昨日まで、

『庭造り三原則』
その三「育てやすいものを選ぶ」

①その土地の気候
②植え場所の日照条件
③花壇の広さに対する、植物の大きさと広がり

の、②植え場所の日照条件によって、育てやすい宿根草のいろいろをご紹介してきました。↓


今日から、「育てやすいものを選ぶ」のうち、

③花壇の広さに対する、植物の大きさと広がり

について、お話を進めていこうと思います。




ところで、庭造りの条件として、花壇の広さって重要ですよね!

私は、八ヶ岳で300坪の土地を得て庭造りをしていますが、庭ってただ広ければいい、っていうものではないと思います(断言!)

↓の記事にもあるように、広ければ広いで、それなりの時間と工夫(+諦めないという努力)が必要で…💦


また、都心でも、家の際の細長い花壇を生かして、外国の風景のようなバラの”壁庭”を作っていらっしゃる方もいらっしゃいますし❣️😉

植物の特性に対する知識と、こんな庭にしたいっていうイメージがあれば、どんな広さの花壇でも庭表現は、自在だと思います!(きっぱり)



そこで、今日は、私が育てたことのあるものの中から、こぼれ種で広がりすぎる(?)植物を紹介したいと思います。

そもそも、植物が種子を付けて、そのこぼれ種で次のシーズンも咲いてくれたら、むしろ儲けもの!ですよね😊

でも、中には、繁殖力がとても強くて、放置しておくと、他の植物を駆逐してしまう位の勢いがあるものが…😅




例えば、↓のオルラヤです。清楚な白い花をバラの季節に咲かせるので、たくさんのガーデナーに愛されている花だと思います😊


葉も繊細な美しさがあって、自然な感じの草姿も素敵!高さも膝丈より少し大きい位で、花壇の中でも扱い安いのですが…


↑も↓も、前の年に、種子を付けた株を刈り倒して花壇の縁に敷いておいたら、翌年はこの通り。
秋に種から小さな芽が出て、厳しい冬を越し、初夏にかなりの密度で咲いて高原の庭らしい風景を作ってくれてはいるんですが…


実はこれ、けっこう葉がしっかりと繁って、近くの植物が陰になり、生育を阻害してしまうんですよね。
花壇の縁ならまだしも、花壇の中にこぼれ種で生えてきたものを放置すると、いつの間にかオルラヤばかりが大きくなりすぎて、他の草花が育たなくなってしまうんです💦

ですから春先に、花壇の中でこのオルラヤが芽吹いていたら…

選択的に残して間引くか、場所によっては、綺麗に取り去るようにしています!😞


↓のルドベキア タカオも、放置すると、戦う💦ことになってしまうものの一つ。

たった一株、花壇に植えただけなんですが、数年で、花壇の中で大きなスペースを占めるように広がってしまいました😅



↓これは夏の庭の様子です。黄色い帯のようになってるのが、ルドベキア タカオ。これはこれで綺麗なんですけど…



このルドベキアタカオは、秋になると、こんな風に↓シックなシードヘッドを付けます。


このシードヘッド、秋遅くまで楽しめるので、ほんとは、なかなか有用な宿根草なんですよね。

でも、油断すると、その場所がルドベキア タカオ だけ になってしまうので、要注意…

作秋、このエリアを模様替えしようと思いたって、株を起こしたんですが、根がしっかり張っていて…

なかなかそれはたいへんな作業でした💦

でもね、とっても広~いスペースを、夏から秋にダイナミックに彩るには、とてもよい花だと思います!

要は、適材適所っていうことですよね😅



↓のヘリオプシスも、こぼれ種で増えやすい植物です。


先ほどのルドベキア タカオもそうなんですが、ヘリオプシスは、夏に元気に咲いてくれる、貴重な宿根草!


でも、ルドベキア タカオと同じように、こぼれ種で増えて、放置しておくと、↑のように数年でけっこうな広さに広がっていくんです…

で、↑の場所に広がったヘリオプシスの苗を、昨年、春先にうっかり↓の場所に移植したら、夏にはもうこの通り!


あっという間に大きく育って、周りの宿根草を圧倒してしまいました…💦

植え場所を考えねば…と大反省です😞





また、早春に咲くアメリカスミレサイシンという可愛いスミレなんですが…
いつの間にか八ヶ岳の庭で咲いてたのを見つけて、一昨年位から条件の良いところに移植し、グランドカバーに!…
と増やしていたんですよね😅


例えば、↓(右下)のスミレです。おそらく、ビオラ・ソロリア・スノー・プリンセスっていう、アメリカスミレサイシンの中の園芸種。


ところが、これって、なんと帰化植物なのだって、八ヶ岳に来て出会った庭友さまが、作秋、教えてくださったんです…。

とっても繁殖力が強くて、場所によっては、日本の自生のスミレを脅かしているとか…😮

少し調べてみたら、既に日本のあちこちで、
この外来のスミレは繁殖しているようです。

そんな風に日本に外国からやってきて、日本に住み着いた植物は他にもたくさんありますが…。

庭に植えたものが庭の外に出て、自然本来の植生に影響を与えないよう、注意が必要なんだなと思いました。

因みに、↓のビオラ・ソロリア・フレックルスも、同じような園芸種です。こちらは、以前、東京の庭で種から育てて楽しんでいたものです。インクがスプラッシュしたような点々が、素敵なんですけれど…💦






おしまいは、↓のバーベナ“バンプトン”(写真左下)です。紫ピンクの小さくてシックな花が、細い花茎に、初夏から秋にかけて咲きます。


↑は、まだ庭で、稲科の草が元気だった頃の写真で😅隣のエリンジウムとは相性抜群❣️

↓晩秋には、こんな風なシードヘッドを付けて…


で、しっかり、こぼれ種で芽吹いてきます↓


この“バーベナ バンプトン”、こぼれ種でよく増えるんですが、気を付けて間引けば、それほどお邪魔になることがなく…😉

実は、私の“推し”の宿根草の一つなんです😁

こぼれ種で増えるものが、全てやっかいな訳ではないのです、あしからず…😉

他にも、タマクルマバソウっていうのも、こぼれ種で増える、有用な草花ですよね!

作秋、お友達からこの種を頂いて蒔いてみたんですけど、無事冬を越して咲いてくれますように…





さて、次回は、”増えすぎて困る(?)もの”つながりで、“地下茎で増え過ぎる”植物についてお話したいと思います…

(これ、マジでやっかいです💦)

お楽しみに!

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