「ボルテスV レガシー」懐かしいアニメを実写化ですが説明不足で知る人が観ないと解らないと思います | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「ボルテスV レガシー」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

ボアザン星のプリンス・ザルドス率いる軍隊が地球を襲撃。地球軍はまったく歯が立たないなか、スティーブ、ビッグ・バート、リトル・ジョンのアームストロング3兄弟とマーク・ゴードン、ジェイミー・ロビンソンの5人は、秘密裏に製造されていた5機のマシンに乗り込んで出撃。5機は合体して巨大な人型ロボット「ボルテスV」となって立ち向かう。

というお話です。

 

 

地球は突然に攻撃を受ける。宇宙のはるか彼方からプリンス・ザルドス率いる“ボアザン帝国”の軍が攻めてきたのだ。これまでに見たこともない兵器の数々に、地球側の反撃は全く歯が立たない。その圧倒的な戦況にありながら、プリンス・ザルドスは勝利を確実なものとするため、強力で巨大な戦力である獣型ロボット“ビースト・ファイター”を繰り出した。

その頃、地球の前線基地・ビッグファルコンには、スティーヴ、ビッグ・バート、リトル・ジョンのアームストロング3兄弟とマーク・ゴードン、ジェイミー・ロビンソンの5人が集められていた。目的を告げられずに訓練に参加させられていた5人は、その時に初めてこれまでの訓練がボアザン星人と戦うためのものだったことを知る。



 

スティーヴたち5人は、3兄弟の母でもあるマリアンヌ博士らの指示のもと、密かに製造されていた5機のマシンに乗り込み出撃。クロウ・ブーメランやボンバー・ミサイルといったマシンの武器は、ボアザン星人の兵器を打ち破ることに成功する。

しかし、屈強なビースト・ファイターには歯が立たない。その時にビッグファルコンの司令官・スミス博士から合体するよう指令が下る。「レッツ・ボルトイン!」のかけ声で合体した5機のマシンは、巨大な人型ロボット“ボルテスV”となった。ボルテスVが持つ特殊な超電磁テクノロジーを活かした様々な武器、そして天空剣を握り、スティーヴたちは果敢にビースト・ファイターに挑んでいく。果たしてボルテス・チームの5人は、地球を守ることができるのか。(公式HPより)後は、映画を観てくださいね。

 

 

まさかフィリピンであの「ボルテスV」の実写版が作られるとは驚きました。ボルテスV、私はちっちゃい頃に家で見ていました。面白かったなぁ。でも内容が良く解るようになったのは再放送だったかな。それに悪役イケメンって、この頃から出てきたんじゃなかったかしら。

 

まずこの映画、元のボルテスVを知らない人が観ても、何だか解らないと思いました。説明が簡単すぎてこれは無理よね。なんでボアザン星から侵略されるのか、何故ボルテスVというロボットが作られていたのか、ビックファルコンと地球防衛軍の関係は、などなど、全く解らないまま最後まで行ってしまいます。まぁ、きっと知っている人しか観に来ないとは思うんだけどね。

 

 

説明をする前に、一番ムカついてどうしても言いたいことがあります。それはボアザン星のハイネル様が、ザルドスという名前でボアザン帝国の息子となっていたからです。あのね、ボルテスVはハイネル様が一番重要なの!ボアザンの王子で、イケメン吊り目の美少年だけど謀反人の子という汚名を晴らすために地球侵略に来たんです。何故王子なのに謀反人の子かというと、次期皇帝となるハズだった父親が”角が無い”ということで失脚して、その息子であるハイネルは謀反人の子となる訳です。

 

ボアザン星では角があるかないかで貴族になるか労働階級に落とされるかが決まります。もちろん血筋もありますが、良い血筋でも角が無ければ皇帝にはなれません。差別されて労働階級に落とされます。そんなベースがあるんです。

 

このアニメがフィリピンで人気になったのは、ボアザン星の状況がフィリピンに似ていたからじゃないかな。皇帝率いる軍に支配され、角が在る無いで差別されて酷い扱いを受けるんです。そんな民衆が地球との戦いをきっかけに、本星で決起して皇帝貴族階級を潰して自由を手にするというストーリーなんですよ。何となく似ているでしょ。

 

 

それともう一つが家族の絆の物語。ボルテスVを作った剛健太郎は、実はボアザン星の次期皇帝だったラ・ゴールで、ハイネルの父親です。なので剛3兄弟とハイネルは腹違いの兄弟になるんです。色々とごちゃごちゃありますが、親子、兄弟の愛が地球を救っていくというストーリーになっていて感動作なんです。ハイネル様が健一をかばって死ぬところで大泣きしたもん。うんうん。

 

とこの映画とまったく関係ない元々のアニメの話をしてしまいましたが、フィリピン版ボルテスVはハイネル様ではなく、垂れ目のかわいいザルドス様になっているので、親子兄弟なのかは分かりません。この後にハイネル様が出てくるかもしれないけど、ハイネル様とザルドスは同じデザインの衣装を着ていたわねぇ、あの衣装は宝塚を意識して、その昔のアニメキャラ設定の人が決めた衣装だったそうです。

 

でね、説明がほとんどないので解らないと思うけど、映画はそんなことは関係無くガンガン進みます。ボアザン星が攻めてきて各都市を壊していく場面があり、それを何とか止めないとということでボルテスVが出動します。アニメでは機械をガチャガチャする感じの操縦だったけど、今回の映画では音声認識なので、武器の名前を言えば自動的に使えるようになっていました。

 

 

そして雑魚を倒した後に、ボアザン星のロボット、ドクガガとバイザンガが出てきます。映画のほとんどの部分が、このロボットとボルテスVの戦いでした。メカ同士の戦いが随分と長く続くので、途中でちょっと眠くなったりしてしまいました。

 

97分の映画なので寝ている暇はないんだけど、あまりにも遅いのよ。バイクが走っても疾走感が無いし、馬が走ってもノロノロしているし、どーもスローペースでそれが笑ってしまうのよね。笑ってはいけないと思いながら、何度も噴き出してしまいました。

 

ザルドスはハイネル様感が無いし、ボルテスVに乗っているスティーブたちはヘルメットをかぶっているのでセリフを言うと目の前が曇るのよ。曇り止めやっとけよぉ~と思っちゃったりして、ずーっと笑って観ていました。

 

 

ロボットアニメを実写化するって、すごく大変だったと思うけど頑張っていたなぁとは思いました。でも、ごめん、やっぱり子供の頃から観ている私には、失敗じゃないの?って思っちゃった。やっぱり難しいですよロボットアニメは。特に巨大ロボットで合体しなきゃいけないから、設定的に難しいよね。

 

ロボット荷重を考えたらアスファルトの上とか歩けないからね。土の上も沈みます。沼歩いているようなもんでしょ。だから反重力装置的なモノも開発して荷重を軽くした設定にしないとあり得ないのよ。地球上で戦うなんて、自重プラス重力があるから他の星から来たロボットなんて、もしかしたら地球上に立っただけで潰れるかもしれません。

 

実写化だとそんな難しいことも考えて作らないといけないんだけど、今回はそんなものスッパリ切ってアニメそのままを実写化することを目標にしていたようなので、それはそれで好感は持てました。懐かしいという気持ちで観ることが出来ました。

 

(これが本当のハイネル様と剛健一です。)

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。但し、最初に書いたように、ある程度アニメ版ボルテスVを知らないと、内容が待ったく解らないと思います。ラスト(エンディング後)に出てきた人の意味も解らないでしょ。なので、アニメを観ていた方、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ボルテスV レガシー」