「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」失踪した弟を探す兄よりも友人の方が怖いモノを見てたと思う | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

一緒にかくれんぼをして遊んでいた弟が失踪してしまったという過去を持つ兒玉敬太。現在は行方不明者を捜すボランティア活動に従事している。そんな彼のもとに、母親から古いビデオテープが送られてくる。そこには、日向がいなくなる瞬間が映されていた。

というお話です。

 

 

敬太は幼い頃、弟・日向が自分と出かけた山で失踪するという過去を持ち、今は失踪した人を探すボランティア活動を続けていた。今日も失踪した子供を探し当て、届けてから家に帰ってきたのだ。

 

すると敬太宛に荷物が届いていた。母親からの荷物だ。時々、亡くなった父親の遺品を母親が送り付けてくる。今回はその中に古いビデオテープが入っていた。それは日向がいなくなる瞬間を映したビデオテープだった。

 

霊感を持つ同居人の司はそのテープに禍々しい雰囲気を感じ、敬太に深入りしないよう助言するが、敬太はずっと自分についてまわる忌まわしい過去を暴こうと動き出す。ビデオは敬太が子供の頃に撮影したもので、目の前で日向は突然にいなくなったのだ。

 

 

そんな敬太を記事のネタの対象として追いかけていた新聞記者の美琴。子供を探して届けて何も言わずにいなくなるヒーローボランティアが敬太だと解り、取材しようとしていた。彼女も何かを感じる人間で”防犯ブザー”をいつも持っていないと不安になるという。何かにいつも付けられているような気がしているようだ。

 

敬太と霊感の強い司、そして記者の美琴という3人で、日向が居なくなった山へと向かう。日向の失踪以来、山の中の不思議な建物に行きつけたことが無い。しかし今回はビデオテープを観た後で、行きつけそうな気がしていた。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、怖いんだけどその怖さが直接伝わって来ないで、ちょっと考えるとゾッとするような感じなんです。主人公の敬太は、子供の頃に目の前にいた弟が失踪してしまい、脳の理解が追いつかずに今に至っているようなんです。なので今も、山などで失踪した人が出るとボランティアとして捜索に参加しているようなんです。

 

その敬太と一緒に住んでいる司は霊感が強く、敬太の周りに漂う不穏な空気を読んで、彼に助言をしたりしているようでした。ある日、母親から送られてきた荷物の中にビデオテープが入っており、それを見ると、子供の頃に敬太が撮影した弟が失踪する直前のビデオ映像でした。

 

 

敬太の両親は離婚しており、父親が亡くなったと連絡を受けて敬太が遺骨をひきとってはきたものの、墓も無く自宅に置きっぱなしです。母親は一人で生活していて、時々敬太に昔の父親の物などを送りつけてきます。家族は弟が失踪してからバラバラになってしまったようでした。

 

送られてきたビデオテープには禍々しい雰囲気が漂っており、その荷物もあまり良くない気配があるようで、司が怖がっていたんですが、実はその荷物を送った後に母親が自殺をしていたようで、それを司は感じていたようなんです。こんな感じで最初は大したことではないけど、後からゾッとするようなことがどんどん起き始めて重なっていくんです。

 

 

そんな2人の前に、失踪した子供を助ける名前を明かさないボランティアがいると聞き、取材を始めた記者・美琴が現れます。彼女の過去に何があったのかは判りませんが、何かに付きまとわれているようで、最初はストーカーだと思っていたのですが、司が彼女を見るなり、ストーカーじゃなくて違うモノが憑いているというんです。これも怖いでしょ。

 

そんな訳の分からない3人が一緒に敬太の弟が失踪した山の中の建物に行くんです。その建物には通常はたどり着くことが出来ず、何かの拍子で行くことが出来る。それが何なのかは判りません。ビデオテープを観て、母親の死もあったからなのか、つながるんです。

 

 

はっきりとした結末は描かれません。でも、観る人によって想像が出来る作品だと思います。私が思うに、弟は事故で亡くなったのは確かだけど、それを不思議な空間が閉じ込めて敬太に見せることをしなかったんじゃないかな。もしかしたら弟本人が見せたく無かったのかもしれない。

 

その後、寂しくて誰かを呼び続けていて、父親や母親、そして…。自分の傍にいてくれそうな人を呼んでいたような気がしました。それはただの事故死だったかもしれないけど、思いが強ければその力は継続し、人を呼びこんでしまうのかもしれない。だから化け物とか幽霊とかそういう架空のモノではなく、弟さんの意思によって空間が作られたのかもしれないと考えると、また恐ろしい方向に行ってしまうんです。

 

 

それこそ”貞子”と同じように、たった一人の思いが世界を変えていってしまう。となると、美琴に憑いている”何か”も彼女に近い誰かの思いなのかもしれない。司は長い年月、周りの人に憑いている全てのモノが見えてしまい、ずっとしんどかったんじゃないかな。だからもう疲れたということで、この結末なのかなとも思いました。

 

色々な考え方があるので間違っていたらごめんなさい。私はこんな風に想像しながら観ていたので、思っていたよりも楽しめた作品です。皆さんはどう思うのかな。もしよければ、皆さんが観て想像したラストを教えてくださったら嬉しいです。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。ホラー映画だけど、SFだったりファンタジーだったりと想像出来る内容なので、観た人が勝手に考えられる作品です。幽霊関係なのか、マルチバースなのか、ファンタジーなのか、それは自分で決めてよいと思います。ま、母親関係の映像はホラーでしたけどね。怖かった。(笑)邦画ホラー、ぜひ、観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」