「IMMACULATE 聖なる胎動」
を観てきました。Fan's Voice独占最速試写会に当たり観せていただきました。(@fansvoicejp)
ストーリーは、
イタリアの修道院で暮らしはじめた修道女セシリアは、処女であるにも関わらず妊娠していることが判明する。周囲の人々は彼女を次の聖母マリアとして崇め、妊娠を祝福する。しかしセシリアの周囲で修道女の自殺や拷問など奇妙な出来事が続発。身の危険を感じた彼女は、修道院から抜け出そうとするが。
というお話です。
空港で入国審査に戸惑っているシスターがいた。片道チケットでアメリカからイタリアへ来たセシリアだ。片道の時は入念に調べられるので仕方が無い。そして無事にゲートを出たセシリアを迎えに来た神父が車で修道院へと送っていく。
彼女をアメリカから呼んだのはテデスキ神父。彼女は自分のいた教区が閉鎖され、イタリアに来ないかと誘われたのだ。その修道院は高齢の修道女を世話する場所だった。セシリアは幼い頃に凍った湖で溺れて7分間心停止をしたのだが、その後生き返った。神のお導きだと考え、キリスト教を信仰したのだ。
修道院での生活も慣れてきた頃、セシリアは具合が悪くなる。修道院内の医者に診てもらい、自分が処女であるにもかかわらず妊娠していることを知る。神父や修道女たちは喜び、彼女を聖女マリアとして扱い始める。
修道院内の医者のみの診察で外の病院に一度も連れて行って貰えないセシリアは心配になり病院へ連れて行って欲しいと願うが聞き入れて貰えない。その内、セシリアの周りでは自殺者が出たり拷問を受けるシスターがいたりと状況がおかしくなっていく。怖くなってきたセシリアはある作戦を試みるのだが…。後は、映画を観てくださいね。
この映画、昔のホラー「サスペリア」「オーメン」「エクソシスト」などの系統を受け継いでいるような内容でした。なんたっていきなり修道女が処女懐胎ですからね。うん、どっかで聞いたような気がするけど、でも面白いですよ。そうくるかって感じの怖さで、そこらの邦画ホラーより怖くて面白かったです。
そしてやっぱり聖書をある程度知っていないと、細かいニュアンスが解り難いんじゃないかなと思いました。マリアの絵の後ろの壁にコリント人への第二の手紙11-14が書いてあるのですが、”サタンが天使に擬態していることもあるよ”って書いてあるんです。きっと、ここで犠牲になった人が書いたんだろうけど、修道院だからって、神に仕えているとは限りませんからね。というか神に仕えているつもりで悪いことをしちゃってるって感じかな。
最初はサスペリアと同じように、遠くからイタリアの修道院に主人公が到着するところから始まります。これから神様の下で良いことするぞって思っていて楽しそうなんです。そして修道院に着いてみると、段々と何かが違うことに気がついて行くんです。
そんな時に突然呼び出され、枢機卿、神父、修道院長の前で、SEXをしたことがあるかとストレートに聞かれ、驚き恥ずかしがりながらも処女だということを訴えます。枢機卿たちは3度も処女だということを確認し、実は君は妊娠しているというんです。これ、キリストが磔にされる前にペトロが「鶏が鳴く前に3度知らないと言う」というのから来ているのかなと思いました。裏切ることを神は知っているということです。
ま、処女だけど妊娠しちゃったんだから仕方が無い。セシリアはみんなに大切に扱われ、お腹はどんどん大きくなっていきます。子供が生まれることは嬉しい事なんだけど、どこか不気味で気持ちが悪いんです。お腹の中に何が入っているのか、まるでエイリアンのようですよね。どんどん大きくなるお腹が怖かったです。
セシリアが修道院の秘密に気が付いて、テデスキ神父に神に背いているというようなことを言うのですが、テデスキは「では何故神は止めようとしないのか。悪い事なら止めるハズだろう。」と言うんです。でもね、これ聖書を勉強すると解るけど、神は人が自分で気が付くのを待ってるっていう考え方なんだよね。
神に対して考えて、良い悪いの判断は人がするんです。もし間違えた場合は大きな天災が来るということ。この人、神父なのに解ってないのかなと思ったけど、間違った方向に進み始めてしまった人間は神が見えなくなっちゃうのかもしれません。何となく途中からは既に悪魔が手を貸してたんじゃないかと思うような展開でしたしね。
元々サタンは天使だったのに悪魔に落とされたんだから、神の手の内はよく解ってるのよ。これは神は手を出してこないなと思って、どんどん悪い方向へと進ませたんじゃないかな。私が悪魔なら、この状況を知ったら手を貸すもんね。それにしてもテデスキ、困った奴だな。いつの間にセシリアに仕込んだんだよ。
この映画、観た感じは1980年代っぽく見えるけど現代ですからね。ちゃんとスマホを使ってましたから。なので研究も遺伝子工学やなんやらも凄い発展していると考えておいてください。それなのに、人間の中身は古いまんまで何やってんだってことをするんです。
少しだけネタバレさせてください。嫌な方はここから引き返してね。その修道院にはキリストが磔にされた時に十字架に手足を止めるために使った聖釘が1本保管されているんです。聖遺物の1つなのですが、その聖釘を研究したテデスキは釘に血の成分が付いていることに気が付いて、そのDNAを研究しているんです。どっかで聞いたことあるでしょ。そうです、ジェラシックパークのように遺伝子から復活させるという事をしようとするんです。
でもさー、これ釘に血がついていたからって必ずキリストの血とは限らないよね。まして人間の血かどうかも分からない。DNAだって琥珀とかの中に密閉されていたならともかく、そのままくっついていたら壊れていると思うのよ。テデスキ、いい加減すぎるよなぁと思いました。遺伝子工学は化学だから、もっとしっかりした人がやらないとなぁ。(笑)
これでわかる通り、彼らはキリストを復活させようとしているんです。だから神のためだとか言っちゃってるんだけど、きっと神様もキリストも復活させて欲しくないと思うぞ。既にキリストは復活しているし、何故に人間の肉体を持たなきゃいけないんじゃって怒ると思うよ。
まぁ、最後はどうなるのかお楽しみにしてください。怖い展開でしたよ。久しぶりにゾゾッとする怖い映画でした。夏には必要なホラー映画。今年は怖い映画が来ています。セシリアからどんな子供が出てくるのか、怖いでしょ~。
私はこの映画お薦めしたいと思います。この映画はコメディなどが一切混ざらないマジで怖いホラー映画なので万人には薦めない方が良いかな。ホラー好きやゲロゲロ大丈夫な人には楽しめる作品だと思います。久しぶりに「オーメン」みたいな映画が観れました。私は好きでした。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「IMMACULATE 聖なる胎動」