スイート・スイーツジャパン ☆ 飴細工&トークショー編 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
スイート・スイーツジャパン ☆ 出展ブース編
世界パティスリー2009&スイート・スイーツジャパン前夜祭

  
3/14、15日に開催されたアジア発のパティシエ世界選手権世界パティスリー2009
その併設イベントとして、スイート・スイーツジャパン
3/13~15の3日間にわたり、東京ドームシティ プリズムホールにて開催されました。
お菓子の物販だけでなく、様々なデモンストレーション&トークショーが開催され、
製菓関係者だけでなく、一般の方々も充分に楽しめるイベントになっていました。
 
私は14、15両日は大会取材に集中しないといけないので、
13日は、朝10:00~20:30までスイート・スイーツジャパンの
デモンストレーション&トークショーに密着してきました。

  
  
  


 
❤飴細工ピエスモンテ デモンストレーション
  
 
2月のWPTC2010日本代表選考会 で、飴細工ピエスモンテ代表に選ばれた
ザ・リッツカールトン東京・三宅善秋シェフによるデモンストレーション。


前日は、WPTC2008で飴細工を担当されたアテスウェイの川村シェフ
飴細工のお話をはじめ、色々とおうかがいしていたので、
頭の中はかなり飴細工モードの私。
まるでジュエリーのように煌めくこの素晴らしい透明感に
一瞬にして魅了されてしまうんですよね・・・

  
  
  


  
WPTC予選の飴細工よりも高さは低めながら、バージョンUPされている気が・・・
蜂さんも、予選の時はTOPに1匹のみだったのに、
今回は2匹も付けちゃうんですね!?

  
  
  




  
タイトルは「花の誘惑」
(WPTC予選の「la tentation de la fleur」 の日本語版?)

飴で作られた2匹の蜂と大輪の花。
中央にはパスティヤージュの大きな蝶が羽ばたいています。

この作品はとても明るく、チャーミングな色合いなんですが、
飴細工特有の、言葉では表現できないミステリアスな雰囲気を醸し出していて・・・
心がスーっと惹きこまれて、クリアに浄化されていく気がするんです。
魅せられる・・・ってこういう感覚を言うんでしょうね。
 
あまりにも素晴らしい透明感や煌めきに、会場内からも感動の溜め息が・・・
横では、WPTC2010でチョコレートピエスを担当される相棒の山本シェフ
総監督のように腕組みをして眺められていました(笑)
まだまだ本番までは1年半近くの時間がありますが、
お二人ともモチベーションをキープし続けて、頑張ってくださいね!





      
  


  
 
❤ブールミッシュ代表取締役社長・店主 吉田菊次郎氏 トークショー

  
テーマはお菓子と文化。
まずは吉田氏が監修されたTV番組のお話からスタートです。
TV界では、吉田氏が絡むと視聴率がUPする! と言われているそうで(笑)
フジテレビ「絶対彼氏」、NHKの朝の連続テレビ小説「つばさ」「どんど晴れ」など
様々な番組の裏方でお菓子を作られてきたそう。
クイズ雑学王やガリベンなどの番組にも関わってらっしゃるんですって。
(毎月22日は、ショートケーキの日♪ と言われていることは知りませんでした。
 カレンダーを想像してみてください・・・22日の上は、必ず15日。
 15(イチゴ)が上にのっているので、ショートケーキの日なんですって^^;)

  
お菓子業界の先駆者と呼ばれる吉田氏。
吉田氏が修行のために渡仏された1970年当時は
まだパティシエという職業の地位は低かったそうで、
現在のようにパティシエという言葉が市民権を得たこと、
そして現在仏では、「新しいお菓子を見たければ東京へ!」
と言われるまでになったことを、とても喜ばれているご様子でした。

  
    

  


  
❤モンサンクレール 辻口博啓氏 トークショー


テーマは辻口ISM。
辻口シェフの夢は大きく、世界平和!!!
スイーツは人に幸せを与えるものなので、
自分が存在することで人を幸せにしたい!と考えられているそう。

  
そして世界パティスリーにかける想いを語ってくださいました。
クープ・デュ・モンド、WPTCに次ぐ
お菓子のワールドカップである世界パティスリー2009。
宮内庁、農林水産省などが後援するという、
国を挙げてのワールドカップは世界初となります。

スポンサーからの素材指定がなく、素材を選手が自由に選ぶことができ、
競技種目にも、あえてショコラを使わないアントルメや
ガトー・ド・ヴォワイヤージュという初種目が加えることで、
素材をどう生かしてくるかが最大の見どころとのこと。
そして種目ごとに採点結果が発表され、途中経過が観客にも分かるようにすることで、
クリーンなジャッジを目指されているそう。

このスイート・スイーツジャパンを開催した理由は、
一般の方々にも楽しんでいただくことで、世界パティスリーの普及・発展を目指し、
スイーツから見た、ファッション、音楽、空間etc…を表現することで、
どんどん広がりをみせていくことができるからとのこと。
スイーツはただ‘食べる’だけでなく、無限の可能性を秘めた素材なんですね。

  
そして最後に、“自分好き”と言われるご自分のことについてもお話してくださいました(笑)
日々お忙しく動き回ってらっしゃる辻口シェフですが、
毎日6時間睡眠を確保されているんだそう。(本とですか~?)
でも仕事が趣味! 楽しいことは寝なくてもできるんですって。
 
お菓子、ショコラ、パン、コンフィチュールと次々と専門店を立ち上げてらっしゃる
辻口シェフですが、どうして一つのお店に集約しないんですか?
という質問に対しては・・・
「それぞれコンセプトや表現方法が異なるので、一緒に作ることは不可能なんです」とのこと。
今後は、Bagやアクセサリー・小物とのコラボも展開されるということで、
これからの展開も、ますます目が離せませんよね。

  
  
  
  




  
❤KAOKA社 アンドレ・ディベール氏 トークショー


こちらのトークショーは嬉しいことに、BIOチョコレートのお土産付。
カカオ分の異なる5種類のクーヴェルチュールを食べ比べることができました。

カカオ生産者と一緒になって、カカオ豆の栽培に携わる様子を
スライド映像を交えてとても分かりやすく説明しくださいました。

  
まず最初にエクアドルに農園を持ち、生産者と共に、
カカオの栽培からチョコレートの製造までを一貫して行う
システムを確立したディベール氏。
生産者側にとって、非常に手間もコストもかかる
オーガニックチョコレートを作り上げる為には、
何よりもまず、生産者との間に信頼関係を築くことが大切と考え、
生産者と密に連絡を取り合い、家族のような関係を築いてこられたのだそう。
生産者を育て、高品質化を目指し、効率的な流通システムを作るために
人生の半分以上を費やしてこられたとのこと。

さらにこのシステムを維持していくためには、
生産者との間に長期的、安定的な協力関係が必要と考え、
通常よりも25~30%高い賃金を支払ったり、
KAOKA基金を創設するなどの財政的な援助もすることで、
生産者のモチベーションをUPさせているのだそう。
自分は機関車のモーター部のようなもので、
生産者があってこそ、素晴らしいチョコレートを作ることができるのだと
生産者に対する想いを語ってくださいました。

「現在カカオ豆の木は、絶滅の危機にさらされており、
 それを救うためには、カカオ豆の再生栽培を推進していかなければなりません。」
と今を生きながらも、すでに未来を見据えているディベール氏は、
環境保全についても強く訴えられていました。
まさに“エコロジー”という、世界パティスリーのテーマともシンクロする考え方ですね。

そんなディベール氏が今後目指されているのは・・・
安全性を唱えるだけでなく、味も追求したオーガニック・チョコレート。
他に類を見ない特別なもの目指したい!
目をつぶって食べると、カカオ畑にいるかのような幻想を抱くような…
残り香や残像のある、それぞれの特色がはっきりとしたチョコレートを作りたい!
と熱く述べてらっしゃいました。

  
デモンストレーション、そして本日のとりを飾るアレへ続きます・・・