「プレゼンス 存在」幽霊目線で描かれる家族の日常はシビアな映像でした。怖くありませんでした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「プレゼンス 存在」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

崩壊寸前の4人家族が、ある大きな屋敷に引っ越してくる。一家の娘クロエは家の中に何かが存在しているように感じていた。クロエは母親にも兄も好かれておらず、そんな彼女に“それ”は親近感を抱く。そして、“それ”はある目的を果たすために行動に出る。

というお話です。

 

 

崩壊寸前の4人家族が、ある大きな屋敷に引っ越してくる。その建物にはある”モノ”がずっと存在しており、時折人間に気付かれることもあったようだった。「それ」は、一家が引っ越してくる前からそこにいて、「それ」は人に見られたくない家族の秘密を目撃する。


「それ」はその家から離れられないようだ。そして一家の娘であるクロエに親近感を持ち始める。母親にも兄にも好かれていない10代の少女クロエは、寂しい毎日を送っていたのだ。「それ」は、彼女に何かを求めているのか、いや、必要としているのか。


家族と一緒に過ごしていくうちに、「その存在」はある目的を果たすために行動に出る。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、スティーブン・ソダーバーグが幽霊目線で描いた作品という触れ込みだったので観に行きました。言われて見れば、確かに幽霊がそこにいるなら幽霊目線なんだろうなぁという映像でした。

 

通常だと人物を中心にその周辺や状況を画角に入れ込んで、全体が見れるような映像にしてあると思うんだけど、幽霊目線なので、目的の人物を中心に見ているだけで、周りの状況はほとんど視野に入っていないんです。そして声がしたり音がすると、そちらを向くという感じかしら。なので、いつもとちょっと違う映像なんです。

 

 

「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」という映画があったと思うけど、それによく似ています。内容は全く違って、前の映画はファンタジーだったけど、これはホラーっぽくなっているかな。怖くないんですけどね。

 

ストーリーとしては、ある家族が大きな家に引っ越してきて住み始めるのですが、そこの娘が何か違和感を感じると言うんです。でも両親は彼女の話を聞かず、兄も無関心でした。両親はあまり上手く行ってないようでした。母親の方が出世してバリバリ働いていて夫の方が部下的な雰囲気に見えました。母親は才能のある息子にべったりで娘には無関心です。

 

 

娘は引き篭もりがちで家に居ることが多く「それ」の存在を感じていたようでした。でも何となく感じるだけで確証はありません。そんな娘は、友人が2人ほどドラッグ関係で亡くなったようで、両親にドラッグは気をつけてと言われていました。本人も以前にはやったことがあったようですが、もうドラッグはやらないと決めているようでした。

 

幽霊目線なので、こんな家族の状況を家の中で会話を聞いて知るんです。でもこの幽霊、まだ人間だったころの感覚を忘れておらず、娘が何か感じてこちらを見ていると、見えていないのに心配になってクローゼットの中に隠れたりするんです。そして家の中を移動するにもドアを通ったり、階段を上り下りしたり、生きていた頃と同じように行動しているんです。ふわふわと飛んで、床もドアも通り抜けそうだけど、そういう事はありません。

 

 

幽霊はこの家族の中で、娘が蔑ろにされていることが気になり、娘を心配するようになります。まぁ、娘の部屋となった場所のクローゼットに最初から隠れていたので、娘が気になるのは当たり前なんですけどね。色々と心配して、段々と助けるようになって行くんですよ。

 

この映画で気になったのは「それ」=幽霊に関しての情報が一切解らないということなんです。霊媒師らしき人に来てもらったりして、色々とやっていたけど、結局何もわからず、霊媒師は気を付けなさいというばかりで何も解決しないんです。その家に以前からいたというので、娘の亡くなった友人ではなさそうという事は解るんだけど、それなら何でそんなに娘を助けようとしてくれるのかというのが謎でした。娘に共感したからと説明には書いてあったけど。

 

 

そして両親が旅行に行っている時にある事件が起こり、「それ」が娘を助けてくれるのですが、もう少しいい助け方無かったの?助けたんだから文句言うなって言われるかもしれないけど、なんだか中途半端で、もう少し何とかならなかったのかと思ってしまいました。

 

なんか幽霊目線というのが目新しいというだけで、そんなに内容としては面白くはなかったと思います。これ幽霊の出自が解って、それなりに関係が解れば面白かったかもしれないけど、ただそこに居ただけで助けてくれたというのはなんかスッキリしません。せめてその幽霊が誰なのか、どうやって死んだのかくらいわかったら面白かったんじゃないかな。

 

 

私はこの映画、一応、お薦めしたいと思います。幽霊目線という新しい視点での映像化なのでそこら辺は面白く観れるとおもいます。ただ、ストーリーがふわふわしていていてスッキリするものではないので、そこら辺は解って観に行って欲しいかな。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「プレゼンス 存在」