「アズワン AS ONE」ゲーム世界観を使ってのオリジナル脚本のアニメ。物足りなさを感じました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「アズワン AS ONE」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

バンド活動をする高校生ヨウは将来を決められずにいた。そんなある日、ヨウの脳内に「助けて!」という声が響き、彼は白い光に包まれる。「巡星(めぐりぼし)」では国々の休戦調停式が行われていたが、巨大軌道デブリが落下してくる。ラコは整備途中の機体でデブリの回避に向かうが、事故に遭い意識を失ってしまう。昏睡状態となったラコの意識の世界で、ラコとヨウは次元を超えて運命の出会いを果たす。

というお話です。

 

 

バンド活動をしながらミュージシャンを目指す高校生のヨウは、将来を心配する親との確執やバンド仲間の人間関係に悩み、自らの将来を決めかねていた。このままバンドを続けていくべきか、受験勉強に集中すべきか、悩んでいたのだ。


ある日、交差点を歩くヨウの脳内に「助けて!」という声が響き、目の前が白い光に包まれる。次に気が付くと、どこかおかしな空間に浮いている自分がいた。


宇宙に浮かぶ巡星(めぐりぼし)では、エネルギー源の「星血(ほしのち)」をめぐり、長い間戦争状態にあったが、ヴ・レード惺王国と轟ア・スレッガ国の休戦の調停式が行われようとしていた。しかし突如、巨大軌道デブリの落下が始まり、プルガード隊のヴィーゴが必死に対処していた。

 


 

ロボット整備士・ラコは何か予期せぬことが起こる予感がしてヴィーゴを助けるべく整備途中の機で飛び立つ。なんとかデブリを海面まで移動するが、機の損傷は激しく、ラコは意識を失ってしまう。昏睡状態のラコは、意識の中でヨウと出会う。

 

ヨウは自分がラコの中にいることに驚くが、ラコは「星血」の結晶が招いたリアライドが関係すると気が付く。その時から二人は星を守るためにリアライドの力を使って危機に対処をしていくのであった。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、何なんだろうと調べたら、ゲームの映画化だったんですね。私はゲームを一切知らなかったので、ストーリーがあまりにも単純で何なんだろうなぁと思ってしまいました。一応、深読みは色々としてみたのですが、そんな映画にするほど面白いストーリーかなぁと思ってしまいました。

 

現代の地球の高校生であるコウは、バンド活動と進学のことで悩んでいて、ある日、めまいで倒れてしまいます。目を覚ますとラコの意識の中に飛んでいたという展開でした。意識が引っ張られたというのが正解かな。「星血」という一種のエネルギー源を結晶にしたものをラコが父親である博士から受け取り持っていたんです。その結晶がリアライドでコウを呼んだということらしいんです。

 

 

となるとね、コウのバンド活動はどーでもいいでしょ。例えば悩んでいて弱っていたコウの精神が引っ張りやすかったから、リアライドで連れて来たというなら理解出来るんです。それなら弱った精神なら誰でも来る可能性があったし、バンド活動で弱ったという意味も通るのですが、ただ精神的にタイプが合っていたという感じのニュアンスがあったので、それならバンドも進学も関係ないでしょ。たとえ元気でもコウが呼ばれたんだよね。

 

コウとラコが意識の中で一緒になって敵と戦うことになるのですが、一応ロボットアニメなのかな?ロボット同士の戦闘がありました。でも、ほんの少しだけでとても残念でした。これだとロボットアニメとは言えないですよね。だって、ロボットに乗りながらも戦闘というか、何かを引っ張るとかそういう作業をしていることしか無くて、なんだかなぁと思ってしまいました。

 

 

少しネタバレしますが、戦争を終わらせるための休戦協定を良く思わない派閥もあり、休戦調印式に合わせて問題を起こそうとしているんです。何故戦争をしているかというと、星のエネルギーである「星血」を取り合ってのことらしいんです。地球でいう石油みたいなモノの取り合いですね。

 

その「星血」を結晶にしてより強い力を持つように出来るのがラコの父親であるルロア博士で、その「星血」の結晶を身に付けることによりリアライドが出来て、ラコはコウを呼びよせることが出来ているようでした。

 

私はイマイチこのリアライドの意味が解らないのよね。別に1人でロボット操作は出来るよね。意識を共有したからって、何か良い事はあるのかな。ロボットの出力が上がる訳でもなく、超能力パワーがある訳でもなく、ただ協力しているようにしか見えなくて、わざわざロボット操作をリアライドでする意味が解らんと思ってしまいました。

 

 

で、星の危機になるんだけど、それを食い止めるべくラコとコウがロボットで少し戦って、作業をして、何とかしようとするんです。そこでコウが歌を歌ったりしてて、あれ?マクロスのリン・ミンメイ?って思い出しちゃいました。マクロスと同じように、歌でどうにかしようとしていたようなんだけど、それもなんとなーくって感じで描かれていて、なんだかよく解りませんでした。

 

これもネタバレになりますが、ルロワ博士が「星血」の結晶に向かってコウへの問いかけをしていました。違っているかもしれないけど私の理解では、まずルロワ博士がリアライドの実験をしてコウの意識を呼び込んだんじゃないかと思うんです。

 

博士と同期するのだから博士と同年代のコウであったと考えると、そのコウは既にラコとの戦闘を経験しているコウだから、それから起こることを博士に伝えて、博士は結晶をラコに持たせたんじゃないかな。博士とラコは親子だから、彼らとつながったのが同じコウだったことも理解が出来ます。そういうことなら、あの博士のつぶやきも納得できるかなと思いました。

 

 

これゲームをやっていたら、もっと理解が出来たのかもしれませんが、私は色々と解らない部分があったし、もう少しストーリーを膨らませられなかったのかな。本当に簡単な話になっちゃっていて、あまりにも人間模様が描かれなさ過ぎたように思います。もう少し、リアライドについても説明をして欲しかったし、戦争で狂ってしまった世界をどうしたいのかも描いて欲しかった。

 

そしてもう一つ、ロボットの場面が少なすぎます。全然戦闘シーンが無いし、倉庫で突っ立っているロボットを観ても面白くないです。もう少し何とかして欲しかった。脚本が悪かったのかしら。悪役の描き方も単純でしたよね。調停式を潰してどうしたかったのか。もう少しビジョンが欲しかったです。

 

キャラクターは悪くはないけど、声をアイドルにやらせるのは少し考えて欲しい。しっかりとした声優を使って、サブでアイドルを使うならそんなに感情移入が必要ないから良いけど、さすがに主要人物が声優さんじゃないと薄っぺらい感じが否めないです。今回は歌があったから仕方なかったのかなとも思うけど辛かった。

 

 

私はこの映画、うーん、お薦めしたいと思います。ゲームをやっていた方なら楽しめるのかな。私は全体的に物足りなさを感じたけど、設定自体を考えるともう少し面白いストーリー展開が出来たのではないかと思いました。脚本の問題かな。声も考えて欲しかったな。残念な部分はあったけど、まぁ、全体的に観て損はないかなと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

「アズワン AS ONE」