「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」
を観てきました。Fan’s Voiceさんの独占最速試写会が当たり観せていただきました。(@fansvoicejp)
ストーリーは、
架空の大独立国フェニキア。大富豪ザ・ザ・コルダは、フェニキア全域におよぶインフラを整備する大プロジェクト「フェニキア計画」を画策していた。成功すれば、今後150年にわたりザ・ザに利益が入ってくる。しかし妨害により赤字が拡大。資金調達のため、疎遠になっていた娘で後継人の修道女リーズルとともに、フェニキア全土を横断する旅に出るが。
というお話です。
舞台は1950年代“現代の大独立国フェニキア”。6度の暗殺未遂から生き延びた大富豪ザ・ザ・コルダは、フェニキア全域に及ぶ陸海三つのインフラを整備する大規模プロジェクト「フェニキア計画」の実現を目指していた。
世界中の政府はコルダの強引で儲け主義のやり方を嫌悪しており、何とか止めたいと考えて、エージェントのエクスカリバーがフェニキア計画の建築で使うリベット(鋼材を留める材料)の値段を吊り上げ建築費を倍増させることに成功する。
コルダは建材高騰の為に予算が膨れ上り、自身の資産全てを出しても足りないほどの財政難に陥ってしまう。ザ・ザは離れて暮らす修道女見習いの一人娘リーズルを呼び寄せて後継者に指名し、彼女を連れて旅に出る。
目的は資金調達と計画推進、そしてリーズルの母の死の真相を追うこと。コルダのフェニキア計画は成功するのか。リーズルの母を殺したのは誰か。そして何度もコルダを暗殺しようとしている犯人は誰なのか。母を殺したのは父だと教えられて育ったリーズルは、コルダを父親と認めて本当の家族となれるのか。後は、映画を観てくださいね。
この映画、面白かったなぁ。私は最初の場面からもう面白くなっちゃって、つい吹き出してしまいましたよ。だっていきなり暗殺未遂ですよ。はぁ?となって笑いますよね。人が殺されるのに笑えるの?と思うかもしれないけど、あまりにも淡々と飛行機が墜落したりするので、呆気に取られて笑えてしまうんです。あ、もちろん”暗殺未遂”なのでコルダは死にませんよ。(笑)
そんな場面から始まるこの映画、コルダはお風呂で寛ぐ場面が何度かあるのですが、これが不思議なお風呂なのよ。洋風なので浴槽が置かれている場所には便器とビデがあって、そこで寛ぐので、何故かビデをワインクーラーとして使っていて、それも白ワインだからまたも吹き出してしまいました。いくら何でもそれはダメでしょ。(笑)
でね、コルダは自分の跡継ぎとしてリーズルという娘を指名するんです。他にも息子が9人くらいいるらしいんだけど、何故かリーズルなんですよ。でね、コルダには3人の妻がいたけどみんな亡くなっていて、コルダが殺したとかいう噂もあるんです。
私の想像なんだけど、コルダは妻を愛していなくて、それに気づいた妻たちは浮気をしていたので息子たちは誰の子か判らなかったんじゃないかな。唯一、浮気で出来た子でも自分に近い血の子がリーズルなんじゃないかと思って、彼女に白羽の矢を立てたのかなと思いました。本当のことは映画で確認してください。
で、このリーズルと共に旅をしながら、フェニキア計画への出資者の所へ周り、出資を増やして欲しいと頼みに行くんです。でもね、コルダがズルいことをして最初の契約をしているから、みんな既に怒っていて、出資を止めると言い始めるんです。建設コストも上がり出資も無くなったら計画は止めるしかありません。なので、色々な取引をしながら、何とかつなぎとめるというのが二人の仕事になります。
そうそうフェニキア計画とは、フェニキアの水力発電ダム建設計画、山脈鉄道トンネル建設計画、砂漠横断運河建設計画の3つです。これ莫大な資産がなければ無理なんだけど、既に3つとも動いていて、あと少しで達成するところなんです。となると、これから直ぐに建設費を払うことになるから、破産するわよね。
でもさ、こんな凄いプロジェクトをやったんだから、称賛されてもいいですよね。この3つがあれば国は潤うでしょ。利益が沢山出ると思うんだけど、建設費の高騰で利益が出たとしても赤字なんでしょうね。うーん、可哀相だなと思いました。こんなの公共事業だから、個人がやることじゃなくて国がやる事だよね。
内容を考えていくと、結構、真面目な話なんだけど、ずーっとふざけているから笑っちゃうんです。もちろんそれぞれのキャラクターは真面目にやっているんだけど、どうしてもコメディに見えてしまって笑えるんです。顔は真面目なんですよ。でもなんでそんなに面白いの?
フェニキア計画を進めるために周っているんだけど、一方ではリーズルの母親がどうして殺されたのかも探っているんです。なので関わりのありそうな親族を周って、リーズルは母親の死について尋ねますが真相は掴めません。
そんな時、コルダは友人を助けるために銃弾を受けて、死後の世界でリーゼルの母親と再会し、衝撃的な告白を受けるんです。もちろんこれも殺人未遂でコルダは生き返るんですけどね。その衝撃の告白も映画で確認してください。
コルダは何度も暗殺未遂などで死後の世界へ行き、戻ってくるので、色々な人?が沢山出てきますよ。神さまが出てきたり、天国の弁護人や預言者などなど、何であなたが???というような凄い俳優が演じています。そんなとこで何してんの?って感じで出てくるので、それも吹き出します。
そして凄いのがベネちゃん(ベネディクト・カンバーバッチさん)が、特殊メイクで出てくるので、一瞬、ベネちゃん?と思うのですが、また面白いことをぶっ放してくれます。うーん、撮影は大変だったそうです。でも面白かった。やっぱり好きだなぁ。
思ったままを書いてしまいましたが、きっと観ないと私の書いていることが解らないと思います。とりあえず、何ぞやと思って私の話は頭に入れておいてください。そうすると、映画を観たときに、あー、これね!と解ると思います。
というか、ある程度予告して貰っておかないと、見落としちゃう部分が出てくるんじゃないかな。私もきっと2度目を観たら、もっと見落とした部分があると思うんです。それくらい、内容が濃いんです。でも、お話としては、そんなに難しいことをやっている訳ではありません。
それとそれとなく出てくる絵画が本物だったりします。ルノワールやマグリットの本物が使われています。音楽はストラヴィンスキーなども使われていました。随分と美術などなどにこだわって作られているようでした。
あ、そうそう、リーズルを演じているミア・スレアプレトンさんはケイト・ウィンスレットさんの娘さんだそうです。言われて見れば似ていたかもって思いました。
私はこの映画、超!超!お薦めしたいと思います。私はとっても気に入ってしまいました。元々ウェス・アンダーソン監督作品は好きなのですが、その中でも特に好きな作品になるかもしれません。公開されたら2回目観ないと、もっと新しいモノが見つかりそうです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」