「キャンドルスティック」どこまで行っても噛み応えが無いような映画でした。詰め込み過ぎです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「キャンドルスティック」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

株価操作の罪で刑務所に入っていた才ハッカー・野原。そんな野原に台湾の大企業幹部リンネは、再度、FX市場で巨額の利益を得ようと持ち掛ける。野原が捕まったのはリンネに裏切られたからだった。彼女からの仕事を受ける訳が無いと仲間は思っていたが、何故か野原は受けるという。そして市場への仕掛け決行日、野原の恋人である杏子は野原からある事を頼まれる。

というお話です。

 

 

刑務所を出所した元天才ハッカー・野原。FXのセミナーに参加し、そこで自分と同じく数字に色がついて見える“共感覚”を持つ女性・杏子と出会い、恋に落ちる。

一方、台湾の野心的な企業家、リンネはFX市場を利用し一儲けするため、野原とかつての仲間たちを利用しようとに声をかける。前回はリンネが裏切り、野原が逮捕されることになった。野原に断られる可能性は高い。しかしこの作戦は野原がいなければ成功しないのだ。その作戦は金融取引の番人、"AIを騙す"こと。決行日は元号が変わり、金融機関のシステムが一番油断して混乱する、円が最も隙だらけの日、2019年5月7日。



 

一方、川崎工業地帯では難民・移民の子のための「夜光ハウス」が立ち退き寸前の危機に陥っていた。施設を守るファラーとイランのハッカー・アバンは返済のためのある計画を練る。AIを騙すための鍵となるプログラムをアバンが見つけたのだ。

いくつもの糸が絡まり、作戦決行の日が迫る。そして5月7日は「夜光ハウス」の滞納金支払い期限だった。アバンとファラーはプログラムを渡して金を手に入れることが出来るのか。そしてリンネはFX市場で成功することが出来るのか。AIを騙すプログラムは機能するのか。後は、映画を観てくださいね。
 

この映画、うーん、あまり面白くなかったなぁ~。面白いと言ってあげたいんだけど、これはダメでした。私は原作を読んでいないのですが、内容を詰め込み過ぎなんです。

 

 

天才ハッカーを使ってAIを騙すというのは解るんです。それならそれだけに絞った方がよいのに、他に難民の子の保護施設の話が出てきたり、ハッカーの恋愛話が出てきたり、数学者のフルーツ理論というのがAIを騙すことに使えるとか、なんかもう、詰め込み過ぎなんですよ。これは脚本が悪いとしか言えません。

 

原作はきっと、これだけの内容があっても人気になった本だろうから長くて説明があるのだと思います。だけどそれを2時間に収めようと無理をして、まして台湾との合作とか言ってたら、そりゃ、話はまとまらないでしょ。まず、第一に脚本が悪かったと思います。

 

そして第二に監督が良くないのかな。どこを強調して伝えたいのか解らないんです。ダラダラと同じテンポで、同じ流れで進んでいくだけなので、ここで盛り上がるとか、ここでゆっくりするとか、そういうメリハリが無いんです。もしかして頑張ってつけていたつもりなのかもしれないけど、観る人には伝わらないレベルでした。これはダメだよね。

 

 

大体、あの難民の保護施設の話、必要ないでしょ。アバンが援助をしていて、どうしても金が要ると言葉だけで伝えればいいだけでしょ。そしてもう一つ、野原の恋愛は必要なかったでしょ。まして、杏子の元夫の数学者の話も必要ないでしょ。無駄な場面ばかりで、どこに誘導してんだよって感じでした。

 

それなら野原が直接数学者の望月に出会って、その理論をヒントに何かすれば良かったんです。数字の共感覚の持ち主ってことで盛り上がるのかとも思ったんだけど、全く意味が無かったからね。数字が色で見えて綺麗な時に買うとか、綺麗だからって儲かるとは限らないから。もしかしたら、小説には綺麗に見える場合はこういう理由があるから儲かるという理由が書いてあったかもしれないけど、映画では伝わってきませんでしたから。

 

そして根本的な問題は、天才ハッカーの野原を阿部さんが演じていること。阿部さんの演技は素晴らしいのですが、彼は上に立つ人間役が似合うんです。下っ端でPCをポチポチするようなタイプじゃないんです。というか彼にそんな事やらせないで欲しい。彼には上に立って全体を動かして欲しいんです。

 

 

他にも言い出したらキリがないくらい文句があるんだけど、阿部さん、菜々緒さん、津田さんが大好きな俳優さんたちなので、文句言いたくないよぉ。この3人が出演していて、その上、台湾やイランなどの方々も出演しているのに、勿体ないなぁと思いました。せめて脚本さえまとまっていれば、監督が悪くてももう少し面白くなったと思うんだけど、今回は本当に残念です。

 

私、まず映画を悪く書くことは無いんです。出来るだけ良いところを拾って拾って、面白いんだって書きたいんですよ。でもね、今回はダメでした。どうしても面白いところが見つからないんです。良いのは俳優さんたちだけ。

 

そうそう、不思議だったのが、無国籍児のための「夜光ハウス」。なんで外国籍っぽい子ばかりなのかしら。無国籍児なのだから、行政の施設に入れて日本人の子と一緒に育てるべきでしょ。わざわざ中東系だけとかで育てるからヘイトとかが起きるし、日本のルールに従わなくなったりするんじゃないの?日本で生まれたんだから、日本人としてしっかりとした教育するべきでしょ。

 

 

子供に罪はないのだから、日本人として育ててあげれば良いんです。そして大人になって自分のルーツを辿ったりするのは自由です。イスラム国に帰りたければ帰れば良いし、日本が良ければ日本人として生きて行けばよい。大人がワザと分けて育てたりするから問題になるのだと思いました。

 

ごめんなさい。今回は良い感想ではありませんが、お許しください。どうしても良いところが見つけられませんでした。阿部さんの映画だから、楽しみに観に行ったんだけどなぁ。まして恋人が菜々緒さんって、こんなに面白そうなキャスティングだったのに、内容と合わないし、脚本が酷いというのは問題でしたね。

 

 

私はこの映画、お薦め出来ません。ごめんなさい。詰め込み過ぎだし、キャストは合わないし、映画の構成も悪いと思いました。久々に酷い感想でごめんなさい。もし、気になったら観てみてください。

ぜひ、楽しんでと言えないところが悲しいです。カメ

 

 

「キャンドルスティック」