「ロングレッグス」
を観てきました。
ストーリーは、
1990年代のオレゴン州。FBIの新人捜査官リー・ハーカーは、上司から未解決連続殺人事件の捜査を任される。10の事件に共通しているのは、父親が家族を殺害した末に自殺していること。そしてすべての犯行現場に、暗号を使って記された「ロングレッグス」という署名入りの手紙が残されていた。謎めいた手がかりをもとに、少しずつ事件の真相に近づいていくリーだったが
というお話です。
1994年、オレゴン州。FBI支局に勤める新人捜査官のリー・ハーカーは並外れた直感力を買われ、重大な未解決事件の担当に抜擢される。ごく平凡な家族の父親が妻子を殺害したのち、自ら命を絶つというような不可解な殺人事件が過去30年間に10回も発生していたのだ。
いずれの現場にも侵入者の痕跡はなく、“ロングレッグス”という署名付きの暗号文が残されていたのみ。“ロングレッグス”とは一体何者なのか。真相に迫ろうとするリーは暗号文を解読し、事件にある法則を見出すが、その正体も行方も依然としてつかめない。
リーの上司ウィリアムはあまりにもパーカーがこの事件に関して感が良すぎるので、もしかしたら事件に関わりがあるのではと思い警察の調書を調べると、1974年、彼女が9歳の誕生日前に不審者が彼女に近づき、危険を感じた母親ルースが警察に被害届をだしていたのだ。ウィリアムはルースが”ロングレックス”に会っているのではないかと思い、母親に聞いてみるようにという。
リーは家に帰り、母親ルースにロングレックスを知らないかと尋ねると、リーの子供の頃の道具箱を出して見せる。プラロイド写真が入っており、そこにロングレックスが映っていたのだった。その昔に自分が会っていた人物がロングレックスだと知ったリーは、すぐに指名手配をしロングレックスを拘束する。
これで事件が解決すると取り調べを始めるのだが、ロングレックスは何も話さず、既に次の事件は始まっていると伝えるだけ。誰がロングレックスの手助けをし、惨殺事件をさせているのか。衝撃的な事実が明らかになっていく。 後は、映画を観てくださいね。
この映画、悪魔崇拝を描いていて、キリスト教が主流のアメリカではウケるだろうなと思いました。このロングレックスは姿を現しましたが、中身は何だったのか解りませんよね。これ「ツインピークス」を観ていた方はピンと来たんじゃないかな。あのドラマでは、悪魔的思考のボブが色々な人々に乗り移って操っていくと言うことが描かれたけど、この映画も同じだと考えていいんじゃないかと思うんです。
ロングレックスは人間として現れたけど、その人間が死んだとしても中身のロングレックスは死なないんだと思うんです。誰かに乗り移り、また殺人を続けていくのかもしれない。もちろん誰か相棒を見つけては操っていくんだと思います。一度目を付けられてしまうと逃れられずに従うしかない。そして従う自分が正しいと思い込まされてしまう。それが悪魔なんだと思います。
実際に惨殺をした人物はいるけど、それをさせたのは誰なのかが重要になってきます。娘の誕生日に父親が妻と子供を殺して自分も自殺をするというのがこの事件の内容ですが、そうさせたのは誰なのか。そして、そんな行動をさせたのは何の力が働いていたのかが問題で、それが悪魔の力なんです。
その悪魔の力はロングレックスが作る人形に入っていて、それをプレゼントされることにより発動するようでした。ロングレックスは悪魔に仕えていて人形を作り、その人形を届ける人物がいて、届けられた家族が惨殺されることになる。何故か父親が操られて、家族全員を殺して自分も自殺をするという行動をとらされてしまうんです。
何故そんなことをと考えるけど、悪魔は神が祝福を与えている家族を壊し人間を壊していくことにより、神を苦しめたいと思っているからやるんです。そこに理由を求めても、神と悪魔の闘いに人間が使われているだけなのでどうしようもありません。悪魔に絡めとられないようにしようとしても、相当に強い意志がなければ難しいです。
ちょっとしたことで悪魔は人間と接点を作り、罪の意識に苛まれるように持っていき、悪魔の方へと取り込んでいくんです。罪を犯したら、悪魔に付け込まれる前に自分から悪かったと神に懺悔することで悪魔に取り込まれるのを回避出来るんじゃないかな。悪い事をしたら”ごめんなさい”と謝罪するという人間の基本が出来ていれば、そう簡単に悪魔に取り込まれないと思うけど、現代ではこの”ごめんなさい”を言える人が少ないのが問題だと思います。
悪魔の怖さを伝える内容だったと思います。俗にいうオカルト世界を描いていたと思いました。リーという人物は自分の勘の良さを使って、結局、自分の過去を掘り出してしまったということなのかな。千里眼持ちだという設定のようだったけど、私はロングレックスに上手く利用されて、誘導されていただけだと思うので、千里眼ではなくただ少し勘が良かったじゃないかな。
ロングレックスをニコラス・ケイジが演じていたんだけど、はっきり言って、全く解りませんでした。最初に写真で出てきたときは、あれ?女性?と思ったほどでした。とても中性的で、顔も変えてあるので判りませんよ。気持ち悪い感じでした。
アメリカではこの映画、良い作品だと評価されているようです。私もそんなに悪くはないと思いました。キリスト教的な思考だと、悪との闘いとなって面白いのかもしれません。私はキリスト教ではないので凄く面白いとは言えません。理解出来たとは言えませんが、怖さは解りました。もし、悪魔に目を付けられたら、絶対に逃げられないと思うと怖くなりました。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。少し難しいオカルト系映画になっていますが、神と悪魔の闘いと思えば、そんなに難しくありません。理由は無いんです。ツインピークスの悪魔ボブと類似点が多いので、そちらから読み解いてもよいんじゃないかな。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ロングレッグス」