「トワイライト・ウォリアーズ
決戦!九龍城砦」
を観てきました。
ストーリーは、
1980年代。香港に密入国した青年チャンは、黒社会のルールを拒んで己の道を選んだために組織から目をつけられてしまう。追い詰められた彼は運命に導かれるように、黒社会に生きる者たちの野望が渦巻く九龍城砦に逃げ込み、そこで出会った3人の仲間たちと深い友情を育んでいく。しかし九龍城砦を巻き込む抗争は激化の一途をたどり、チャンたちはそれぞれの信念を胸に命をかけた戦いに身を投じる。
というお話です。
1980年代。香港へ密入国した陳洛軍(チャン・ロッグワン)は身分証を買う金を稼ぐため、黒社会の大ボスが開催した賭け試合に出場する。格闘の腕を見込まれ大ボスから自分の元に来いと誘いを受けるが、黒社会との繋がりを忌避し拒否。試合の報酬を貰って帰ろうとすると、その金で身分証を作ってやると言われそれならと頼む。
後日、身分証を受け取りに大ボスのもとに行くが、一目で偽造と分かる物であった。使える身分証は手に入らず、試合の報酬も返してもらえず、陳洛軍はアジトで大金を管理してる所から袋の一つを奪い、大ボスの手下たちに追われることになる。
大ボスの支配が届かない九龍城砦に運よく逃げ込んだが、そこで九龍城砦を支配下に置く龍捲風(ロンギュンフォン)やその右腕である信一を始めとした九龍城砦に暮らす人々と出会うことになる。龍捲風は陳が持ち込んだ荷物がドラッグだと知り、大ボスに返させて、ボロボロの陳を治療させ、九龍で仕事に就かせる。
九龍に馴染んだチャンだったがロンギュンフォンはここから出ていくようにとチャンに迫る。やっと密航して香港に来たのに何故と聞くが答えない。その内、九龍城砦の覇権を巡っての抗争が勃発し、チャンと仲間となった信一、十二少、四仔は、否応なく巻き込まれていく。後は、映画を観てくださいね。
ああ、やっと感想が書けます。この映画、公開直ぐに観に行ったのですが、実は仕事の帰りに観まして、あまりに疲れていて途中で寝てしまったんです。こんなに面白い映画なのにどうして!と思うんだけど、すんごく疲れていたんだと思います。で、本日、やっと2回目を観てきました。そして全体を理解しました。
うーん、カッコ良かった。マジで何なの~!っていうくらいカッコ良かった。特にロンギュンフォンが好きです。カッコいいオジ様の最先端だわっ!だって、普通の床屋のオッサンかと思ったら、すんごく強くてすんごくカッコ良くて病気持ちって、もう完璧でしょ。こんな人がいたら、みーんな付いていくわよ。
で、そのロンギュンフォンに付いているのが、信一(シンヤッ)、四仔(セイジャイ)なんです。そしてロンギュンフォンの義兄弟である虎兄貴(タイガー)に付いているのが十二少(サッブイー)なんです。この3人が、チャン・ロックワンと仲間となり、九龍城砦を狙ってくる大ボスと王九と戦うことになるんです。
このチャン・ロッグワン、実はこの九龍城砦に因縁があり、たまたま入り込んだんだけど偶然じゃなくて必然だったんだろうなという展開になっていきます。きっとロンギュンフォンはチャンの顔を見て気が付いていたんでしょうね。それにしても、本人が知らない情報を誰がどこで探してきたんだよ。1980年じゃ、まだ顔認証なんて無いはずだし、密航してきた男の素性なんてデータ化してないハズなんだけどなぁ。まぁ、いいや。
で、大ボスとその手下の王九が九龍城砦を手に入れるために、チャンの件で秋兄貴とロンギュンフォンを仲間割れさせるんです。義兄弟だから裏切らないと言っていたんだけど、昔の黒社会の抗争時の因縁があり、どうしても許せなかったんでしょうね。解らないでもないけど、自分たちがヤクザな商売をしてたんだから、人のせいにするのは良くないと思うけどね。
ロンギュンフォンと大ボスが戦うことになるんだけど、これが凄いのよ。オッサン同士の戦いだから、ゆっくりした感じになるかと思ったらとんでもない!若手なんかよりも強いんですから驚きました。サモ・ハン・キンポーさん、ちょっとお太りになられたけどアクション現役なんですね。カッコ良かったです。私、「燃えよデブゴン」を子供の頃に観て大笑いしていた覚えしかないけど、今回素敵でした。悪役なんですけどね。
チャン、シンヤッ、サッブイー、セイジャイが友情で結ばれて、一緒に戦うことになるんだけど、この4人の関係が良かったのよねぇ。男の友情って今どき…と思われるかもしれないけど、これ1980年代のお話で、友達のためなら命を投げ出しても惜しくないというほど強い絆で結ばれていたんです。
だけど、これくらい信頼出来る友達がいたら幸せだろうな。何があってもこの場所を守ると決めていて、どんなことをしても仲間を守るという信念のようなものが4人の関係に見えるんです。4人で協力して戦う場面は凄かった。
大ボスの手下でのちに大ボスになり変わるのが王九なんだけど、そいつが”気功”を使っていて不死身なんです。気功って不死身になるの??ねぇ、ただ、ヤー!とか言って人を吹き飛ばす技じゃなかったの?なんかね気功を発動すると身体の皮膚が鋼鉄より強くなるらしく、ナイフも通らないんです。切れないし、刺せないし、傷もつけられないの。あり得ないでしょ。
だから4人がかりで戦っても、全く歯が立たないのよ。で、まぁ、ある作戦で何とかするんだけど、その”気功”とやら調子良すぎませんか?完全に超能力でしょ。あまりにも強くて、笑っちゃうほどでした。頭だって刃物を跳ね返すんですよ。うーん、もちろん悪役だから、負けて貰わなきゃいけないんだけど、その作戦がまた凄かった。映画で観て、笑ってくださいね。
あの九龍城砦をスタジオで再現して、外観はCGだろうけど綺麗でした。九龍城砦を綺麗というのもなんだけど、この雑多な感じと妙にバランスがとれている所が良いんです。ゴースト・イン・ザ・シェルでもこの九龍城砦を舞台にしていて素敵ですよね。狭い迷路が連なっているけど大きな建物で、ここを行ったらどこに行くか分からないという雰囲気が良いんです。
もう取り壊されて30年になるんですかね。まぁ、あの建物ではいつ壊れるかという感じでしたから、取り壊されるのは仕方が無かったんだろうけど、でも1つの歴史ですから寂しい気持ちがしますね。何でもかんでも綺麗になれば良いとは思えませんが、人が危険になる建物は仕方が無いです。建築屋としては建物で人が死ぬことはあって欲しくないです。
この映画、私は超!超!お薦めしたいと思います。なんか、東京では応援上映があったとの噂を聞きました。うーん、応援上映に行きたかった。応援というか映画を観ながら一緒に戦いたかったな。あんなに凄い戦いだったんだから、一緒に戦ってあげたかったです。そんな風に思ってしまうほど面白い映画です。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」