【イタリア映画祭2025】「シシリアン・レターズ」マフィアの大ボス逮捕に全力を傾けるんだけど…。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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【イタリア映画祭2025】

 

「シシリアン・レターズ」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

2000年代初頭のシチリア。マフィアとの癒着で有罪判決を受けたシチリアの片田舎の市長カテッロは、6年の景気に服した後、出所して自宅に戻ってくる。そこで待っていたのは、愛想をつかした妻、妊娠中の娘、そして山のような訴状だった。

 

そんな折、イタリアの諜報機関から秘密裏に取引の提案を受ける。それは、さらなる罪の証拠を明るみに出さない代わりに、潜伏中のマフィアの大ボスであるマッテオを見つけ出すために協力しろというもの。カテッロはマッテオの父と懇意にしており、幼いマッテオの堅信式で代父を務めた間柄でもあったのだ。

 

人生の再起をかけて提案を受け入れたカテッロは、細かく折りたたんだ手紙をマッテオの隠れ家に届けてもらい、彼との「文通」を試みる。そしてついにカテッロはマッテオと直接会う約束を取り付ける。

 

一方で諜報機関の若手リカは、任務の本当の目的がマッテオを逮捕することでは無いと気づいてしまう。後は、映画を、観てくださいね。

 

 

 この映画、シチリア人なら誰でも知っているマフィアのボスのお話しを元に書かれたフィクションです。でももしかしたら、本当のこともあるかもしれません。だって、本当のことは本人しか知らないんですからと監督がおっしゃっていました。コメディで面白い映画でしたよ。

 

刑務所に入っていた元市長カテッロが出所して帰ってくるところから始まります。マフィアとつるんで目一杯悪いことをして刑務所に入ったので、家族からも呆れられていますが帰る所は自宅しかないので帰るんです。すると冷たい目の妻と、妊娠中の娘と娘の相手が待っていました。

 

 

娘の相手はカテッロを迎えに来ただらしない運転手。ガッカリしているカテッロの前には山ほどの訴状が積んであります。悪いことし放題しちゃっていたので、1つの罪を償ってもまだまだ訴えられることがあるんです。カテッロはせっかく家に戻ってきたのに、また裁判をして刑務所になるのかと落ち込みますが、そこへイタリアの諜報機関から裏取引を持ちかけられます。

 

マフィアのボスであるマッテオの逮捕に協力してくれたら、その山の訴状を何とかしてあげられるかもしれないなぁ~と言われるんです。カテッロはその昔、マッテオの父親と懇意にしていて、マッテオの堅信式に出た間柄なんです。なんたってその頃は、マッテオの父親とカテッロがこの街の悪いことを全てやっていたような状態だったのでしょう。悪悪だったんです。

 

 

で、もちろんその提案を受け入れて、マッテオに連絡を取るんです。手紙を書いて、マッテオの隠れ家に届けるようにと手配をするんです。なんか手紙が届くなら、警察なんて簡単に見つけられそうな気がするけど、何年も逃亡した有名なマフィアなんです。どーも笑っちゃうんだけど、大枠は実際にあった出来事なので本当にこんなことをやっていたんです。

 

何度かやり取りをして、カテッロはマッテオと直接会う約束をするんだけど…なんです。このマッテオさん、1993年から逃亡を続けて2023年に捕まったんですって。でね、2003年から2007年にかけて、この市長とメモ書きの手紙のやり取りをしていたという形跡が残っていて、メモも見つかっているんですって。それを題材に、この映画が作られたんです。

 

イタリアで噂になっているのが、こんなに長い間逃亡を続けられたのは、何か裏取引があってワザと逃がしていたんじゃないかってことなんです。そして年を取って、もうマフィアとして用済みになったから逮捕したんじゃないかという話がまことしやかにささやかれていて、その噂もこの映画の中に描かれています。

 

 

諜報機関の女性刑事が、上司にイジワルを言われて必死で捜査をしているんだけど、どーもスムーズにいかないのは何かあるんじゃないかと探ると、やっぱりってことが解ってくるんです。その辺が、コメディでありながらサスペンスもありで面白いんですよ。

 

この女性刑事がカテッロに対して凄くイジワルなんですよ。上司にイジワルされた分、そのままカテッロにやっていたのかもしれません。このカテッロの役をトニ・セルヴィッロさんが演じているので、いじわるされて可哀相で可哀想で、虐めないでよっ!と思ってしまいました。

 

この映画、日本公開するかなぁ。監督の前作である「シシリアン・ゴーストストーリー」は良い映画で日本公開されて話題になったと思うけど、今回はコメディなのでどうかしら。主役がトニ・セルヴィッロさんなので、もしかしたら公開するかもしれないですね。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。面白いです。トニさんが情けない元市長で、弱々しながらせっせと手紙を書いてる姿が笑っちゃうけど可哀想でした。こんなマフィアの大ボスがこんな風に潜伏していたかもしれないというのが面白いです。機会が合ったらぜひ、観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

【イタリア映画祭2025】