
年内の営業は12日で終了し、残すは23~25日の
クリスマス営業のみとなったタンドレスさん。
どうしても年内にもう一度シェフと、そしてお母さんのお顔を
拝見したかったので、最終1週間前にお伺いしてきました。
週末はお忙しいので、月曜日の夕方遅くに行くのが私の恒例。
でもその時間帯だとそれまでにランチやケーキ屋さん巡りをしていて、
到着する頃にはお腹いっぱいでテイクアウトすることが多いんですが・・・
この日はお菓子教室&1軒しかまわってなかったので、
お願いしていた4種類すべてをイートインすることに!
食べ頃の温度にまでとことんこだわる山口シェフの作品たち。
イートインでいただくと、やはりさらに美味しさが別格でした☆
これからはなるべくイートインでいただけるように調整していこうと
深く深く反省です。。。
・グルノーブロワ

グルノーブルはフランスのくるみの産地。
コーヒーとくるみのババロワの2層構造になっています。
上層のコーヒーのババロワは、しっかりとコーヒーの苦みが活きたテイストに。
下層のくるみのババロワには、くるみのリキュールがたっぷりと効いていて
まるみのあるナッティな芳香がふうわり。。。
くるみというと、どうしても焼いた香ばしい香りをイメージしがちですが、
山口シェフは、上質なフランス産の生の胡桃を煮出すことで
くるみが本来もつ、コクのあるまろやかな香ばしさを存分に引き出しています。
よく考えるとブランマンジェのアーモンドも同じですものね。
しっかりとビターテイストのコーヒーで香りづけされている
ビスキュイ・ジョコンドには、ベルジョワーズと黒糖を使用。
黒砂糖だけだときれないということで、ベルジョワーズもブレンドされているのだそう。
キャラメリゼして細かく砕かれたくるみのダイスのカリカリ感が、
かなり存在感のあるアクセントになっています。
さらに下層のジョコンドには、膜を作るひと工夫もほどこされているんですよ!
シンプルなビジュアルながら、手間を惜しまず、オリジナルの
ひと工夫、ふた工夫を加える山口シェフ渾身の作品。
コーヒーのお菓子というだけで敬遠されるお客さまも
多いそうですが(なんでだろ?!)ひと口食べていただければ、
その風味と香りのキレのよさに目が醒めること間違いなしの素晴らしき逸品です☆
・デュシェス

プラリネのバタームースを詰めた軽く香ばしいシューのお菓子。
一見パリブレストのようなフォルムですが、バタームースと表現されるだけあって、
濃厚なプラリネテイストながら、クレームが驚くほど軽いんです!
ムラング・イタリエンヌが限界まで入れられているので、
コクのあるビターで香ばしいアーモンド香を残しながら、ほわりと口溶けていきます。
シロップをキャラメル化しているので、そのビター感で甘みがスッキリと切れるんですね。

シュー生地は、ビジュアルから想像する通りサクッと香ばしく焼き上げられています。
ナイフを入れると、効果音のように(笑)サクッ、カリッと音をたてるほど。
でも驚くほどス~ットとナイフが吸い込まれていくんです。
このままナイフを入れると、シュー生地の固さでクリームが潰れちゃうので、
上のシュー生地を一旦横にどけて、クリームと下のシュー生地をカットし、
同じ大きさに上のシュー生地をカットして重ねて、元の形に戻してから
食べようとしている私の様子をじっと見つめるお母さん(笑)
「そうやって食べると、全層一緒に綺麗に食べられるのね~。
今度お客さんに聞かれたらそう教えてあげよ!」って言ってたけど・・・
普通の人はこんな面倒な食べ方しないと思うよ~。
しかもかなり大きなお口でパクリとしなくちゃいけないし^^;
だけどやっぱり3層一緒に食べてこその美味しさのバランスになっているはずだし、
せっかくの美しいフォルムを崩しちゃうとシェフに申し訳ないので・・・
私はできる限りの努力をさせていただきます(笑)
そうこうしているうちに、クリームがちょうどいい温度帯に戻ってきますしね♪
つづきます・・・