「バーン・クルア 凶愛の家」
を観ました。Fan’s Voiceさんの独占最速オンライン試写会が当たり観せていただきました。(@fansvoicejp)
ストーリーは、
夫クウィンと7歳の娘インと3人で暮らす女性ニン。一家は経済的理由からマンションに引っ越し、住んでいた家を元医師ラトリーとその40歳の娘ヌッチに貸し出すことに。それを機に夫が奇妙な行動を取るようになり、毎朝午前4時に外出していること、そして彼にヌッチと同じデザインの三角形のタトゥーがあることを突き止める。
というお話です。
ニンとクウィンは7歳の娘インを持つ夫婦。ニンは経済的理由から、住んでいた家を元医者のラトリーとその40歳の娘ヌッチに貸し出し、家族で所有しているマンションに移り住むことを決めた。夫は最初反対していたのだが、ラトリーとヌッチが内覧に訪れ、彼女たちに会ってから突然に引っ越しするのに同意する。
ラトリー親子がニンとクウィンの家に引っ越し、ニンの家族はマンションに移り住んだ後、次第にクウィンが奇妙な行動をとり始める。クウィンの不気味な行動に気付いたニンは不安に感じるが、夫がなぜそのような行動をとるのか探り始める。
クウィンは、こっそりと毎朝午前4時に外出しているようで、ニンはその後を付けて、屋上で奇妙な祈りをしている姿を見つける。そしてクウィンにヌッチと同じデザインの三角形のタトゥーがあることを突き止める。
夫の奇妙な行動がエスカレートする中、ニンは娘インまでもがおかしなことを言いだし、邪悪な力に狙われているのではないかと思い始める。物置の中にはカラスの羽を使った呪物が吊るされ、ラトリー親子の貸した家の隣の友人は突然に消えてしまった。
実はラトリーとヌッチはカルト集団のメンバーであり、経歴も査証されていた。クウィンは彼女たちの力を借りてある目的を遂げようとその宗教に入ったのだった。しかし彼女たちはクウィンを利用して自分たちの目的を遂げようとしていたのだ。娘インも連れ去られニンは娘を守ろうと決意をする。後は、映画を観てくださいね。
今月末に公開のホラー映画です。タイのホラー映画って、珍しいんじゃないかな。この映画、実話に着想を得て作られたそうです。最初、タイの生活水準が良く解らずこの夫婦が普通の感じなのかなと思ったけど、最後にニンの実家の映像が出て、この夫婦はとても裕福だったんだろうなと思いました。クウィンが良い仕事に就いていたのだろうと思います。
クウィンとニンは結婚し7歳の娘イン暮らしています。とても幸せそうに見えますが、クウィンはどこか影があるような男性でした。ある日、ニン名義のマンションの借主が退居し、酷く部屋が荒らされていることが解ります。リフォームをして貸すか、簡単な修繕を行って自分たちが住み、今住んでいる家を誰かに貸すかという選択を強いられます。
今住んでいる家は夫名義なので夫は引っ越したくないと言いますが、マンションの家賃が入らないと経済的に苦しくなります。クウィンに家を貸す候補の元医者と会ってくれと言い、ニンは少し遅れて家に到着すると、既に貸主ラトリーは内覧しており、何故かクウィンは快く貸すことに同意をします。
あんなに嫌がっていたのに何故?と思うニンですが、誰かに借りて貰わないとどうしようもないので、喜んで引っ越しをすることにします。ここまでは、まぁ普通なのよ。そして引っ越してから前の家に荷物を取りに戻ったニンが、奇妙な体験をするんです。
ラトリー親子も変なんだけど、隣家に住むニンの友人がこっそりとニンにおかしな親子なんだよと言って、日々行われていることをニンに話すんです。明らかにおかしなことをしている新興宗教的な感じなのよね。窓の外にはカラスの羽を束ねた呪物が下がっているし、三角のおかしなマークもあるんです。
これはおかしいと感じたニンですが、新しいマンションでも夫のクウィンが奇妙な行動をするようになり、何が何だか分からなくなっていきます。そして貸したライリー親子がおかしいんじゃないかと思い、友人の警察官に協力を求め、ライリー親子の事を調べて貰います。そうするとライリーが元医者でもなく、身分証も偽装されていることが解ってくるんです。
こういうの怖いなぁと思いました。よく転勤などで住んでいた家を貸したりする方もいるでしょ。その家で宗教とかされていたら驚きますよね。だから貸すからにはちゃんと身元を調べてからだと思うのですが、それが偽装されていたりしたらどうしようもありませんよね。出て行って貰っても、家に何かされているんじゃないかと思ったら怖いと思いました。今どき呪いなんてと思うけど、気持ちいいもんじゃないですよね。
この映画、何でそうなったの?と思うような展開になると、映画の中で「実は…」となって、場面が過去に戻るんです。現在の出来事を描きながら、途中で過去に戻って、こんなことがあったので、現在はこうなっているんですよという丁寧な説明をしてくれるんです。なので内容はとても良く理解が出来るのですが、丁寧に説明してくれるがゆえに、え?それじゃこっちはどうして?とか、あっちはどうして?と疑問が湧いてきちゃうんです。
粗い作りだったら、まぁ、そんなこともあるよねってことで適当に納得しちゃうのですが、丁寧だからこそ疑問が出てきてしまうんです。それにしても、クウィンは簡単に信じちゃったんだなぁと思いました。普通なら一旦疑ってかかると思うけど、彼にとっては何よりも大切な事だったんだろうと思いました。その目的が達成されるなら何を失っても良いと思っちゃうほど大切だったんだなぁ。
そして娘のインですが、この子は人よりも感が鋭いというか、霊が見える体質だったようでした。この事件が起こる前から何か見えていたようだし、感じるモノがあったようです。母親なら気が付きそうだけど、気が付いても知らないふりをしていたのかな。最後に疑う事も無くある事を受け入れていたので、そんな大変な事を素直に受け入れるということは、何か感じていたんだろうなと思いました。
構成がちょっと珍しいホラーだったので楽しめました。事件が起こって時間が進んでは、過去に戻ってこんなことがありましたと説明してくれるということが何度も繰り返されるので、安心して観ていてください。ちゃんと説明をしてくれます。2時間ちょっとありますがずっと緊張して観ていられました。
私にはちょっと怖さが足りなかったかな。やはり日本ホラーに慣れていると怖さがハンパ無い内容を観てきているので、これくらいの呪術にはさほど恐怖は感じません。それに残酷な場面もそんなに無いので安心して見ていられます。あと、画面が暗くて少し見にくかったかな。もう少し明るいと何をしているのか分かりやすいので良かったと思いました。
タイ発のホラー、面白かったですよ。今まで観ていたホラーとは一味違い、怖さの感覚もちょっと違うので楽しめました。これからタイ映画もどんどん入ってくるのかな。「女神の継承」から盛り上がっていますよね。確かに不思議な怖さがあるし、不気味でもあるから日本やハリウッドの映画とは違いますよね。今後も楽しみです。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。怖いホラー映画だけど、スプラッター要素はほとんど無いし、謎は時間を戻して丁寧に描いてくれているので解りやすいです。誰が観ても理解出来る内容だと思いました。怖さはちょっと足りないけどね。でも私は気に入りました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「バーン・クルア 凶愛の家」