「あの人が消えた」人が消えるマンション。宅配便の丸子が見つけたそのマンションの謎とはなんなのか。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「あの人が消えた」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

配達員の青年・丸子は、「次々と人が消える」と噂されるいわくつきのマンションに毎日のように出入りするうちに、怪しげな住人の秘密を知ってしまう。小説家を目指す職場の先輩・荒川にも相談し、荒川の意見を仰ぎながら住人の正体を探ろうとする丸子だったが、いつしか2人は思いがけない大事件に巻き込まれていく。

というお話です。

 

 

「次々と人が消える」と噂されるいわくつきのマンションの担当になった配達員・丸子。毎日のようにマンションに出入りして荷物を届ける彼は、その住人のひとり・小宮が自身が愛読している「小説家になろう」のWEB小説作者ではないか? と察して、密かに憧れを抱いていく。

その一方で、挙動不審な住人の島崎の不思議な行動を見てしまう。ある日、小宮の部屋のドアを凄い勢いで開けようとしていたのだ。小宮のストーカー疑惑が持ち上がり、丸子は運送会社の先輩で小説家志望の荒川の協力を仰ぎ、他の住人たちに聞き込みを開始。

 

 

すると、怖い思いをしたらしく引っ越し先を探しているという沼田や詮索好きのおしゃべりな女性・長谷部から「島崎の部屋に血だらけの女がいた」「血痕が付いた服を着た女性の姿を見た」という証言を得る。とんでもない目撃情報を聞き、彼を危険人物と断定する丸子。

 

小宮を守りたい一心で部屋に単身侵入を試みるが、運悪く帰宅した島崎と鉢合わせてしまう!何とか誤魔化すのだが、島崎の部屋の中に盗聴装置らしきモノがあることを確認してしまう。

 

 

時を同じくして、世間を揺るがす大事件を追っていた警視庁がマンションに接近。201号室の巻坂の不思議な行動が気になり始める。一体、このマンションに何があるというのか。後は、映画を観てくださいね。

面白いミステリー映画でした。「小説家になろう」が協力しているからなのか解りませんが、ちょっとライトノベルっぽいストーリーだったような気がしました。とっても観やすい作品で、起承転結が一気に進んでしまうような、そんなスピード感のある映画で、楽しめました。

 

 

主人公の丸子はコロナ過で飲食店のバイトをクビになり、TVを見ていたらモノを届ける仕事がありがたがられていると聞いて、宅配便の配達の仕事に就くんです。確かにコロナ過は外にも出られず、Amazonや楽天でポチッとすることが増えました。あれからコロナ過が終わっても、ポチッとするのが習慣になってしまい、外に出ないでも生活が出来ることを覚えてしまいました。きっと、皆さんもそういう生活になっていると思います。

 

そんな生活なので、家に訪ねてくるのは宅配便の方くらいしかいなくなり、ご近所や人との関わりが薄くなっていますよね。なので、隣の部屋で誰かが監禁されていたり、殺されていても解らないかもしれません。そんな現代に、もしかしたらこんな事も起きるかもしれないなと思える内容でした。

 

 

「小説家になろう」に丸子の先輩である荒川が小説を投稿していて、それを丸子に読め読めってうるさいんです。丸子は仕方なく荒川の小説を読みますが、これが面白くないらしいんですよねぇ。で、もやもやしている時に目に留まった「スパイ転生モノ」の小説を読むんです。それが小宮さんの小説だったんです。

 

コミヤチヒロというカタカナのペンネームでしたが、宅配便の名前が小宮千尋だったので、もしかしてと丸子は思ったんです。で、部屋に行くと、部屋の奥のPCに「小説家になろう」のサイトが出ていて、これはきっと同一人物だと思ったのだと思います。そこからこのお話は急展開で進んでいきます。

 

 

ネタバレ出来ないから書けないけど、最初から凄いトリックが散りばめられていました。というか、映画を観終わってからそれに気が付くんですけどね。だって、観ている時はまさかそれが最後に繋がっているとは思わなくて、終わってみたら、あ、繋がってたんだねって解るんです。最初は意味が解らないけど、最後にトリックが明かされると、既に暗示されていたんだということに気が付くんです。

 

でも進んでいく途中で「いやぁ、あり得ないでしょ!」って噴き出すほどアホなストーリー展開がありました。ある事件で公安が動くんだけど、そこらの警察官に公安ですって名乗るんですよ。あり得ないでしょ。公安は名乗りませんからっ!(笑)それに一般人に公安がこういう事件でと説明することはありません。機密なんだからしゃべっちゃダメでしょ。

 

 

これはコメディだったかしらと思い始めたころ、それがトリックなのだと気が付きました。そうなんです、おかしいと感じることは全てトリックだと考えてよい作品だと思います。そこら辺がよく考えられていて面白いんです。いやぁ、真面目に話しているから、何でこんな展開なの???と思ったら、それもヒントだったんですね。うーん、面白かった。

 

そういえば染谷さんと菊池さん、夫婦共演してましたね。と言っても同じ場面は無いので、撮影場所では会わなかったかもしれませんが。実はこの二人、ストーリー上では絡んでいます。いや、絡んでいたと思わされているだけかもしれません。ん?いや、これもネタバレになる話でした。書けません。(笑)

 

 

そうそう301号室の長谷部さん、猫を飼っていて、その猫ちゃんが盗聴器を食べちゃって、具合が悪くなるシーンがありました。口に入るような大きさのモノをそこら辺に置いておいてはいけませんね。気をつけようと思いました。盗聴器をぶち壊してくれるなら良いけど、食べちゃったらあぶないもんね。

 

思い返すと次から次へと色々な事を思い出して、この映画がいかに面白かったかを感じさせてくれます。この映画、トリックを使ってあったり、暗示があったり、色々楽しい仕掛けをしてあるので、何度も思い出して笑えるんです。途中で笑っちゃったけど、実はヒューマンドラマで感動作なんですけどね。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。ホント、映画のライトノベルのようで観やすくて楽しくて、色々な仕掛けがしてあるので観た後も楽しめます。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「あの人が消えた」