「アビゲイル」か弱い少女を誘拐し身代金を奪おうとする犯人を、吸血鬼が月に代わってお仕置きよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「アビゲイル」

 

を観ました。

 

ストーリーは、

面識のない6人の男女。指示役ランバートによって集められた彼らは、富豪の娘であるバレリーナの少女アビゲイルを誘拐する。計画は順調に進み、郊外の屋敷で少女をひと晩監視するだけで多額の報酬が手に入るはずだった。しかしその少女の正体は、恐ろしい吸血鬼だった。

というお話です。

 

 

大きな劇場のステージで一人の少女がバレエを踊っている。舞台にも客席にも人がおらず、彼女一人で練習をしているようだ。練習を終え迎えの車に乗ると屋敷へと戻ってきた。そんな少女を付け狙う人間がいる。

 

大富豪の娘アビゲイルを誘拐し、5000万ドルの身代金を手に入れるため集まった6人だった。リーダーのランバートは誘拐し24時間監視すればスムーズに金が手に入ると説明し、元陸軍衛生兵のジョーイ、元ニューヨーク市警刑事フランク、ハッカーのサミー、元海兵隊の狙撃手リックルズ、ギャングのピーター、運転手のディーンを雇ったのだった。

 

ハッカーのサミーがセキュリティを解除し、屋敷に入った彼らは難なくアビゲイルを誘拐することに成功する。車で移動し、郊外の大きな屋敷にアビゲイルを監禁し、24時間監視する間は屋敷でゆっくりと出来るハズだった。アビゲイルは2階の部屋で手錠を嵌められ身動きがほとんど出来ない状態で監禁されている。

 

 

しかし何かがおかしい。屋敷があまりにも豪華だし、アビゲイルは誰の娘なのかとフランクがランバートに聞くと、彼女はクリストフ・ラザールの娘だと言う。伝説的犯罪王ラザールの娘と聞き、フランクは仕事を下りて帰ろうとするが、既に誘拐してしまっているのにそれは出来ない。ランバートは監視をよろしくと言って出て行ってしまう。

 

不気味な夜は更けていき、ジョーイが屋敷を散策し大きな音を立てる。サミーが声をかけるが返事をしないので見に行くと、頭がコロンと落ちてしまう。何が起こったのか解らず動揺し、外に出ようとするがドアは固くロックされていた。他の窓なども頑丈な柵で閉じられてしまい、5人は監禁されてしまう。実はある理由からアビゲイルが彼らを集めたのだ。彼らは吸血鬼アビゲイルの餌としてこれから狩られる存在になるのだ。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、面白かったです。私は好きだったなぁ。ホラーだけどアクションスリラーになっていて、ちゃんと人間対吸血鬼になっているんです。なんたってアビゲイルは何百年も生きてきたので十字架もニンニクも効かないんですよ。でも怪獣ではないので殴られれば痛いし、人間でも十分に戦える相手なんです。なので、最初は残酷に首を落とすけど、次からは人間も負けていないので応戦するんです。

 

最初、大人しいお嬢様を誘拐した感じで、体調の管理をするジョーイはアビゲイルに優しく対応するんです。目隠しを取ってあげて、手錠は後手じゃなく前ですることにしてあげて、痛くないようにしてあげるんです。アビゲイルにしてみれば、騙しているだけなんですけどね。だって彼女は手錠だって鎖だって、引き千切る力を持っているんですから。

 

アビゲイルはクリストフ・ラザールという犯罪王と呼ばれる人間の娘だと明かされます。このラザール、本当に恐ろしい人物のようで、元警官のフランクが警官でいられなくなったのは彼とトラブったことが原因のようでした。でも本当に実在するのか明かされておらず謎なんです。

 

 

その話があり、そんな恐ろしい人物の娘を誘拐するなんて、誰が計画したんだと思ったら、実は本人だったというのが前半で解ります。ということは、もしかしてアビゲイルがラザールだったりするのかなとか、もしかしてこの誘拐犯の中に共犯者がいるのかなとか、色々と想像をしましたがストーリーは素直な作りになっていました。そんなに入り組んだことはしていませんでした。

 

後半はストレートに戦いに突入して、一人づつ殺られていきます。もちろん吸血鬼なので、噛みついて自分の眷属にしたりもあり、面白かったですよ。自分の眷属にすると乗り移って操れるようでした。私、吸血鬼というと「ポーの一族」が頭にあるので、操るとかってあまり想像が出来なかったのですが、アビゲイルはやってました。

 

 

屋敷にラザールとアビゲイル(父と娘)の絵画が飾ってあるのですが、雰囲気がメリーベルとポーツネル男爵みたいなんです。父娘で何百年も生きてきたんだろうと思わせる絵でした。そんな小道具がいくつもあって雰囲気が良いのに、そんなモノはどーでもイイんだよっていうくらい、激しくて恐ろしい乱闘が繰り広げられます。

 

もー、痛いっつーのというくらい、か弱そうな女の子を投げ飛ばしたり、撃ったり、刺したりするんです。流血も凄いし、投げ飛ばしたときは、変な方向に首も足も曲がってたと思うなぁ。アビゲイルも負けずに反撃するんだけど、大の男が少女に暴力を振るっている姿は何とも言い難い情景でした。もう少し力技じゃない戦い方は出来なかったのかなぁ。まぁ、相手は吸血鬼だから仕方ないんだけどね。

 

 

内容は書いた通り、それほど深い中身はありません。ホラーアクションスリラーで、ちょっとコメディも入っているかな。笑える部分もいくつかありました。吸血鬼というから、もう少し「アンダーワールド」っぽい雰囲気になるかと思ったんだけど、全く違いましたね。うーん、楽しかった。まんま吸血鬼を描いてくれるとドロドロして楽しいのよねぇ。

 

何百年も人間社会で暮らして組織を巨大化してきたクリストフ・ラザール、どんな事をしているのか本当はもっと知りたかったな。今回はアビゲイルが主人公だからパパの情報はほとんど出てこなかったのよね。娘をほったらかしにしてふらふらしてるから、娘がかまって貰おうとこんなゲームをしちゃうんだよ。もっと娘を大切にしてくださいよ。パパはちょっとだけ出てきます。

 

 

誘拐犯の方も問題ありの人物ばかりで面白かったですよ。あまり書いてしまうと面白くないから書かないけど、それなりに力を持った人たちが集まっていました。その能力を良い方に使っていれば良いけど、そうじゃないからこういう罠にハマるんだよ。でもボスのランバートは悪い奴だったなぁ。どっちつかずで嫌な奴でした。

 

久しぶりのヴァンパイア映画、面白かったなぁ。もっとヴァンパイア映画作って欲しいんだよね。但し、筋肉質なヴァンパイアはダメよ。イメージが崩れるから。細っていう人が貧血っぽい顔をしながら凄い力でねじ伏せるみたいな方がイイなぁ。それか、新時代の吸血鬼としてジェイソン・ステイサムみたいな人がヴァンパイアで元気いっぱい外を走っていて、棺桶で寝る時だけ細っこい人物に変身するとかも面白いかも。細い時にしか倒せないと面白いよね。あ~、想像が膨らむなぁ~。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。但し、スプラッター映画が大丈夫な人限定です。とにかく残酷で血が飛び散りますので、そういうので笑えるくらいの人でないと耐えられないかもしれません。何たって吸血鬼はあることをされると身体ごと爆発しますからね。まぁ、凄い凄惨な状況になります。なので、それだけ解って観てね。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「アビゲイル」