プロセキューター:アクションと法廷サスペンスが絡み合って面白いです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「プロセキューター」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

香港警察の刑事から検事に転身したフォクは、ある青年が麻薬密売の容疑で起訴された事件に疑問を抱き、独自に捜査を開始。やがて、法を悪用して利益を得ようとする、法曹界と裏社会のつながりに気付いていく。

というお話です。

 

 

壮絶な銃撃戦の末に武装集団の首謀者を捕らえたものの、証拠不十分で有罪にできず、警察を辞職した元警部・フォク。警察側に多数の負傷者などが出たにもかかわらず裁判では証拠不十分とされ、フォク達警察の証言も採用されなかった。

 

7年後、検事となった彼は、貧しい青年キットがコカイン密輸事件で有罪を認めたことに違和感を抱く。上司は小さな事件だからこだわるなと言うが、フォクは独自で調査を始める。調査を進める中で、弁護側の裏に黒社会との癒着や証言の誘導があったことが判明する。キットは弁護士にハメられたとしか思えない。

 

 

真実を追うフォクは、検察内部の圧力と対立しながらも陰謀を暴こうとする。弁護士はあくまで法令順守を謳ってきて、キットやその祖父が訴えなければそのまま有罪になってしまう。フォクはキットの祖父に話をして訴え出ることに同意させるが、眼を離したすきに祖父は殺されてしまう。

 

キットをハメた弁護士とその雇い主、そしてその裏に大きなギャング組織がいることを掴んだフォクは、警察と連携して罪を暴き、キットの無実を証明しようとするのだが、検察内部から無駄な事件に時間を割くなと横槍が入り、潰されそうになってしまう。全てを跳ね除け、キットを無罪にすることが出来るのか。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、ドニー・イェンさんのアクションを楽しむだけでも良いのですが、裁判所の判事と検察と弁護士の絡みが日本で考えるような動きではないところが面白いなぁと思いました。通常なら、裁判が始まると被告がいて、被告を守るのが弁護士で、罪を追求するのが検察でしょ。

 

なんだけど、何故か検察の検事フォクが被告を守るような立場になり、弁護士が被告に罪を追わせようと動いているんです。そして判事は裁判がすごく多いので、とにかく早く終わらせようとす。表面的な内容しか見ないで判決を出そうとするんです。酷いでしょ。

 

 

想定されている年代は今よりちょっと前の時代じゃないかと思うんだけど、香港の裁判って、今も判事や検事がカツラを付けてやるもんなの?裁判の様子がちょっと違っているので、つい面白くなってしまったんだけど、あれが通常なのかしら。私に知識が無いので何とも言えませんが、不思議でした。

 

このキットという貧しい青年は知り合いに荷物を受け取って欲しいと言われ、宅急便を受け取るんです。するとその中に麻薬が入っていて頼まれただけですと言っても聞いて貰えず、逮捕されたらどこからか弁護士が現れて、無料で弁護してあげると言われるんです。すると荷物を受け取ってしまったら罪を免れないから早く認めて軽い刑にして貰いましょうと言われるんです。

 

 

よくありがちな騙しの手口ですよね。弁護士と麻薬の密売組織はグルで、貧しい人を使って麻薬を色々な場所へ送り、ルートを拡大しているんです。そしてこの密売組織と弁護士は、最初にフォクが警察にいる時に逮捕した組織とつながっていて、それに気が付いたフォクが執念を燃やしていくんです。

 

観ていたら、フォクはどこまでも調査を進めていくんだけど、検察の周りの検事たちは、とにかく裁判が多くて1つの小さな事件なんて適当に終わらせて欲しいと願っているんです。フォクの上司にあたる次長検事は、正義感は強いんだけど検察の立場と自分の地位を守るために、検察の立場が悪そうな事件は穏便にまとめて処理するように努めているんです。

 

 

フォクがこだわる案件は確実な証拠が無い状態では検察のメンツが丸潰れになると思い、キットの事件を取止めるように動き始めるんです。なのでフォクは「前門の虎、後門の狼」状態になり、アクション以外でも大立ち回りをしなければならなくなるんです。

 

この映画は、アクションの凄さと面白さもあるんだけど内容の面白さもあり、上手いなぁと思いました。但し、凄く解り難いんです。それぞれのセリフを良く理解していかないと、何で検事が被告を守ってるの?何で弁護士が弁護をしながら被告に罪をかぶせようとしているの?という不思議な構図が解らなくなっていくんです。

 

 

それに登場人物が多いので、それも誰が何だか解らなくなっていくので、途中でウトウトなんてしようもんなら、話の内容が解らなくなっているだろうなと思えるような状態でした。大体、最初の大掛かりなアクションシーンも、警察が誰と何で戦っているのか説明が無いので、その後に出てくる裁判シーンをよく聞いていないと、何だったのか解らないんですよ。

 

理解出来るとすんごく面白い映画なんですけど、これ理解出来て楽しんでいる人よりも、ドニー・イェンのアクションだけ楽しんでいる人の方が多いんだろうなぁと思ってしまいました。いや、それでも凄く楽しいんですけどね。やっぱりドニーさん、凄いんですよ。何度かアクションシーンがあるのですが、今回もジョン・ウィックを上回るようなアクション全開で楽しめました。あれだけでも面白いもんなぁ。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。面白い映画なのですが、もう少し内容を解りやすく構成してくれたら、もっと楽しかったのになと思いました。アクションは文句なしに素晴らしいです。完璧ですね。だってドニーさんですから。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「プロセキューター」