深いかもしれません。

シュッとした草姿にシュッとした花がスタイリッシュ。

同時期に咲く花達との相性も抜群です。


丸いもの、細長いもの、フワッとしたもののコンビネーションは、正に目指したいところ。


やっぱり宿根草の庭って面白いよねって思える庭景色です😊


【アリウム サマー ドリーム】

アリウムって憧れの球根花なんですが、高価で必ずしも毎年植えっぱなしで咲くという訳ではないのがツラいところ。

でも、この苗から育てるサマー ドリームは、宿根草感覚で何年も咲いてくれるんですよね。


背丈はあまり高くはなりませんが、花後も花がらが花火みたいに弾けたような形で残り冬枯れの姿も可愛いです。


【アキレア  ウォルターフンク】

アキレアって丈夫で鹿にも齧られにくく長命な宿根草なんですが、品種によっては地下茎でどんどん広がって伸びて、さらに花時に雨に合うと倒れてなんともだらしない格好になってしまうんですよね。


でも、この品種はちょうどよい感じで伸び広がり過ぎず、簡単な支えのみで倒れず最後まで姿よく咲いてくれました。

葉がシルバーグリーン、蕾の間は真っ白で、開くとシックなオレンジの花が咲いてきます。

この色合いもお洒落で、このアキレアならアリだなぁってなってます。



【キアゲハ】

庭歩きしていたら、多分うちの庭で生まれたと思われるキアゲハがヒラヒラ飛んでるのに気付きました。

幼虫やサナギが宿根草の葉陰に居るのをよく見かけていましたから。


もう種が緑になりかけたオルラヤの花にとまって蜜を吸っています。

八ヶ岳の7月って暑かったり肌寒かったりと不安定な気候なんですが、無事に羽化できて良かったねって思いました。

夏の庭って、昆虫達にとっても天国みたいな場所なんですよね。




八ヶ岳南麓庭暮らし 連載三部作


庭造りの方法

ノンディグ(不耕起)&オーガニックな栽培法の提案です。気候変動を抑制する今話題のカーボン・ファーミングに通じる庭造りの方法。


庭造りの変遷 



八ヶ岳の庭仕事12ヵ月





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