「アット・ザ・ベンチ」面白いオムニバス映画でした。年末に笑ってほっこりする映画はいかがですか? | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「アット・ザ・ベンチ」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

川沿いの芝生にぽつんとたたずむ小さなベンチ。ある日の夕方、そのベンチには久々に再会した幼なじみの男女が座り、もどかしくも愛おしくて優しい言葉を交わす。その後もこの場所には、別れ話をするカップルとそこに割り込むおじさん、家出をしてホームレスになった姉と彼女を捜しに来た妹、ベンチの撤去を計画する役所の職員たちなど、さまざまな人たちがやって来る。

というお話です。

 

 

1話目 広瀬すず、仲野太賀

川沿いの芝生の真ん中に一つのベンチが佇んでいる。ある日の夕方、そのベンチには久しぶりに再会する幼馴染の男女が座っている。お互いに相手の近況を探りながら会話をし、自分の気持ちを伝えたいけど伝えられないというもどかしい会話が続いていく。そして…。

 

2話目 岸井ゆきの、岡山天音、荒川良々

ベンチに座るカップルが食事をしようとしている。男性は寿司を、女性はパンを手に持っている。そしてふいに女性が別れようかと言い出す。驚いた男性は”なんで??”と問いかけると、外のベンチで食事をしようとするときに寿司を買うし、バイカーでもないのにバイカーの恰好をしているしなどなど、色々な細かい文句を並べたてる。そういう小さな文句が一杯になり、入れ物からあふれ出したらしいのだ。そんな話をしていると、後ろに座っていたおじさんが話に割り込んでくる。そして…。

 

 

3話目 今田美桜 森七菜

東京へ行くといって家出をした姉と、そんな姉を探しにやってきた妹。姉は家出をし、何故かベンチのところでホームレスとして生活をしていた。連れ帰ろうとする妹にほっといてくれという姉だがきっと帰りたいのだろう。意地を張っているだけなのだとおもうのだが…。

 

4話目 草彅剛 吉岡里帆 神木隆之介

役所の職員らしき2人が会話をしている。そこにあるベンチを撤去しようと相談しているようだが会話がかみ合わない。段々と女性の方がイライラしてきているようだ。話が進んでいくと、2人は宇宙人の兄妹らしく、ベンチになってしまった父親を連れ帰ろうと考えているらしい。そんな演技をしている二人とそれを撮影する監督。役者の意見を聞きつつも監督は考えを曲げず、なんだか理解が進まないまま演技を続けていくのだが。

 

 

5話目(1話目の続き) 広瀬すず、仲野太賀

幼馴染の2人は今日もベンチに座っている。そして帰ろうかと立ち上がるが、夕日を見ながら両親が寂しかるかなと話す。どうも1話の後に2人は付き合うことになったらしい。そして…。

 

一つのベンチを舞台に、今日を生きる人々のちょっとした日常が描かれていく。後は、映画を観てくださいね。

この映画、早く観たかったのですが、私の近くでは先週末に公開されたんです。観れて良かった。本当に面白い映画でした。オムニバス形式の映画で5話ありました。1話目と5話目は続きもので、後はそれぞれのお話でした。



 

1話目と5話目は幼馴染の2人が再会して、実は二人ともお互いに好きなんだけどずっと言い出せず、相手の近況を探りながら告っても大丈夫かなと思いながら会話を進めていくというお話なんです。昔はお互いの家を行き来していてご飯をごちそうになったりしていたようですが、成長するにしたがってそういう子供の関係が大人になり、ちょっと疎遠になっていたようでした。

 

近くに住んでいるし同窓会などでは顔を合わせていたようで、会話は昔の幼馴染のままなのですが想いは大人になって友達から恋愛対象へと変化したのだと思います。で、好きだからと言いたいんだけど言えないというじれじれした感じが、また良かったと思いました。仲野くんと広瀬さんが上手くて、いい関係に見えました。大人なのに淡い恋心のように見えて、雰囲気が好きでした。


 

2話目が一番好きでした。岸井さん、天音さん、荒川さんの3人のお話で、その会話が面白いんですよ。付き合っている2人の彼女の方が別れよっかと切り出し、彼は別れたくなくて何でそんな事を言うのかと聞くと、小さな不満が積み重なって寿司桶からあふれ出したと言うんです。

 

はぁ??と思うでしょ。するとね、イカ握りはバイク乗りじゃないのにバイカーの恰好をしていることとか、エビ握りはTVのお笑い芸人に対してコイツ呼ばわりすることとか、聞いていて”解るなぁ~!!”と思うようなことばかりを彼女が言うんです。私も夫に対して一杯不満はあるんだけど、いちいち言っていたら面倒と思って言わないと桶に溜まっていくんですよねぇ。(笑)

 

 

そしてそんな2人に割り込むおじさん。荒川さんがいきなり割り込んできて彼女に同意するんですよ。そうだよね、嫌だよねぇとか言って、2人で彼を攻めるんです。もー、大笑いしちゃいました。荒川さん、マジでイイ味だしてました。好きです。

 

3話目は、家出した姉を追ってきた妹のお話で、好きな男を東京に追って行った姉を探していたら、ベンチでホームレスをしていたというんです。妹は驚いて、何してんの?男はどうしたの?などなど質問攻めにすると、姉は帰れ!と騒ぎ、ほっておいてくれ、自分はしあわせだと言い放つんです。いやいや、どう見ても幸せじゃないからと言って、話をしようとするんだけど会話にならず、色々とモノを投げ合って疲れたところで、やっと会話が始まるかなということでした。姉妹ってこんな感じなのかなと思いました。

 

 

4話目は、くるくると展開する内容で、途中でガラッと頭の切り替えをさせるお話でした。男女の役所の人が話しているのかと思ったら宇宙人の兄妹の話で、何を話しているのかと思って会話を真剣に聞こうと思ったら、今度は監督が出てきて、それはドラマの撮影らしいということが解ってくるんです。男女は役者で、こうした方が良いんじゃないかとか提案をするんだけど、監督はその話を聞き流して、自分の考えのままやらせようとするという感じでした。何を言いたいのかあんまり解りませんでしたが、突然の切り替えが面白くて、楽しめました。

 

どの話もそれなりに楽しくて、見ごたえがありました。基本は会話劇なので、その会話のテンポが楽しかったな。全話、脚本家が違うようで、それを奥山監督が撮ったという事のようでした。話の筋は全く違うのに、同じ監督が取ると、何となく色が似ているので、違和感なく全話観ることが出来ました。

 

 

私、オムニバス映画って好きなのですが、全話監督が違うと雰囲気が違ってくるので脳を切り換えて観るのが大変で、観終わると1本の普通の映画を観るよりも疲れるんです。でも1本観るのと同じ時間で何本かのお話を観れるので、疲れるけど楽しくて好きなんです。それに、色々な俳優さんが観れるのも良いですよね。

 

この作品は、どのストーリーも人気俳優さんが出演していて、演技も定評のある方々なので、凄く楽しめました。特に私の好きな荒川良々さんが出ている2話目が面白かったなぁ。あの会話劇を岸井さん天音さん荒川さんがやってくれたら、そりゃ、面白くなるわよね。まして寿司ネタたとえの文句合戦って最高です。

 

 

元々、公園があってそこに置いてあるベンチだったんだけど、何故か公園が無くなってベンチが一つ置いてあるという状況になっているんです。一つだけ放置された置いてけぼりのベンチかと思っていたら、その公園跡地に保育園が建設されるらしく、古くなった遊具などは取っ払ったのですが、ベンチは使えると思ったのか生き残って置かれていたというのが真相のようでした。ただ一つ、生き残ったベンチ。なんかイイですよね。

 

私は建築現場を回っている時、合間の時間を公園のベンチで休むことがあります。公園のベンチって色々な方が座っていて、子供を遊ばせている家族もいたりして、座って眺めていると和みます。建築現場は神経を使って見なければいけないので、合間の公園のベンチは私にはオアシスと言っていいかな。でも公園に子供目当てに写真を撮りに来たりする変な人がいると聞き、最近は恐ろしいこともあるんだなと思いました。その内、ベンチに座るにも許可がいるようになるかもしれません。怖いです。

 

 

この映画、私は超!超!お薦めしたいと思います。11月から公開していたらしいんだけど横浜は12月27日公開で、予告を観て凄く面白そうなので楽しみに待っていたんです。皆さんの地域も、少し遅れて公開するかもしれませんよ。凄く面白い映画なので、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「アット・ザ・ベンチ」