「小林さんちのメイドラゴン
さみしがりやの竜」
を観てきました。
ストーリーは
メイドと酒が生きがいの会社員・小林さんと、彼女にひかれて集まってきたドラゴンたち。その中のひとりである幼いドラゴンのカンナのもとに、ドラゴンの軍勢を束ねる長にしてカンナの本当の父親であるキムンカムイが訪ねてくる。突然迎えにきた父親に対し、複雑な思いを抱くカンナだったが…。
というお話です。
システムエンジニアとして地獄巡商事で働いている小林さん。26歳独身女性でマンションに一人暮らしをしていた。ある日、酔っぱらって電車を乗り過ごし、山の中へ迷い込んでトールというドラゴンを助けてしまう。その時から小林さんの家にメイドとして暮らし始める。
そんなメイドと酒が生きがいの会社員・小林さん家には彼女にひかれて集まってきたドラゴンが何人もいる。その中のひとりである幼いドラゴンのカンナ。小林さん家に住みつき、小学校まで通わせてもらっていた。
ある日、ドラゴンの軍勢を束ねる長にしてカンナの本当の父親であるキムンカムイが訪ねてくる。小林さんとは”飲み仲間”として意気投合していたが、突然迎えにきた父親に対し複雑な思いを抱くカンナだった。
キムンカムイはドラゴン同士の戦いが近いことを感じ、カンナが以前に壊した「龍玉」をカンナに作らせて戦闘に使おうと思い、会いに来たのだった。カンナは父親のために「龍玉」を作り始めるのだが、父親としての意識が無いキムンに苛立ちを感じ始める。そして…。後は、映画を観てくださいね。
この映画、京都アニメーション制作との事だったので観に行ってきました。但し、原作も知らず、TVアニメも観たことが無かったので、最初は何故メイドに太い尻尾が生えているのか???という感じでした。彼女たちはドラゴンなんですね。ま、メイドドラゴンって題名だからそうなんだろうけど、あまりにもイメージがかけ離れていて、ちょっと驚きました。
お話、面白かったですよ。ドラゴンにも年齢があって、まだ子供のドラゴンであるカンナちゃんを父親が訪ねてくるんです。もちろん父親もドラゴンなんだけど、変身した姿が一瞬、ベルセルクのゾットかと思っちゃった。ドラゴンっぽくなかったんですもん。キムンがカンナの父親なんだけど、ドラゴンという動物の性質なのか、娘という感覚が無いんです。同族という意識はあるんだけど、人間が思うような”娘”という事が解っていないんです。
だけど、カンナは人間界で暮らして育っているし、小林さんやトールから愛情を貰っているから、父親は父親でいて欲しいんです。でも父親にはその感覚が無いので、どうしても意思の疎通が出来ないんです。カンナの思いは一方通行になってしまうんです。それがとても可哀そうでした。まだ小学生くらいなので(ドラゴンの年齢は解らないけど。)親が恋しいんです。そんな気持ちが伝わってきて、可愛かったし、可哀相でした。
ドラゴンはそんなにいつも戦争をしている訳では無いようですが、今回は種族同士の争いになりそうで、キムンは龍玉が必要になるんです。キムンの種族の龍玉は、以前にカンナが壊してしまいずっと無かったようなのですが、今度の戦闘ではきっと必要になるだろうとキムンは思い、カンナに作らせるために会いに来たんです。よく解らないんだけど、壊したカンナじゃないと作れなかったのかしら。カンナは力を貯めて龍玉を大きくしていました。
ドラゴンの戦争ですが実は裏があり、キムンは罠に掛けられているような状態なんです。でも気が付いていないというか、このキムンってドラゴン、マジで鈍そうな人でした。おまえー、それくらい気が付くだろ!って小林さんが叱ってくれるかと思ったんだけど、今回はカンナちゃんのパパなので、叱りませんでした。
この小林さん、普通の人間なのになんだかすごい人ですよね。ドラゴン相手に全く引かないし、平気で勝負しようとするんです。どう考えても力では勝てないのが解っているのに、何故か、カンナちゃんのためとかトールのためとかなら平然と立ち向かっていけるような人なんです。何か小林さんにも秘密があるのかなぁ。映画では何もありませんでしたが、今後、原作などで小林さんの謎が明かされていくのかな。それとも普通の人なのかな。
カンナちゃんは自分を人間界に追放したのがキムンだと解っているのに、それでもお父さんだから好きなんです。父親に拒まれても、攻撃されても、それでもお父さんが好きなんですよねぇ。これ真っすぐに観れば感動なんだけど、ここ最近、変態ロリコン教師が逮捕されたりというニュースが流れてきていて、つい、また変態ロリコンが自分の理想を描いてるんじゃないでしょうねぇ~って少し思ってしまった。私も脳が穢されてるのかしら。
まぁ、パパ大好きなカンナちゃんが観れたので、それはそれで良かったなと思いました。ママはどうしたのかしら。ドラゴンは卵で産まれるんだろうから、卵を産んだだけでどこかに行っちゃったのかな。ドラゴンの家族の感覚が全く分からないので、彼らの家族とは何だと思っているのか知りたくなりました。
そうそう、ドラゴン側の主人公はトールなんですよね。今回も活躍していましたが、彼女は最強なのかしら。今回の映画でも戦っていたけど、強かったです。神様相手に戦ったというセリフがあったんだけど、神様相手にドラゴンが戦う世界って、凄いですね。聖書のヨハネの黙示録で7つの頭と10本の角を持つ龍に跨った女が神と戦うとあるけど、ドラゴン自身が神と戦うって、なんだか面白そう。トールは負けたから小林さんに助けられたんだけど、もし勝ってたらどうなっていたのかな。世界が変わったかもしれませんね。
京アニなので、絵はさすがに綺麗でした。どのキャラクターも魅力的で可愛くてカッコ良くて楽しめました。そうそうアーザードっていう今回の悪役キャラなんですが、あまり説明が無かったために、何で強い力を持っているのかが謎でした。復讐のために力を付けたんだろうとは思うけど、誰かを操れるほど強い力なんて普通の魔法使いには無理そうなんだけどなぁ。ちょっと不思議でした。
小林違いで、ゲストキャラの声を小林幸子さんが演じてらっしゃいました。思っていたよりも違和感が無くて良かったと思います。セリフは演歌は入って来ないからこぶしも入らず、良い親分ドラゴンを演じてらっしゃいました。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。アニメ好きな方には超!超!お薦めしたいと思います。この映画、アニメファンタジー系が好きな方にはとっても楽しめると思うんだけど、どうしてもドラゴンがマンションで暮らしているとかを受け入れられない方には辛いかもしれません。(笑)ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜」