
10月11日O.A.のよ~いドン! 本日のオススメ3“関西が誇る世界チャンピオン” 特集で
ご紹介させていただいたお二人目は・・・ヒロコーヒー いながわ工房の藤田浩司シェフ。
藤田シェフは、WPTC2008でチョコレートピエス部門を担当。
チームJAPANは2位でしたが、個人的にはベストチョコレートショーピース賞を獲得し、
チョコレート部門の世界チャンピオンに輝かれたトップパティシエです。
お店に入ると、正面にドン!と藤田シェフの優勝を称えるが横断幕が!

カフェのテーブルの上にも、藤田シェフがいらっしゃいます^^;
私が初めてピエスの製作工程を拝見したのが、
WPTC2008の記念講習会 だったんですが、
その時目の前で作ってらしたのが藤田シェフだったんです。
最初に世界の頂点を拝見できた私は本とに幸せ者ですよね。
魅了されるってこういうことなんだなぁ。。。と実感したのを今でも覚えています。
(川村シェフの飴細工 も本当に素晴らしかったです~☆)
藤田シェフと大西シェフ(元町ケーキ)は、2009年の夏から関西の若手育成講習会を
開催されているんですが、この内容が毎回本当に素晴らしいんです。
講師を務められるシェフの皆さんもトップパティシエ揃いで、
ピエスやマジパンの製作、味覚など様々な内容で開催されています。
私も出席できる限りさせていただいているんですが、
本当に毎回勉強させられることばかりなので(素人なので当然ですか^^;)
若手の皆さんはぜひ積極的に参加していただきたいなぁ。。。
ぜひまた関西からチャンピオンが誕生する日を楽しみにしています♪

今回ご紹介させていただいたオリジン・ザッハは、O.A.1週間前から
販売を開始をされたばかりという新作。
ヒロコーヒー的、藤田シェフ流ザッハトルテです。
生地にはパプアニューギニアのオリジンカカオ(ベルコラーデ)を使用。
このショコラは単体で食べると、スパイシーで煙でいぶしたような香味が特徴ですが、
生地に使うといい感じに馴染むそう。
この生地にアプリコットのリキュールを効かせたシロップを
たっぷりとアンビベし、さらにアプリコットジャムをナパージュします。
実はこのアプリコットリキュールを藤田シェフはとっても気に入ってらして、
オーデコロンにしたいほどの香りなんだそう^^;
たしかに華やかで澄んだとてもいい香りなんですよ。

グラサージュには、ヴァローナのグアナラを使用。
乳化させていない、なめらかで艶々のできたてのガナッシュをかけていきます。
このガナッシュは、ヒロコーヒーさんの人気商品である大黒やオペラにも
パータグラッセの代わりに使われているんですって。
生地とナパージュを重ねた段階で一晩寝かせてから、
さらにアプリコットナパージュを塗り、このガナッシュをかけていきます。

さらにこの状態で3日間熟成させてから店頭に並べられます。
3日間寝かせ、糖分とアルコール分を熟成させることで
味にまろみがでてくるんですね。。。
それにしても・・・藤田シェフは、お菓子作りもピエス作りも
とても几帳面に仕上げられていくんです。
終わった瞬間には周りがピシーっと片付けられていて・・・
でもO型さんなんですって^^;

ザッハトルテというと、丸型のアントルメをカットしたスタイルものが多いですが、
藤田シェフはオペラのようなケーク型に。
どこを食べても、ショコラとアプリコットが同じバランスでいただけます。
一見非常にショコラ感が強く見えますが、余韻にアプリコットの爽やかな酸味と
澄んだキレのある香りが広がるので、ザッハトルテは甘くて苦手・・・
とおっしゃる方にも美味しく食べていただける、全体的に調和のとれた
美味しさに仕上げられています。
食べていただくと、きっと、藤田シェフがオーデコロンに・・・
とおっしゃる意味が分かっていただけると思いますが・・・
アプリコットリキュールの香りの余韻が気品高くて、本当に素晴らしいんです❤
生地は弾力がそれほど強くなく、食べやすい食感で
自家製のアプリコットナパージュの酸味とリキュールの香りがまず広がり、
その後ショコラの芳醇な香りに包みこまれていきます。。。
もちろん珈琲との相性も抜群ですので、ぜひヒロコーヒーさんの
美味しい珈琲とのマリアージュをお楽しみくださいませ。
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先ほど書きあげたばかりなんですが・・・
私は「製菓製パン」のあの街この店見聞録というコーナーを担当していて
数か月に一度、関西のパティシエさんの、パティシエになったきっかけから
今後の展望までをロングインタビューした記事を書いているんですが、
今回はラヴィルリエの服部シェフだったんですね。
実はこの服部シェフ、ヒロコーヒーでパティシエではなく
珈琲を淹れられていた経験をお持ちで。。。
しかも同時期にケ・モンテベロの橋本シェフもパティシエとして入社されて、
その当時からシェフ・パティシエは、藤田シェフだったんです。
しかも私、その当時服部さんのいらした店舗に通っていたんですよね~。
という色々な縁と想い出のあるヒロコーヒーさんでした。
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店名:ヒロコーヒー いながわ工房
住所:兵庫県伊丹市北伊丹5-15-1
電話:072-775-1030
営業時間:8:00~23:00(ラストオーダー 22:30)