「フロントライン」
を観てきました。
ストーリーは、
2020年2月3日、乗客乗員3711名を乗せた豪華客船が横浜港に入港。香港で下船した乗客1名に新型コロナウイルスの感染が確認され、船内では100人以上が症状を訴えていた。災害医療専門の「DMAT」が急きょ出動。彼らは治療法不明のウイルスを相手に自らの命を危険にさらしながらも、乗客全員を下船させるまであきらめずに闘い続ける。
というお話です。
2020年2月、新型コロナウィルス感染者を乗せた豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に入港した。乗客乗員56か国3711名、その船内でコロナウィルスが感染し始めたのだ。香港で下船した乗客1人に新型コロナウイルスの感染が確認され拡大し、既に100人を超える乗客が症状を訴えていた。
出動要請を受けえたのは災害派遣医療チーム「DMAT」。地震や洪水などの災害対応のスペシャリストではあるが、未知のウィルスに対応できる経験や訓練はされていない医療チームだった。
対策本部で指揮を執るのはDMATを統括する結城英晴と厚労省の立松信貴。船内で対応に当たることになったのは結城とは旧知の医師・仙道行義と、愛する家族を残し、船に乗り込むことを決めたDMAT隊員・真田春人たち。
彼らはこれまでメディアでは一切報じられることのなかった最前線にいた人々であり、治療法不明の未知のウィルス相手に自らの命を危険に晒しながらも乗客全員を下船させるままで誰一人諦めずに戦い続けた。全世界が経験したパンデミックの最前線で起こった事実に基づく物語。あとは、映画を観てくださいね。
この映画の内容、現実にTVで見ていた事なので、見えないところでこんなに色々な事が起こっていたんだなと驚きました。コロナウィルスが日本に入ってきたころ、本当に恐ろしかったですよね。確かあの頃、ちょっと咳をしただけで白い目で見られて避けられたような思い出があります。
それくらい未知の病気で、かかったら直ぐに死ぬかもしれないと思っていたものです。確かに色々な方が突然に亡くなって驚きました。一番驚いたのは志村けんさんであっという間に亡くなってしまったような気がしました。そんな恐ろしいコロナウィルスの最初の大きな災害といったら、このダイヤモンド・プリンセス号の事件でした。
飛沫感染なのか空気感染なのかもわからず、PCR検査も結果が出るまで何日もかかるというような状態でした。映画の中でも、検査の結果が出ていないという状況の中、どう判断してよいのか迷う医療従事者の方々の姿も描かれており、本当に大変な現場だったんだろうなと想像が出来ました。
それにしてもDMATという医療ボランティア的組織が治療に当たったというのはおかしくないですか。それ国が雇ってやらせる案件ですよね。厚生労働省がそういう組織を持っているべきでしょ。命を懸けて治療に当たらなきゃいけないのに、ボランティアってなんですか?それはおかしいでしょ。
それこそ何倍もの給料を払うから治療をしてくれというべきですよね。お金じゃないというかもしれないけど、もし治療で感染して亡くなったら、家族には誰が保証をするんですか?ボランティアじゃ、自己責任とか言われて家族は路頭に迷うことになるかもしれない。厚生労働省の立松は誰かに行ってもらうしかないんですと言ったけど、何の保証も無く行かされる医者の気持ちにもなってあげて欲しい。本当に酷いと思いました。
コロナ患者を受け入れてくれる病院も見つけるのが大変そうでした。いや、だって、どの病院もコロナ患者なんて受け入れたくなかったでしょ。既に病人が入院しているところに、謎の感染病患者が入ってくるなんて、医療関係者はあり得ないと思っていたと思います。それでも人道的な見地から受け入れてくれたんでしょうね。
結城は統括本部で現場のDMATに指示を出している立場なのですが、患者のことだけじゃなくクルーや隊員の家族のことまで考えながら仕事をしているんです。周りからの誹謗中傷などを受けて苦しんでいる人がいないかどうかまで考えなくてはならず、この立場は苦しいだろうなぁと思いました。
同様に厚生労働省の立松も、結城に対してはコンプライアンス厳守と言いながらも、それでは対応出来ないことを理解して直ぐに対処していて、本庁からは色々と言われても自分のところで止めて、現場を動かしていくというのが本当に大変なんだろうなと感じました。
コンプライアンス厳守は当たり前だし、ルールがあるからそれに従って書類を書いてからとかあるんだけど、そんな事をしていたらいつまでも現場は動かずに、死体がゴロゴロしてしまいますよね。この映画の立松はその辺りの塩梅を上手くやっていたけど、出来ない役人って結構多くて使えないですよね。そんな人間に国家公務員になって欲しくないんだけど。お勉強だけ出来て頭の悪い奴って思っているよりも多いんですよ。
思うんだけど、行政って法律を厳守する反面、国民を生かす助けるために何でもするのが役目ですよね。最終的な責任だけは本庁の上司が取るから現場には出来ることをやれというのが上に立つ人間のいう事じゃないの?どうして責任を取るのがそんなに怖いのかな。今の立場にしがみつきたいの?人間として基本が間違ってるよ。この映画の中でも現場がそういう法厳守によってイラつく部分が結構描かれていました。
こんな非常事態になってもルールがどーの法律がどーのと言っている奴ってどうなんですかね。もちろん基本のルールは必要だけど人を助けるためならルールよりも行動でしょ。それこそ人道的なことなんです。法律は平常時には守ればよいけど、非常事態に関しては考えないとね。備考で必ず”非常時にはその都度対処すること。”と書き入れておくべきです。
結城役の小栗さん、立松役の松坂さん、仙道役の窪塚さん、真田役の池松さん、4人とも主役級の方々ですが、それぞれ素晴らしい演技で惹き込まれました。やっぱり上手いですねぇ。見ていて一緒に悩んじゃいましたもん。難しい判断を下した4人は結局正解を導き出していたんです。彼らだったから出来たということを、この映画でよく描いてくれていたと思います。
この映画、面白かったと書いてよいのか解りませんが、よく出来ていて楽しめました。私は超!超!お薦めしたいと思います。こういう世界的な事件が起こったことを映画にしてくださって、良かったと思います。マスゴミは信じていませんが、結局はニュースを観ることしか出来ないので、観て正しい判断が出来るようにならないといけませんね。本当に面白い映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「フロントライン」