「はたらく細胞」
を観てきました。
ストーリーは、
人間の体内には37兆個もの細胞が存在し、人間の健康を守るため日夜はたらいている。高校生の漆崎日胡は、父の茂と2人暮らし。健康的な日胡の体内の細胞たちはいつも楽しくはたらいているが、不摂生な茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちが不満を訴えている。そんな中、彼らの体内への侵入を狙う病原体が動き始め、細胞たちの戦いが幕を開ける。
というお話です。
人間の体内の細胞、その数はなんと37兆個。酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球、そのほか無数の細胞たちが、あなたの健康と命を守るために日夜全力ではたらいているのだ。赤芽球として成長した細胞が赤血球となり、体内ではたらく白血球や血小板他の細胞たちに酸素を運んでいる。
新米の赤血球AE3803は酸素を運ぶ途中で迷子になり、化膿レンサ球菌に襲われたところを白血球U-1146に助けられる。赤芽球時代にも彼に助けられた記憶があり何となく思い出す。何故か1146によく出くわし、災難に巻き込まれることが多い。そんな彼らは漆崎日胡の身体の中にいるのだった。
高校生・漆崎日胡は、父親の茂と二人暮らし。まじめな性格で健康的な生活習慣の日胡の体内の細胞たちは、いつも楽しくはたらいている。一方、不規則不摂生にヒビを過ごす茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちがいつも文句を言っている。親子でも身体の中はえらい違いだった。仲良し親子のにぎやかな日常。
しかし、その体内への侵入を狙う病原体たちが動き始める。肺炎球菌や黄色ブドウ球菌など病原体たちが外から入り込んでくるのだが、その都度、細胞たちが活躍し病原体をくしゃみで追い出したり、体内で消滅させたりしているのだ。それ以外にも、アルコオール接種などをした場合には赤血球たちは肝細胞のいるクラブへ行き、解毒をして貰うのだ。
そんな日常の中、日胡の体内では細胞の変化がおとずれていた。細胞の分裂エラーにより遺伝子異常が生まれ、その影響が身体に出始める。漆崎親子の未来をかけた、細胞たちの「体内史上最大の戦い」が幕を開ける。後は映画を観てくださいね。
この映画、面白かったです。原作漫画を読んでいるので内容は解っているのですが、漫画だと人間パートがほとんど無いので面白いなと思いました。これ人間パートがあると、より現実的で自分の身体の中で起きていることなんだと認識出来るので、良かったと思います。
漆崎親子が凄く良い親子で、日胡ちゃんはとっても真面目で健康にも気を使っているのがよく解るのですが、父親の茂は本当にどこにでもいるオッサン。酒は飲むしタバコは吸うしで、好きなモノを好きなだけ食べて、健康管理なんて何もしていないんです。そんな茂の体内は、まるで今の日本のようなんです。酸素の供給も行き渡らず、細胞たちは働いても働いても楽にならないんです。
茂の身体の中の赤血球はアルコール摂取により酔っ払い、肝細胞さんのいるクラブ(肝臓)に行き、毒消し(酔い覚まし)をするんです。そんなのを映像で見せられると、ああー、自分の身体の中でも赤血球さんが肝臓で肝細胞さんに接待されているんだろうなぁなんて思って笑ってしまいました。何たって肝細胞さんが深キョンですよ。自分の身体の中に深キョンかぁ~なんて、少し嬉しい気持ちになりながらも、気をつけようという気持ちになったのは言うまでもありません。
でね、色々な外敵(インフルエンザ、花粉症など)が入ってきて、白血球さんを筆頭にキラーT細胞さんとかNK細胞さんが頑張って駆除してくれるんだけど、皆さんカッコ良くて強くて、キャスティングピッタリでしたね。NK細胞の仲さんがかっちょいい~!!もちろん佐藤さんや山本さんがカッコイイのは当たり前なのですが、皆さんピッタリで素敵でした。
その中でもダントツにカッコ良かったのがマクロファージさんの松本さん。白いロリコンっぽいドレスを纏い、優しい赤血球たちの先生をしていながらも、いざ戦いになると大型の鉈を振り回して敵をなぎ倒すんです。これはカッチョ良かったなぁ~。まるでロープレゲームを観ているようで、もっと戦って欲しかった。お姿をもっと拝見したかったです。ギャップが良いんだよなぁ。
まぁ、そんな展開で凄く笑えているんだけど、実は最後には悲劇が待っています。いつも戦いが勝利で終わるとは限らないんです。だから病院で治療をするし、薬を飲んだりするんですよ。そういうことがとても解りやすく描かれていて、身体を理解した上で治療をするか、家で寝るかなど考えていったらよいんだなと思いました。
自分の身体は自分で管理しなきゃと思いながらも不摂生をしてしまう毎日。だから健康診断に行ったりするのですが、どんなに健康に気をつけていても、それとは関係なく病気になることはあるんですよね。それも突然にそんな日が訪れることもあるんです。もう運としか言いようがないのですが、そんな時には直ぐに病院に行って、もし1件目で見つからなければ2件目に行くとか、とにかく我慢しない方が良いんだなと考えました。
つい、このくらいなら大丈夫とか、そのうち治るだろうとか思って、誤魔化してしまいがちですが、身体に不調が出たら、直ぐに行くべきですね。面倒だけど放置すると後からもっと面倒なことになるので、早めの対処が一番だと思いました。
これ精神的な部分でもそうだと思いますよ。現代では誰もがストレスを抱えていて、その分身体に付加がかかっているので辛いと思ったら、直ぐに神経内科に行った方が良いと思います。昔は精神科とかいうと怖い感じがしたけど、神経内科に行って相談するのは当たり前の時代です。
私のようにストレスを我慢して、ある朝起きたら顔の左側が麻痺していて、ストレス性のベル麻痺ですと診断されて後遺症が残ってしまう事もあるんです。そうならないように、心の負担も早めに取り除いた方が良いですよ。身体の不調はストレスからくることも多いので気をつけてください。
話を映画に戻して、そういえば日胡ちゃんが彼氏とデートに行ったりすると身体の中でアドレナリンが上昇してハイになります。その描き方が面白くて噴いてしまいました。いきなりDJKOOさんが出てきて細胞が踊りまくるという、何なんだっていうほど笑える場面でした。ヘルパーT細胞さんまで踊るんですよ。もー、染谷さん、ドクターXの神津役とは大違いで良かったわぁ。
そうそう1つだけちょっと嫌だったのが、茂が献血して、その血が日胡に輸血されるという場面があり、茂の中の赤血球が日胡の中に入っていくんですけど、これ映像化されるとキモいオッサンの血が可愛い女子高生に入っていくというビジュアルになって、もし自分が輸血されたら気持ち悪いなぁと思ってしまいました。輸血するくらいだから緊急性があり背に腹は代えられないけど、出来れば誰の血が輸血されるか知りたいなぁ。ちょっとキモかったです。
それにしても、この漫画をよく実写化したと思います。よく出来ていたもん。もちろん体内を擬人化しているのでマンガですけど、実際に体内で起きていることをそのまま描いているので笑っていられないんです。身体の中の細胞も戦っているけど、人間だって身体を治そうと治療をしたり色々するんです。日胡が病気の時、笑うと免疫力が高まると言って茂が一生懸命笑わせるのが印象的でした。素敵な親子だったなぁ。芦田さん、本当に演技が上手いです。
私はこの映画、超!超!お薦めしたいと思います。本当に面白かったし、身体の中のことを随分と理解出来たような気がします。今まで適当な事をしていた生活を、もう少し見直そうかななんて思ったほどでした。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「はたらく細胞」