「異端者の家」神を信じるか信じないか。自分を神にしたい男が布教に来たシスターに与えた試練とは? | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「異端者の家」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)のシスター、パクストンとバーンズは、布教のため森の中の一軒家を訪れる。玄関に出てきた男性リードは妻も在宅だと話し、2人を家に招き入れる。シスターたちが布教を始めるとリードは持論を展開し不穏な空気になり、2人は帰ろうとするが玄関は閉ざされて外に出れない。スマホの電波も通じず、究極の選択を迫られる。

というお話です。

 

 

モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)のシスター・パクストンとシスター・バーンズは、布教のため森に囲まれた一軒家を訪れる。ドアベルを鳴らすと、出てきたのはリードという気さくな男性。妻が在宅中と聞いて安心した2人は家の中で話をすることに。外は豪雨となっていた。

早速説明を始めたところ、リードは「どの宗教も真実とは思えない」と持論を展開する。不穏な空気を感じた2人は密かに帰ろうとするが、玄関の鍵は閉ざされており、助けを呼ぼうにも携帯の電波は繋がらない。

教会から呼び戻されたと嘘をつく2人に、帰るには家の奥にある2つの扉のどちらかから出るしかないとリードは言う。"Belief(信じる)"と"Disbelief(信じない)"という信仰心を試す扉の先で、彼女たちに待ち受ける悪夢のような「真相」とは何か。何を信じたらよいのか、リードは魔術師のようなトリックを使い二人を翻弄していく。後は、映画を観てくださいね。


 

この映画、想像以上にグロい内容でした。ヒュー・グラントさんが悪役と聞いていたので、そんなに怖い事にはならないんじゃないかと軽く観に行ったのですが、これが思ったよりも心理的にグンッとくる内容で、やっぱり宗教を扱ってきているとこんな風に怖いことになるんだなとドキドキしました。

 

モルモン教徒の2人の女性が布教をするために、ネットで問い合わせをしてきた人の家を訪問して説明をするというところから始まります。よくいますよね、冊子を持って子供を連れてお話を聞いてくださいと言って訪ねてくる宗教関係者。子供を連れていれば同情して話を聞いて貰えるとでも思っているんだろうけど、私は子供が可哀想だから直ぐに連れて帰れと言っちゃいますけどね。

 

 

映画では、2人の若い女性が布教に行き、ある森の中の家を訪ねます。裏が崖になってる場所に建っていて、ちょっと豪華な家でした。豪雨になってしまい、その家を訪ねると初老の男性リードが出てきます。彼一人ですかと聞くと、妻がパイを焼いていると言い、家の中に通して貰います。男性だけの家には入れない規則らしく、妻がいるというので安心して入るんです。

 

そして恐怖の出来事が起こっていくのですが、うーん、モルモン教の布教に来た二人に、神を信じているかと尋ねるんです。二人はもちろん神を信じているというけど、リードが宗教論を話し始め、必死で論破しようと二人のシスターが頑張るんだけど、段々とリードの方が優勢になって行くんです。

 

ふと気が付くと、あれ、何かが違う気がするという事を感じ、直ぐに帰ろうとしますが玄関ドアは開きません。そしてパイを焼いていると言っていた彼の妻は出てきません。そしてキャンドルを見ると、そこには”ブルーベリーパイの香”を書いてあります。これは騙されたと思った二人は焦り始めます。

 

 

リードは玄関は開かないけど裏口は開くのでそちらから帰ったらいいよと言います。ま、これも罠なんですけどね。そして裏口に続く扉が2つ。「信じる」「信じない」と書かれたドアで、どちらに入るか決断するように言われます。彼女たちがモルモン教徒として神を心から信じているのか、それとも何となく救いを求めていて心からは神を信じていないのか、それを試しているんです。

 

こういう人間って確かにいますよね。人が信じているモノを否定して、論破することに幸せを感じ、弱って不安になったところを銜えこんで自分の信者(従属者)にして快感を得るという変態野郎です。自分に従属させて自分は神よりもすごい人間なんだと思っちゃったりしてるんですかね。気持ち悪いよね。

 

私もしつこく宗教を勧誘してくる人間に論破出来るように勉強はしていますが、別にそれは相手を倒すためでも何でもなく、ただあなたと同じ感覚を持っていないから信じないという事を伝えるだけなんですけど、勧誘者ってマニュアル通りの脳しか持っていないのでこちらのことを理解出来ずに同じことを何度もいうんですよねぇ。でも教祖ともなると、やはり相手の心理を突くことが上手いから騙されちゃう人も多いんでしょうね。

 

 

この映画のリードのような人なら、自分で宗教を作れるんじゃないかな。天才的な頭脳を持っているので、きっと誰もが彼に騙されて、大きな宗教を作れると思うなぁ。宗教は儲かると思うけど、リードはお金持ちみたいなので、宗教で儲けるよりも宗教に洗脳された人を洗脳しなおすことで快感を得ていたのかなと思いました。彼にとってはこれが趣味だったんでしょうね。

 

トリックを書いちゃうと面白くないのでその部分は書きませんが、捕まってしまった2人は何度も恐ろしい恐怖を体験させられ、段々と神の存在に不信感を抱き始めます。というか、若いので何となく経典を読み信者として生活をしてきたけど、SEXに興味を持ちアダルトビデオを観たりして、若者としての楽しみはしたいという気持ちを持っていたのだと思います。

 

 

そんな2人に神を信じるのは間違っているんじゃないの?と恐怖で追い詰めていくんです。心理的に上手い作戦だなと思いました。これは効果があるよね。神はいないかもって思い始めても無理はないと思いました。

 

そんな作戦で追い詰めてくるリードに対して、バーンズとパクストンは頑張ってたなぁ。そして1つだけ書いておこうと思ったんだけど、バーンズが腕にチップを入れているのですが、これは避妊インプラントです。日本ではまだ認可されていないんじゃないかな。これを入れることで避妊が出来ます。それを取り出して、リードはバーンズがアンドロイドだと言い始めて、ちょっと笑っちゃいました。うーん、面白い展開だね。

 

 

でもこの避妊インプラントを入れていることで”結婚するまで純潔を守る”というモルモン教の教えをバーンズは守る気が無い事が解ります。宗教ってそんなもんなんですよ。それなのに宗教戦争があったりしておかしいと思いませんか?イスラムのように豚肉は食べないとか言って、どーせどこかに入ってるっつーの。一夫多妻制とかの宗教もそれって自分の都合の良いように書き換えてるだけでしょ。本当に宗教のことを言い始めるとたちが悪いんです。

 

なので神様を信じるのは良い事だけど、宗教として集団でおかしなことをするのは気をつけようと私は思っています。今のところ私は宗教を信じてないけどね。神様は信じていますよ。私の中にも神様と悪魔はいますから。どちらも私の一部です。

 

最後に、この映画の日本サイトや宣伝などを見ると、「モルモン教」とは書いていません。日本だと宗教に関して書くと文句が出るかもと思ってだと思いますが、モルモン教としないと同じキリスト教でも経典が違うので全く解釈が違います。同じアブラハムの教えでもキリスト教とイスラム教に分かれたように、モルモン教は違うので、この映画の内容だとモルモン教としないと筋が通りません。観る人はそれを解って観て欲しいと思いました。

 

 

この映画、私は超!お薦めしたいと思います。これサイコスリライー映画ではあるけど、とても良く宗教というモノの本質を捉えていて面白いと思いました。あ、でも安心してください。何か宗教を信じていらっしゃる人でも、ちゃんと最後に救いがあるので大丈夫です。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「異端者の家」