「大きな玉ねぎの下で」素敵な2時代のラブストーリーでした。スマホの無い時代の恋愛は大変だったな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「大きな玉ねぎの下で」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

夜はバー、昼はカフェとして営業する店「Double」で、夜と昼にそれぞれ働く丈流と美優。業務連絡用のノートだけでつながる2人。次第に趣味や悩みもつづるようになりひかれあっていく。互いの素性を知らないまま、日本武道館で初めて会う約束をする。一方、あるラジオ番組で文通相手と日本武道館で初めて会う約束をしたという30年前のエピソードが語られる。

というお話です。

 

 

同じ場所にいるのに会ったことがない2人。丈流(たける)と美優(みゆう)は、 夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いている。“夜の人”と“昼の人”を繋ぐのは、連絡用の<バイトノート>だけ。最初は業務連絡だけだったが、次第に趣味や悩みも綴るようになった。会ったことがないからこそ、素直になれた。


でも実は、2人は顔見知り。丈琉は大学4年で就活もまだしておらず、先のことに不安を持っている。美優は看護学生で修行中。患者さんとの関係に悩みながらも頑張っていた。そんな2人は現実では全くそりが合わず関係は最悪。お互いの素性を知らないまま、2人は好きなアーティストのコンサートが開催される”大きな玉ねぎの下(武道館)”で 初めて出会う約束をするが。



 

一方、あるラジオ番組では30年前の文通相手(ペンフレンド)との恋が語られていた。その頃は文通相手募集で知り合った2人が、顔は知らないけど、流行っていた爆風スランプのコンサートが武道館で開催されることになり、コンサート会場で好きな人と初めて会う約束をしたのだった。

2組は大きな玉ねぎの下で出会うことができるのか?令和と平成2つの恋が交錯し、やがて1つの奇跡が待ち受ける。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、ただのすれ違いラブストーリーじゃなくて、2つのラブストーリーがどちらも「大きな玉ねぎの下で」で歌われているように武道館で開かれるコンサートで待ち合わせをするんです。それが1985年にこの曲が歌われた時の2人と、2015年に歌われた時の2人という全く違う人なんだけど、どちらも手書きのメッセージ(手紙)で繋がっていて、30年という時間を隔てて細々と繋がっているというお話でした。

 

丈琉は大学4年で、もう就活も終わって無きゃいけないくらいなんだけど何故か就活をしていなくて、何とかなるだろうという安易な気持ちと、ガツガツ就活するのがカッコ悪いと思っているのか動いていないんです。

 

 

私が思うに、カッコ悪いと言っていたけど、母親の病気が悪いので気持ち的に就活なんてやってられなかったんじゃないかな。誰でもお母さんって大切でしょ。もう先が短いかもと言われてしまったら何も手に付かないんじゃないかと思うんです。私が彼の立場だったら、ずっと母のそばについていたいと思うけど、男の子だし、そうもいかなかったんじゃないかな。

 

そんな丈琉がバイトをしているバーは昼はスイーツカフェとして営業していて、店の備品とかは共有なのでその連絡をするために「連絡ノート」を置くことにしたんです。そうしないとトイレットペーパーなどを両方で発注しちゃったりがあるので、その危険を回避するためなんです。

 

 

そのノートで連絡をしている内に、会ったことは無いけどお互いにあるラジオ番組を聞いていて、そこでかかった”asmi”の「大きな玉ねぎの下で」を気に入っていて、趣味が一緒だと解るんです。話が盛り上がり、丈琉は武道館のコンサートが当たったら彼女を誘おうと思っていたんです。そして実はコッソリと昼のカフェを覗きに行くと、そこにはちょっと年上の美しい女性がいて、丈琉は大喜びとなるんだけど、実は、それは店主の方でノートを書いていたのは美優なんです。

 

この美優、実は丈琉と面識があり、あまり印象が良くないんです。彼女は看護学生で病院で研修中。ある日、飲み会の店で出会った2人は、そこで起こったちょっとした事件で意見の食い違いがあり印象が悪いんです。その後に丈琉の母親の病院で出会ってとなるんだけど、あまりにも話が出来すぎでどうなんだろうと思ってしまった。

 

 

そんな2人が聞いているラジオ番組で流れたお話が、その昔30年前のラブストーリーで、文通相手募集で知り合った男女が、実はややこしいことになっているんだけど入れ替わりなどがあり、ハッピーエンドで結婚して幸せになっているんだよっていうんです。イイは無しだなーなんて思っていた2人ですが、実は、その話は自分たちの近くで起こったことだとは知りません。

 

この映画では、その2つのラブストーリーが並行して描かれて、違う時間軸なんだけれど、ややこしい入れ違いなどですれ違ったりしながらも幸せになって行くすがたが描かれていました。どちらもよい話でした。私はそんな30年前の雰囲気も知っているので、ああー、そんな時代もあったよなぁと感動していました。確かに文通相手募集なんて雑誌の記事があったんですよ。

 

30年前は今みたいにスマホが無い時代です。連絡を取りたくてもメールなんてモノもないし、手紙で連絡するか、家の固定電話しか連絡の取りようがないんです。家に電話すると家の誰が出るか分からないしドキドキしたよなぁ。今では1人1台スマホを持っている時代だから考えられないですけどね。

 

 

そう思うと、文通で知り合うとかって今どきの出会い系アプリで知り合うのと同じなんだろうな。出会い系で写真はあっても加工されている写真だろうし会ってみるまでは解らないんですもんね。いつの時代も同じような事やっているんだな。

 

いやでも日本武道館で待ち合わせって、スマホが無かったら出会えないだろうなぁ。門は沢山あるし目印になるモノは少ないもんね。以前私は時計台の付近で待ち合わせしてた覚えがあるけど、今も時計台ってあるのかな。その昔、K-1の開催場所が武道館だったのよね。懐かしいなぁ。アンディ・フグとかアーネスト・ホーストとか。

 

話を戻して、過去バージョンの話は詳しく書いてしまうとネタバレになるので今回は書きません。現代パートよりも過去のパートの方が感動的です。過去パートで大樹を演じている窪塚愛琉さん、演技がお父さんそっくりだったなぁ。やだぁ!キングが戻ってきていると思っちゃった。どんどん上手くなりますねぇ。虎太郎を演じている藤原さんも今日子を演じている伊藤さんも良かったなぁ。この虎太郎と今日子ちゃんが過去のラブストーリーの2人です。可愛いですよ。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。ちょっとベタとは思うけど私は感動しました。この「大きな玉ねぎの下で」という曲も懐かしいしね。もう30年も前なんですね。そういえば、映画の中で「九段会館」の入り口で撮影していそうな映像があったけど、九段会館って解体したんじゃなかったっけ。あの扉は移築されたのかしら。懐かしかったな。ホントによい映画だったので、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「大きな玉ねぎの下で」