「アーサーズ・ウイスキー」ウイスキーを飲んだら若返っちゃった。脳はオバちゃんで身体は女子大生よ! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「アーサーズ・ウイスキー」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

発明家だった夫が他界し、彼の作業場を片付けていた妻ジョーンと親友リンダとスーザン。ウイスキーを見つけて飲んで眠ってしまった3人が目を覚ますと、なんと身体が若返っていた。若さを満喫するも、すでに若い精神を失っており、ありのままの自分でいることの大切さに気づく3人だったが。

というお話です。

 

 

イギリス郊外、嵐の夜。アマチュア発明家アーサーは画期的な発明を完成させた途端、落雷に見舞われ亡くなってしまう。彼の葬儀後、妻のジョーンは友人リンダとスーザンの手を借りて、アーサーの小屋を大掃除していると、ウイスキーのボトルを発見する。3人はリビングで、老いた体を嘆きながらウイスキーでアーサーに向けて献杯すると、そのまま寝入ってしまう。翌朝、目覚めた3人はお互いの顔を見て叫び、若返った自分の体を見て驚きと嬉しさを爆発させる。アーサーが発明したのは、若返りのウイスキーだった。

若返った3人はクラブで若さを満喫するが、ウイスキーの効果が6時間しか持たないと解る。ウイスキーは残り少なく、最後の一杯を飲み交わした3人はそれぞれ目的の場所へと向かう。リンダは、元夫カールの家を訪れ、新しいパートナーの前で彼に強引にキスをして、復讐を果たす。ジョーンは10代以来会っていない旧友カレンを探し始める。スーザンは、最近出会ったジェームズと時間を過ごすが、彼から息子がいることを告白される。それぞれやりたいことをしてウイスキーは飲み尽くす。さらに、リンダは体に異変を感じて病院に行くと、医師から厳しい告知を受ける。



 

もう夢を見ることができないと諦めかけていた3人だったが、ジョーンが最後のウィスキーを見つけ、3人はずっと夢見ていたラスベガスへの旅に出かける。ウイスキーで乾杯をしようとすると、リンダはウイスキーを拒み「若返った自分は本当の私じゃないみたい。ありのままの自分で、最後の旅を楽しむの」と、3人は、ありのままの自分で、ラスベガスの最初の夜を過ごした。

リンダは化粧室でドラァグクイーンに出会い、「ありのままの自分を受け入れる秘訣は?」と問うと、ドラァグクイーンは「そんなものはない。自分の道を歩くだけ」と応え、吹っ切れた表情でリンダは出て行く。ショーのチケットをもらった3人は、先ほどリンダが出会ったドラァグクイーンとゲストのボーイ・ジョージの舞台を観て、つい一緒になって歌っていた。特別な夜を過ごした3人だったが、翌朝、予期せぬ悲劇が起こる。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、ちょっと前に観ました。観た映画が多すぎて、感想が遅くなってしまっていてごめんなさい。とっても楽しい映画で、ありのままが一番だねっていうお話でした。確かにありのままでいるのが一番だと私も思うけど、若返りのウィスキーが手に入ったら、それなりに楽しみたいと思うよね。

 

ジョーンは趣味で発明をしていた夫アーサーが落雷により急死して、親友のリンダとスーザンに手伝ってもらい、アーサーが使っていた小屋を掃除し始めます。すると、ウィスキーが出てきて、こんなところにお酒があると言って、3人で飲み始めて寝てしまうんです。そして朝、目を覚ますと、3人が若返っているんです。

 

 

これ、日本でも一時流行りましたよね。若返るって話。で、もちろん若返ったんだから、若者が楽しむクラブとかに行って、散々飲んで踊ってとするんだけど、既に昔にやっていたことだし、今更若い男子に言い寄られても、どーせその内にどーでもいい”オッサン”になるんだから楽しいけど、そんなにトキめかないんですよ。これ、すっごい解るなぁ~と思っちゃいました。

 

若返ると身体は軽く動くようになるし節々が痛いとかも無くなるだろうし、調子は良くなるけど心は何年も生きてきたままでしょ。酸いも甘いも知ってしまっているので、バカな事で喜べなくなっているんですよ。歯が浮くような素敵な言葉を言われても、数年後に汗臭いオッサンになると思うと全くトキめかないんです。脳だけはお祖母ちゃんだから無理よね。

 

 

その年齢のギャップを痛感していくというお話でした。観ていて、「解るなぁ~!」と思っちゃった。どんなに見た目が若返っても経験値は凄い高い訳だから、チャラチャラしているバカな若者を相手にするのが馬鹿らしくなっちゃいますよね。見た目が若いから説教するのもおかしいし、かといって、一緒になってバカなことをするのは疲れるし、やっぱり見た目だけが若返っても何にもならないんだなぁという事が解りました。

 

そこで彼女たちいわく、ありのままの自分を受け入れるってことなんだと思うんです。今の時間を生きている自分自身を好きになって、今の自分を肯定して前に進んでいく。過去を振り返らないってことなのかなと思いましたい。だって、いつ死ぬか分からないでしょ。こんな若返りのウィスキーを発明して喜んだと思ったら落雷で死んでしまったアーサーのように、凄く先の事を考えても、昔のことを後悔しても始まらない。今生きている自分を楽しまなきゃ嘘でしょ。

 

 

そんな事を訴えている映画でした。年を取ったらその分だけ老化は進んでいるけど、脳は沢山の経験を積んでいるんだから若い頃よりも面白いことを知っているし、苦い思いも知っている。バカな事をしていた若い頃とは違って、無駄なことは省き自分に必要な事だけをピックアップするようになっている。それって素晴らしいことですよね。成長するって、こんなに素敵な事なんだと思いました。

 

時々、年を取っても何も知らない方がいらして、何も経験してこなかったんだなと飽きれるような方もいらっしゃるけど、まぁ、人それぞれだし、それがありのままの自分なんでしょ。それで納得するしかないですよね。でも、私は出来るだけ沢山の事を知りたいな。沢山の経験と情報で知識が多ければ多いほど、面白いことを見つけられる気がするんです。多ければ多いほど、何が面白いのか自分で選べるでしょ。いつも前向きって楽しいよね。

 

 

この映画に出てきた3人の女性もそれぞれ違いがあって、様々な人生を歩んできたんだけど、みんなそれなりに幸せを掴んでいたのだと思います。失敗も成功もあっただろうけど、3人とも幸せそうでしたもん。

 

そうそう、ボーイ・ジョージが出ていました。あのカルチャークラブのボーカルです。私、子供の頃にカルチャークラブのレコードジャケットを見て、カルチャーショックを受けましたもん。これはどう見ても女性だけど男って書いてある!って驚いたのでした。まだ子供だったし、その頃はジェンダーがどーとか無かったですからね。なので、これはもしかしたら私が聞いたり見たりしちゃいけないモノなのかもしれないなんて思ったりしてました。

 

この映画、元気が出る映画でした。年を取った今の自分でも十分に勝負が出来て誰にも負けないわっ!って思えて、嬉しくなりました。過去を悔やんでも仕方ないですもんね。今から先の事を考えなくちゃ。楽しいことをたくさん見つけなきゃね。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。ただ、若い人はあまり共感しないかもですね。ま、おばあちゃんの映画ですから。でも、どんな年齢の人でも、人はありのままの自分を受け入れて肯定していいんだと教えてくれる映画でした。若い頃の間違いなんてへっちゃらです。年を取ればいい思い出になるんですから。自分を好きになってくくださいという映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「アーサーズ・ウイスキー」