「秋が来るとき」娘と孫の来訪を楽しみにしていた祖母に酷い言葉を投げかける娘。酷い娘だったなぁ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「秋が来るとき」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

80歳のミシェル。パリでの生活を終え、人生の秋から冬に変わる時期を自然豊かなブルゴーニュの田舎で一人暮らしをしている。秋の休暇を利用して訪れた娘と孫に彼女が振る舞ったキノコ料理を引き金に、それぞれの過去が浮き彫りになっていく。人生の最後を豊かに過ごすために、ミシェルはある秘密を守り抜く決意をする
というお話です。

 

 

80歳のミシェルはパリでの生活を終え、いまは自然豊かで静かなブルゴーニュの田舎でひとり暮らしている。家庭菜園で採れた野菜で料理やデザートを作り、森の中を親友マリー・クロードとおしゃべりしながら散歩する日々を送るミシェル。

 

マリー・クロードの息子ヴァンサンは罪を犯して刑務所に収監されていた。仕事が見つかれば早期に釈放されるが、またヴァンサンが罪を犯すのではないかとマリーは心配で仕方が無い。そんなマリーを励ましながら、ミシェルはヴァンサンの面会に行くマリーを送迎していた。

 

 

秋の休暇を利用して娘ヴァレリーと孫ルカが彼女のもとを訪れることに。ミシェルは張り切ってマリーと山へキノコ採りに行き料理を作って、娘と孫の来訪を楽しみにしていた。しかし二人に振る舞ったキノコ料理に毒キノコが混ざっていたらしく、娘が病院に担ぎ込まれることに。ミシェルに悪気は無かったが娘は酷く怒ってしまい、もしかして殺そうとしたのかとまで言い出して、直ぐにパリへ帰ってしまう。

 

その事件が引き金となり、それぞれの過去が浮き彫りになっていく。後ろめたい過去を抱えつつも、人生の最後を豊かに過ごすため、そして家族や友人たちのためにも、ミシェルはある秘密を守り抜く決意をする。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、何と言ったらよいのかしら。良い映画だったんだけど、見えていることを信じてよかったのか、実は仕組まれていたのか考えてしまいました。主人公のミシェルは、穏やかな素敵なお祖母ちゃんで、娘や孫が帰ってくるのを楽しみに待っているんです。でもヴァレリーはミシェルがその昔やっていた仕事が許せず、母親に嫌悪感を抱いているんです。

 

でも、その昔はシングルマザーが一人で子どもを育てていくのは凄く大変だったと思うんです。現代のようにどんな仕事も男女平等に出来るわけでは無かったですから。なので仕方なくミシェルは後ろめたい仕事をしながらヴァレリーを育てて、パリにマンションと、郊外の一軒家を手に入れたんだと思うんです。きっと何不自由なくヴァレリーは育ってきたと思いますよ。でも、母親の仕事は許さないと騒ぐんです。

 

 

ヴァレリーはパリのマンションを母親から貰い、郊外の家も名義を変えろと言ってきて、それ以外に生活が苦しいからお金を送ってくれというんです。酷いでしょ。驚きました。自分で働いて稼げよ。あんたの母親は必死で働いてあんたを育てたのに、何やってんだよって言ってやりたくなりました。こういう傲慢な娘に育てたのはミシェルだから自業自得ではあるんだけど、さすがに酷いなぁと思いましたよ。

 

そんな風にミシェルとヴァレリーの間には確執があったんです。なのでキノコ料理で食中毒になった時も”殺そうと思ったんじゃないの?”という言葉がヴァレリーから出てきたんです。ミシェルはそんな事考えていなかったと思いますよ。キノコだって、沢山収穫してきた中の1本が毒だっただけだと思うけどたまたまですよ。ミシェルはキノコを選別する時に図鑑を見ながら分けてましたから、微妙な違いは解っていなかったんだと思うんです。

 

 

キノコ事件からヴァレリーはミシェルの家に寄り憑かなくなり、電話にも出なくなります。ミシェルはルイが遊びに来るのを楽しみにしていたので、とても落ち込んでしまいます。このミシェルは本当に優しい人で、友達のマリーの息子ヴァンサンのことも心配して仕事を頼んであげたり、まるで自分の息子のように思って助けていくんです。でも自分のヴァレリーとは上手くいかないんですよねぇ。

 

そしてヴァレリーにある事件が起こるんです。ミシェルは驚き、直ぐにパリの娘のマンションに駆けつけます。ヴァレリーは夫と別れる話し合いをしていたようなんです。夫は仕事でドバイに行っており、ヴァレリーはついて行く気が無くて息子と二人でパリに残って生活をしていくつもりでした。そんな矢先、ヴァレリーにある事故が起こります。

 

 

ネタバレになるからあまり書けないけど、息子のルイが残され、父親がドバイに連れていこうとしますが、ルイはお祖母ちゃんの家に行くと言ってしばらくは田舎の家で学校に通う事になります。ヴァンサンとも仲良くなり、ブルゴーニュでの生活が始まります。ミシェルはとりあえず落ち着いたようでした。

 

ここで、ヴァレリーは何故ある事件に遭うことになったのか。ヴァレリーとミシェルに確執があったと書きましたが、まさかとは思うけど、ミシェルがヴァレリーを邪魔だと思ったとしたら、何かしたのかもなんて思ったりもしてしまうわけです。あんなに優しくて思慮深い人が、まさか自分の娘をと思うけど、考えられる疑惑がいくつか出てくるんです。

 

 

まさかミシェルがとは思っていますし、ある事件についての連絡があった時には凄く驚いていましたから、本当に知らなかったんだと思うんです。でももし、孫と逢えなくなったことを恨んでいたとしたら、こうなったらいいなぁなんてつぶやいていたかもしれない。母親と娘って良好な場合もあれば、極悪な関係になる場合もあるので私はちょっと疑いました。いや、疑っています。

 

これは観た人がそれぞれに考えることで、答えは人それぞれだと思います。ヒューマンドラマだと思えば感動的なお話となりますが、サスペンスとなってくると、じゃぁ誰が裏で操っていたのかなんて探っちゃったりするんです。うーん、面白かった。これは観る人によって、結末の考え方が変わってくると思います。私は2種類のラストを考えて、頭で想像しながら楽しみました。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。とっても良いヒューマンドラマなんだけど、観る人によってはサスペンス映画になると思います。出来たら深読みしてドキドキして欲しいかな。私はドキドキして楽しみました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「秋が来るとき」