トリツカレ男 切なくてほっこりする素敵なラブストーリーです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「トリツカレ男」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

何かに夢中になると他のことが目に入らなくなるジュゼッペ。街の人々から「トリツカレ男」と呼ばれていた。ある日、ジュゼッペは公園で風船売りをしているペチカに一目ぼれし、今度は彼女に夢中になる。しかし彼女は心に悲しみを抱えており、ジュゼッペはペチカのために彼女の心配事をこっそり解決していく。

というお話です。

 

 

ひとたび何かに夢中になると、ほかのことが目に入らなくなってしまうジュゼッペは、街のみんなから“トリツカレ男”と呼ばれている。三段跳び、探偵、歌、メガネなどなど、ジュゼッペがとりつかれるものは誰も予想ができないものばかりだ。

ある日、お腹を空かせた行き場のないネズミのシエロと出会い、家に連れて帰る。供に暮らし、話しかけるうちにネズミ語をマスターしたジュゼッペ。シエロと一緒に昆虫採集に夢中になっていると、公園で風船売りをしているペチカに一目惚れ。今度はペチカに夢中になった。



 

勇気を出してペチカに話しかけたジュゼッペだったが、ペチカの心には悲しみがあった。母親が喉を傷めて山の治療院に2年も入院している。その入院費もかさみ、ツイスト親分に借金をしてしていた。その上、もっと辛い悲しみも抱えていた。

大好きなペチカのため相棒のシエロと、彼女が抱える心配事をこれまでとりつかれた数々の技を使ってこっそり解決していく。さすらいの医者になってペチカの母親の治療院を訪ねたり、彼女のために必死で行動していくジュゼッペ。そして最後のペチカの悲しみを取り除こうと動き出すのだが…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、実はあまり期待していなかったのですが良かったです。良い映画でした。雰囲気からいって、海外の児童文学なのかしらと思ったら、日本の作家さんが書かれた小説なんですね。まったく知りませんでした。そして観ていて、これは舞台にしたら面白いだろうなと思ったら、既に舞台化もされているんですね。私の情報不足でした。(笑)

 

トリツカレ男のジュゼッペ。何かに夢中になると他の事は目に入らなくなるという集中力の持ち主。三段跳びや探偵、メガネ、歌などなど、多岐にわたる”好きなこと”にトリツかれ、どれもトップクラスの成績を収めるというとんでもない人物です。でもね、あっと言う間に飽きてしまうため、器用貧乏と言ってよいのかな。

 

 

これだけ多才なジュゼッペですが仕事はレストランのウェイターなので、この仕事だけであれだけの趣味を楽しめるとは思えないんです。なので彼は家がお金持ちだから色々なことが出来たのだと思いました。普通の小さな部屋に住んでいるけど、実はお金持ちなんじゃないかな。ご両親はいないようだったけど、もしかしたらあのレストランも持ち主はジュゼッペなのかもしれません。

 

色々ととりつかれていたけど、後半である理由があってアイスホッケーを練習し始めるんです。あんなに足が細いのにパワフルスポーツのアイスホッケーを始めて、結構上手くなっているんです。あれは才能なんでしょうね。凄いと思いました。アイスホッケーと言ったら氷上のアメフトでしょ。直ぐに骨折しそうだけど、凄かったなぁ。

 

 

こんな風に何でも出来ちゃう人っていいよなぁ。憧れます。きっと周りの人もジュゼッペって凄いなって思っているので、街でも人気があるんだと思うんだけど、本人はいたって普通なんです。なんたって周りが全く見えていないので、取りつかれていることに対して猪突猛進なんですよね。もう少し周りを観て考えてから行動すれば、社会に順応するんだろうけど出来ていないんだよねぇ。笑えました。

 

今回はペチカにとりつかれてしまったジュゼッペ。彼女のことしか見えなくなっていき、ずっと相談に乗ってくれていたネズミのシエロさえも段々と見えなくなっていくんです。だから会話が出来ていたのに、ネズミ語が解らなくなっていくんです。その場面が悲しかったな。

 

 

あんなに仲良くなって、いつも相談をしていたのに会話さえも出来なくなっていき、ペチカのことだけだから、自分のことも見えなくなり、身体がボロボロになって行くんです。これは良くないなと思いました。どんなに好きになったとしても、自分を大切にしないのはダメです。相手を大切に思うなら自分も大切にして、いつまでも守れるようにしないとね。

 

それにしても、これ冷静に考えるとすっごいストーカー男なんだけど。大好きで優しい人物だから許されているけど、もしペチカに嫌われていたとしたら、どんなに好きでもストーカーですからね。まぁ、ジュゼッペはペチカに嫌われていると知れば辞めるんだろうけど。ペチカの気持ちを最優先に考えていましたからね。

 

 

ジュゼッペの声を佐野さんという方が演じられていて、彼、元ジャニーズのアイドルグループなんですね。初めて知りました。ジュゼッペの声、とっても上手かったのでどんな方なのかなと思ったらアイドルだとのことで驚きました。本当に上手かったです。ペチカ役の上白石さんともピッタリで、とてもイイ感じでした。

 

もちろんシエロ役の柿澤さんがダントツに上手いんだけど、佐野さんと上白石さんが上手かったので、とても聞きやすかったし感情も乗っていて良かったです。歌も上手かったなぁ。デュエット曲なんかは聞き入っちゃいましたもん。楽しかったです。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。良いお話でした。辛い部分もありますが、絵がかわいいし美しいので、ほっこりして楽しめる作品だと思いました。原作も読んでみようかと思っています。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「トリツカレ男」