「マッド・マウス ミッキーとミニー」
を観てきました。
ストーリーは、
アレックスはアルバイト先のゲームセンターで店長から残業を頼まれ夜遅くまで働くことに。店内で不気味な人影を目撃するが、旧友たちが彼女のために企画してくれた誕生日祝いのサプライズパーティだと知り安堵する。しかし怪しげな人物が彼女たちを襲い、次々と血祭りにあげていく。
というお話です。
21歳の誕生日を迎えるアレックスは、バイト先のゲームセンターで店長から残業を頼まれ、夜遅くまで働くことに。何人かの貸し切りで3時間の申し込みだからと言われ、仕方なくその時間まで適当なゲームをしながら待っていたが、一緒に残業の友人が消えて一人になってしまう。
一人きりの店内で不気味な人影を目撃した彼女は恐怖心を募らせるが、実は旧友たちによるアレックスの誕生日祝いのサプライズパーティーであったことを知り安堵する。食べ物飲み物を持ち込み、みんなで騒いで楽しんでいたが、一人また一人と人数が減っていく。
楽しい時間も束の間、彼女たちの前に謎の”ヤツ”が出現。古いミッキーマウスのマスクを被った大柄の奴が襲ってきたのだ。まるでアトラクションを楽しむかのようにデスゲームを開始し、次々と血祭りにあげていく。消えたと思ったらどこからともなく現れて惨殺していくのだ。そして…。後は、映画を観てくださいね。
うーん、この映画、何か描きたいことがあった訳では無く、ただ「ミッキーマウス」が殺人鬼となって惨殺していくという話を撮りたかっただけなんだろうと思うんです。なので内容が全くありません。何故現れたのかもわからず、目的も解らず、誰なのかも解らず、彼に対しての情報は最後まで全く無いままなんです。
一応、あれ?という場面はあるんです。アレックスに残業を頼んだ店長が自分の部屋に帰っていって、部屋に戻るとそこにはオタクっぽいグッズが並べて在り、そこに古いミッキーマウスのマスクとコナン・ザ・グレートの剣が飾ってあるんです。それを見て満足しながら古い映写機を動かして、ミッキーマウスのフィルム「蒸気船ウィリー」をスクリーンに映し出します。
その店長の部屋でおかしなことが起こり、店長が殺されて、そのミッキーマウスのマスクを被った誰かが惨殺をやり始めるんですけど、その店長が殺されている場面が無かったんですよ。殺されたんだろうなぁと思うんだけど、もしかしたら店長がミッキーの中の人になっているのかもしれないんです。ま、誰でもイイんだけど、最初の方にそんな場面がありました。
そんな店長の場面の後は、もう、ひたすら騒いで逃げて殺されるだけなので、感想もなにも無いのよねぇ。惨殺ホラー映画で笑ってくださいという作り方なので、思うところなんて何にもないのよ。ただ、殺人鬼をミッキーにしたかっただけなんですから。
ま、1点あげるとしたら、何故かミッキーが瞬間移動することかな。おいおいエスパーかよっていう感じなの。最初はフィルムの中から出てきて、実は実態が無いから瞬間移動が出来るのかしらと考えてみたんだけど、それなら反撃されても痛くもかゆくもないはずなので、やっぱり実態はあるのよね。それで瞬間移動となると、もー、超能力者しかないでしょ。
もう内容に関しては何も考えられていないので、うだうだ言っても仕方ないわね。この映画の一番の見どころを書いておこうかな。それはオープニングです。某SF超大作(もちろんディズニー)のオープニングにそっくりにしていて、うだうだとずーっとディズニーさんが僕たちの映画に取り合ってくれなかった。連絡しても既読スルーされちゃいました。という愚痴を聞かせてくるんです。おいおい、愚痴はイイよって言いたいんだけど、そのオープニングが延々と続くんです。
まぁね、ミッキーの版権がフリーになっても一応お断りを入れておかないとと思ったんだろうけど、全く相手にされなかったのは当たり前よねー。こんな映画なんだもん。大体、どうして可愛いアニメキャラクターに惨殺させたいのかな。あの黄色い熊の時もそうだけど、可愛いネズミちゃんのマスクにマッチョな人間の身体をくっつけて惨殺していくって、どれも一緒じゃん。もう少し、独創性って無いのかしら。
せっかくミッキーマウスが使えるのに、黄色い熊と同じことをさせても面白くないでしょ。例えば最初はミッキーが追われる方だけど反撃して惨殺するとか、敵が黄色い熊だとか、何かひねりを加えないと面白くないよ。ただ惨殺するだけなのは、最初の黄色い熊だけで十分でしょ。
それと、ホラー映画の作り方で重要な点を忘れてないですか?ホラー映画は反撃出来ないと面白くないのよ。殺人鬼にも弱点が無いと面白くない。どうしても無敵にしたいなら、あのホラーの名作「キャビン」のように神の力に近いモノが関わってないと解決つかないから。そして続編作るにも辻褄合わなくなるから。
私はこの映画、お薦め出来ません。ごめんなさい。だって、内容が無いんだもん。内容が無くて、辻褄が合わなくて、ただ人がむちゃくちゃに殺されていくだけの映画でもミッキーだから観たいと思う方のみに薦めてみてもよいかもしれません。でも、もう少し考えて欲しかった。いくらギャグだとしても残念です。気が向いたら観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「マッド・マウス ミッキーとミニー」