「パリのちいさなオーケストラ」
を観てきました。
ストーリーは、
パリ近郊の音楽院でビオラを学ぶザイアは、パリ市内の名門音楽院に最終学年で編入を認められ指揮者を目指すように。しかし女性指揮者は世界でわずか6%。高級楽器を持つ名家の生徒たちに田舎者と見下され、指揮の練習の授業では指揮台に立っても真面目に演奏してもらえない。やがて彼女は世界的指揮者セルジュ・チェリビダッケに気に入られて指導を受けることになり、道がわずかにひらき始めるが。
というお話です。
アルジェリア系の一家に生まれたザイアはパリ近郊の音楽院でヴィオラを学び、妹のフェットゥマはチェロを学んでいた。高い技術が認められ、二人はパリ市内の名門音楽院に最終学年で編入が認められる。この機会に指揮者になりたいという気持ちを優先し、指揮者を目指したいという希望を出す。
パリ市内の音楽院は超高級楽器を持つ名家の裕福な生徒たちばかりで二人は浮いてしまう。その上、ザイアが指揮者を希望していることを告げると、クラスには指揮者を目指すエリートのランベールという生徒が在籍していた。ランベールの仲間たちに田舎者とやじられ、指揮の練習の授業では指揮台に立っても、真面目に演奏してもらえず、練習にならない。
ある日、特別授業に来た世界的指揮者・巨匠セルジュ・チェリビダッケに気に入られ、指導を受けることが出来るようになる。セルジュは時に厳しく、時に温かくザイアを導き対話を重ね、彼女の未来がわずかに開き始める。しかし女性指揮者は世界でわずか6%。どこへ行っても、女性が指揮者?といわれる世界で彼女は戦うことが出来るのか。後は、映画を観てくださいね。
この映画は実話を基に作られています。ザイア・ジアウニの自伝的映画として描かれました。彼女は、パリオリンピックの聖火ランナーを務め、閉会式で女性指揮者としてザイア・ジウアニ指揮、ディヴェルティメント・オーケストラによるフランス国歌“ラ・マルセイエーズが”演奏されました。そんな彼女の困難な道のりを感動的に描いています。
アルジェリア系の移民なのかな?ザイアと妹のフェットゥマはパリ近郊の色々な人種の人々が住む地域にある音楽院に通っています。その音楽院でも秀でていた二人は、最終学年でパリ市内の音楽院に編入することが認められます。あまり知らないのですが、音楽系の学校とかで優秀だと、より高い教育が受けられる学校に推薦して貰えるのかな?観ていたら、パリ市内の学校はレベルが高いようでした。
パリの音楽院の授業に出ると、みんな高級楽器を持っているんです。お金持ちの家の生徒ばかりなんですね。なので、ザイアとフェットゥマは、一応温かく迎え入れられるんだけど、ちょっと下に見られているようでした。
差別はダメと思うけど、でも、気持ちは解るんです。だって安い楽器で郊外からやってきて一緒に授業を受けるんでしょ。自分たちはトップで音楽院に入って勉強をしてきたという自信があるだろうから、最終学年なんかでちょこっと入ってきて何が出来るのかしらと思いますよ。
そんな状態から新学期が始まりますが、ザイアとフェットゥマの実力を知って認めてくれる生徒もいました。でも、ザイアのライバルとなる指揮者志望のランベールだけはザイアを認めませんでした。これも理解が出来るんです。低い地域からやってきて、女のくせに指揮者になろうなんて、なんて奴だと思いますよ。それくらい、音楽業界に根付いたジェンダー差別があるんです。
日本社会でもジェンダー差別は無くなりませんが、フランスも同じなんですね。いや、フランスというか音楽業界ですかね。日本は選択制夫婦別姓に反対する方が多いですが、選択制なんだから嫌なら同じ苗字にすればいいじゃないですか。女性が社会進出するようになっている今、決済時にサインや印鑑が必要な時に途中で苗字が変わると困るんです。今まで夫婦同姓で不具合が無かったのは女性が責任職に付かせて貰えなかったからです。凄いジェンダー差別なんだけど、それを理解していない方が多いんです。
まだまだジェンダー差別に無頓着な日本がこういう部分で見えてきます。音楽業界も同じで、指揮者は男性に決まっているという考えが脳にあるので、あからさまに女??みたいな態度になるんです。それがよく描かれていました。それにプラスして、アルジェリア系の移民だということもあるようでした。今は移民問題が大きくなっているので、日本も考えなくてはいけないと思いました。
別に、移民が全員悪いとは言いません。でも、日本のルールに従えない人は自国に変えるべきです。それに生活保護を受けるために日本に来ている外国人は強制送還すべきです。生活保護は日本人のために日本政府が税金を使ってやっている制度でしょ。なんで外国人に使うんですか?生活保護は日本国籍を持つ日本人だけに限定しなくちゃ。もし生活保護を受けたいなら日本国籍を取得すべきだし、日本に忠誠を誓う宣誓をすべきでしょ。どの国でもそうでしょ。
よく労働力が足りないからと言う方がいますが、それは仕事に見合った報酬が合わないから働く人がいないだけで、報酬を上げれば労働力は足りています。やっと最近それを言ってくださる人が出てきましたが、労働者は沢山いるんです。安く雇おうとするからいないだけです。それに外国人労働者は建設現場などに入るとほとんど1週間持ちません。本当に働く気がある人間は自国で働けているので、日本に来ているのは怠け者ばかりです。現場管理をしている人間は解ると思いますが、本当に酷いです。
話を移民から映画に戻しましょう。ザイアは巨匠に気に入られて指導を受けるようになりますが、段々と自信を無くしていきます。どうして良いのか解らなくなってしまうんです。音楽や芸術などの指導は気持ち的な部分が多いから難しいですよね。最終的には自分が開眼出来なければ上に行けませんから。そこで出来るか出来ないかで、成功するかしないかが分かれるでしょう。ザイアの悩んでいる姿は生みの苦しさのようで考えさせられました。
最後どうなるかは、既にパリオリンピックで指揮をしている彼女がいるので解りますよね。でも、ネタバレはしません。とても感動的な最後でした。これがフィクションなのか、ノンフィクションなのかは解りませんが、良い作品でした。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。私は良い映画だと感動しました。ストーリーとしては素直で完全なサクセスストーリーですが、最後が解っていてもハッピーになる作品は嬉しいです。しあわせな気持ちになります。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「パリのちいさなオーケストラ」