前回、有機物マルチの下に、うっすらと米ぬかを撒いておくと、土に棲む菌類や微生物がパワーアップし、施した有機物を分解したり、土を団粒化したりする力が高まる…というお話をしました。

今日は、さらにその力を高めるために、米ぬかに微生物資材をプラスする…ということについて、話を進めたいと思います😸

この連載の序盤で、「土は微生物が作る」という話をしました↓
土壌は、植物の根が硬い土を耕したり、ミミズや微生物が有機物を分解したりすることで作られていきます。

また、↓の記事で紹介した、アメリカの地質学者デイビッド モントゴメリさんの著書にもあるように、植物の根と動物の腸は、同じように微生物と共生して、日々、養分を取り入れています。要するに、土と腸は同じ…!?


カチカチの庭土を、できるだけ早く、省力的にフカフカにするには、どうすればよいでしょうか??

それは、人間が、腸に棲む微生物たちのために、食物繊維や発酵食品を取ることで、健康が促進できるのと同じで…😉

そう、植物にとっての腸である土に棲む微生物たちのために、有機物(食物繊維にあたるもの)と微生物資材(発酵食品にあたるもの)を与えればいいんです❣️

有機物は、「有機物マルチ」をすれば、ミミズ等の働きで自然にこなれて、微生物達に届きます。

さらに、土の上にうっすらと米ぬかを撒けば、それをエサに、さらに土壌の微生物たちがパワーアップ!

この土壌の微生物のバランスをさらに良い状態に整えるために、土にとっての”善玉菌”とも言える、農業用の微生物資材を加えれば、最強なのです❣️

庭や畑向けの微生物資材は、ちょっと気を付けて探せば、様々なものが市販されていると思います。

私がよく使っているのは、「フランス コフナ」という農家向けの粉状の資材です。農家向けなので、注文すると15キロ(❗)の大袋で届きます😅

「ヴァラリス バイオポスト」という商品名で、コフナと同じ効果があるものも、1.5kg入りで販売されています。(どちらも、ネット通販で、手に入ります😉)

因みに、「コフナ」は、フランスのパスツール研究所で開発された資材だとか😮
経験的にですが、比較的低温(30~40度台)で発酵が進むので、安心して花壇に撒くことができます✌️

私は、米ぬか撒きをする時に、コフナを、米ぬか1キロにつき移植ゴテに山盛りひとすくい位混ぜて使っています。

季節の変わり目に、特に土を肥沃にしていきたい、四季咲きするバラの株元に、この「米ぬか+コフナ」をうっすらと撒き、寝かせた馬ふんでマルチ!
八ヶ岳でも試みると、数ヵ月で花の咲き方が変わってきました🌹

土の中の微生物バランスを整え、植物をより健全に育てたいと…いう願いを叶えるために、この「米ぬか+コフナ」&有機物マルチは、なかなか効果的…と感じています😸

また、うどん粉病がでやすい宿根フロックス等には、春先から初夏くらいに、葉にもかかるように米ぬか+コフナをほんのうっすらと撒いておくと、うどん粉病の防除が期待できます。

この米ぬか+コフナは、他にも、未熟な有機物の分解促進や、バラに施す発酵肥料作りに使えます。

市販の微生物資材は、他にも、液状のもの等、いろいろな商品が売られていると思います。
液状のものは、規定の倍率で薄めて土や植物に撒けば、同じように庭の微生物のバランスを整えていってくれると思います。

あと、すごくディ~プなお話になりますが、“はんぺん”と呼ばれる土着菌のコロニーを、林の落ち葉の下から採取してきて、米ぬかで培養し、利用するという手も…😅

このやり方は、私の著書↓で、具体的にお話していますが…

『無農薬でバラ庭を』築地書館


市販のものも十分パワーがありますが、経験上、地域で採取した土着菌が、最もパワフル!バラのための発酵肥料作りに使っても、土着菌を使うと楽々と温度が上がり、発酵が進むんです😉

この連載でも、土着菌の採取やバラのための発酵肥料作りについて、そのうち折を見て書いていければ…と思っていますので、興味がある方が、もしいらっしゃったら、(気長に😅)お待ちくださいね✨

さて、次回は、庭のたくましい有機物、「草」を使った土作りについて、お話します。

雑草なんて呼ばれている「草」も、使い方によっては大事な庭の有機物❣️
そして、自然の中では、土壌を作る大切な担い手なんですよね。

これを読めば、草もきっと可愛くなる?!😁

お楽しみに❣️


(宿根フロックスで彩る夏の庭…宿根フロックスは、夏から秋にかけて咲き続ける貴重な花なんですが、うどん粉がでやすいのがたまに傷😅せっせと米ぬか+コフナを撒いて、防除に努めてます。)