「Back to Black エイミーのすべて」稀に見る完璧なジャズシンガーだったのに残念です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「Back to Black エイミーのすべて」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

10代のエイミーは別居中の父ミッチと母ジャニス、元ジャズ歌手の祖母シンシアら家族に見守られながら、歌手としてのキャリアをスタートさせる。デビューアルバムは成功したものの全米進出は果たせず、そんな時にパブで出会ったブレイクと恋に落ちる。ブレイクに捨てられ荒れた生活の中で作ったアルバアム「バック・トゥ・ブラック」は世界的ヒットを記録し、それを知ったブレイクはエイミーの元に戻るのだが…。

というお話です。

 

 

10代のエイミーは、別居中の父ミッチと母ジャニスや、若かりし頃ジャズ歌手だった祖母シンシアら家族に見守られ、歌手としてのキャリアをスタートする。父ミッチは優しくて歌が上手く、祖母シンシアは知的で美しくエイミーの憧れの人だった。

デビューアルバム『フランク』は成功したものの全米進出にはまだ早いと言われ目的を果たせず、悔しい気分で行ったパブでブレイクと出会うが、彼には付き合っている彼女がいた。しかしエイミーはどうしてもブレイクを忘れられず熱烈な恋に落ちる。上手く続くかと思われたがブレイクはすぐに元カノとよりを戻して二人は破局。

ショックからエイミーは酒やドラッグで問題を起こすようになる。心配したマネージャーはリハビリ施設での治療を勧めるが、エイミーは治療を拒否し、父ミッチも娘を匿ってしまう。

ブレイクとの失恋を歌った「バック・トゥ・ブラック」は世界的な大ヒットとなり、再会したエイミーとブレイクは誰にも内緒で結婚する。しかし再び関係が悪化したうえブレイクは暴行罪で逮捕されてしまう。

今やスーパースターのエイミーはパパラッチに24時間付きまとわれ、長年の摂食障害と依存症に苦しみ、心も体も蝕まれていく。そんな時、グラミー賞主要4部門を含む6部門にノミネートされるのだったが…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

エイミー・ワインハウスの自伝映画です。彼女が出てきた時は衝撃的でした。ジャズなんだけどジャズより聞きやすい、何か強いパワーを感じる歌で、あっと言う間に大人気となって、トップアーティストとして君臨していました。その生活も話題になって、いつもパパラッチが追いかけているという映像がよく出ていました。

 

出てきた時、まだ10代だったんですね。見た目が大人っぽかったので全く分かりませんでした。背が高くて派手なメイクで凄く痩せていたのが印象的でした。若い頃からお酒を飲んでいるような印象で、随分と飲んでいたんでしょうね。

 

歌手となって最初のころは良かったみたいだけど、ブレイクという男性と恋に落ちてからが酷くなったように見えました。ブレイクは心底悪い奴じゃないと思うけど、エイミーと一緒にいると歯止めが効かなくなるようでした。二人ともが前に出て行ってしまうタイプのようで、お酒でもドラッグでも、とことんいつまでもやってしまうように見えました。

 

このブレイク、エイミーと付き合いますが直ぐに元彼女とよりを戻してエイミーの元を去ってしまいます。ブレイクもそのまま一緒にいたら悪い方向に行くと解ったんだと思うんですよ。でも、別れた後にエイミーの歌がバカ売れしてトップスターになってしまい、ブレイクの友人がエイミーとよりを戻して借金しているドラッグ代を払ってくれと言い、ブレイクも調子に乗って、またエイミーと再会し付き合い始めて、今度は結婚をしてしまうんです。

 

 

うーん、絶対ダメってやつですよね。2人は性格も合うし、一緒にいて楽しいんだと思うけど、似た者同士だからこそ上手く行かないんだと思うんです。どちらかが一方を留めてあげるタイプでないと、どこまでも悪い方向へ行ってしまう二人なんです。結構、父親のミッチも面倒を見ていたので止められないのかなと思ったけど、2人とも大人ですから親は口を挟めなかったのかな。

 

観ていると、完全にエイミーがブレイクに惚れていて、ブレイクはちょっとお金目当てもあったのかな。エイミーはめちゃくちゃだけど、ブレイクには逆らえ無さそうで、彼がもししっかりしている男性だったなら、エイミーはもっと長生きが出来ていたんじゃないかなと思います。まぁ、しっかりしていたら好きになって無いだろうけどね。

 

それにしてもあっと言う間の人生で、本当に勿体なかったなと思います。まだ27歳だったんですよ。きっとこれから熟成した歌声にもなったかもしれないし、出会いもあっただろうし、違うジャンルの音楽もチャレンジ出来たかもしれない。うーん、アルコール依存症で亡くなるなんて悲しいですね。

 

 

この27歳で死ぬというのは3年くらい前からエイミー自身が意識していたらしくて、27クラブというカート・コバーンなど27歳で亡くなられた有名な方々を集めたクラブを気にしていたらしいんです。色々な方が27歳で亡くなっていて、薬物乱用やアルコール依存症、自動車事故など、暴力的な事で亡くなっているかたが多いようです。

 

そうそう、タトゥーを入れる場面が何度も出てくるのですが、全身の色々な場所に不思議な刺青をいれていたようですね。「パパっ子」なんていう文字も入れたりしていて、ちょっと驚きました。日本も刺青が有名だけど、あんなお子様のお絵描きのような刺青を沢山入れるなんて、不思議だなぁと思いました。どーせなら、登り龍とか弁天様とか入れればイイのにね。

 

エイミー役のマリサ・アベラさんは初めて観ました。エイミーによく似せていたと思いました。父親役のエディ・マーサンさんは「おみおくりの作法」が有名ですよね。祖母役のレスリー・マンヴィルさんは「ファントム・スレッド」の上司役が印象的でした。ブレイク役のジャック・オコンネルさんは「ベルファスト71」が印象的だったなぁ。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。この映画で、エイミー・ワインハウスの伝記がある程度、理解出来ると思いました。でも駆け足で描いていくので、エイミーの深い思いとか感情の描き方がちょっと浅いかなとも思えました。ブレイクの事だけじゃなくて家族の事でも色々と悩んでいたんじゃないかな。とにかく可哀想でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

「Back to Black エイミーのすべて」