「花嫁はどこへ?」花嫁の取り違えから始まる可愛くて考えさせられるインド映画です。面白いですよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「花嫁はどこへ?」

 

を観ました。Fan’s Voiceさんの独占最速オンライン試写会が当たり観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

大安吉日のインド。2人の女性プールとジャヤは、それぞれの花婿の家へ向かう途中で、同じ満員列車に乗り合わせる。2人とも赤いベールで顔が隠れていたため知らぬ間に入れ替わり、そのまま別の嫁ぎ先に連れて行かれてしまった。予期せぬ旅を通して新しい生き方と可能性に気づいた2人は、自分自身の手で人生を切りひらいていく。

というお話です。

 

 

2001年、大安吉日のとあるインドの村。農夫のディーパクは新婦プールの村で結婚式を挙げたあと自分の村へプールを連れ帰る。満員電車に乗ると他の多くの新婚カップルと出会う事に。花嫁たちは皆、伝統に従い同じ色の花嫁衣裳を着て、顔全体をベールで覆っている。

ディーパクは居眠りをしていて夜中に目を覚ますと、自分たちが下りる駅に到着したことに気が付き、すぐ隣にいた花嫁の手を取り電車を降りてしまう。村に着いて花嫁のベールを取ると、そこには見たことも無い女性の顔が。



 

一方、隣にいたハズのディーパクを見失ったプールは不安で周りを探すが見つからない。仕方なくある駅で降りるがそこは見も知らぬ場所だった。その上、大切に育てられてきたプールはディーパクの名前以外、村の名前も州も何もわからず、自分の故郷村の名前を言っても誰も解らない。

途方に暮れたプールは仕方なく着いた駅で出会った少年に紹介して貰い、売店の店主マンジュのところで手伝いをしながら夫を待つことにする。


 

ディーパクはプールを必死で探しながらも、連れてきてしまった女性・プシュパの事もほおっておけず、彼女を連れて警察に行き、プールを探して貰う事とプシュパを探しているであろう夫を探して貰う事にする。しかしプシュパは何故か捜査に非協力的で夫を探そうとしていないようだ。警察も違和感を感じ彼女を調べ始める。バラバラになった新婚夫婦と謎の花嫁、一体何があるのか。後は、映画を観てくださいね。

 

この映画、良い映画でした。最後まで観ると、凄く幸せな気持ちになる映画で素晴らしかったです。話もよく出来ているし、構成も上手いと思いました。ドタバタ劇に見えるけど、しっかりと道筋が出来ていて、気持ちよく進んでいくんです。なので、あれは何だったの?というような場面はありませんでした。

 

 

花嫁の取り違えから始まりますが、これは間違えることもあるかもしれないなって思っちゃいました。結婚式は普通に見つめ合って好きになって、この人と結婚すると確認しますが、その後、凄い満員電車に乗るんです。大安吉日には沢山の結婚式が行われ、電車には沢山の新婚夫婦が乗っており、花嫁はみんな同じ衣装に同じベールなんです。ちょっと日本の感覚ではあり得ないんだけど、誰もが演技の良いモノにしているから同じになっちゃうんですよね。

 

なので寝起きで横に花嫁衣裳を着ている女性が居れば、連れて電車を降りちゃいますよ。顔を人前では確認出来ないでしょ。それに花嫁もベールで視界を遮られていて、ズボンと靴だけで判断するしかなく、花婿の衣装も似たり寄ったりなんです。インドの習慣なんだろうけど、これは無理だよなぁ~と思いました。

 

 

そんなコメディから始まりますが、ヒューマンドラマとしてしっかりと訴えることがあるんです。取り違えられたプールとジャヤ(プシュパと偽っています)は、それぞれ行くはずの無かった場所で数日間過ごさなければならなくなります。誰も助けてくれる人も無く、自分で考えて行動しなければならないんです。

 

インドでは、夫に使えて、いう通りにしておけば問題ないという考え方が浸透しており、自分の意思はほとんど無いので女性は行動力がほとんど無いんです。無いというか、自分で行動してはいけないと思い込まされているんです。なので、夫の名前を呼ぶのはタブーだったり、素顔を写真に撮られるのもダブー、一人でどこかに行くことも無く、夫の好きな食事以外は作らないという感じでした。

 

 

そんな常識を持った女性が、たった一人で取り残されて、特にプールはまだ若く、誰かの妻になるために育てられてきたような素直な子でした。そんな彼女を見たマンジュは少しづつ自分で考えることを教え、夫が迎えに来るまで守ってくれるんです。素敵な女性でした。インドでも珍しく自立した女性なんです。

 

ジャヤの方は、あまり書けませんがある理由で取り違えられても積極的に帰ろうとしないんです。詳しくは書けませんが、ジャヤはとても頭の良い女性で、本来、インドでなければ自立してバリバリと仕事をしていそうな女性でした。でも、インドの常識に縛られて自由には出来ない身の上でした。きっと、昔はこういう女性が多くいたのでしょう。

 

 

設定は2001年となっていたので、インドの情勢はこんな感じだったのでしょうね。現代なら既に24年も経っているので、随分と自由になったのかしら。それともイスラム教が強くなり、もっと束縛されるようになっているのかしら。情勢は解りませんが、こんな映画が出来るのだから、少しは良い方向に行っていてくれていたら嬉しいな。

 

それにしても、プールを演じていたニターンシー・ゴーエルさん、可愛かったなぁ。中学生くらいに見えて、すんごくかわいいんです。美少女って感じかしら。こんなかわいい子がいるから、イスラム教の男たちは子供と結婚とかして人権問題になるのかもしれません。なんでこの可愛い子を育てて待つことが出来ないのかなぁ。子供と結婚なんて変態ですよ。あ、ごめんなさい、このニターンシーさんはちゃんと大人ですよ。あまりにも可愛くてそう見えるだけです。

 

 

この映画、アーミル・カーンが制作を行っており、彼の元妻であるキラン・ラオが監督を務めています。離婚しても仲良く映画を作れるって良い関係ですよね。羨ましいです。企画内容が良かったからこれは2人で作りたいと意気投合したのかもしれませんね。素敵な関係です。アーミル・カーンと言えばインド映画のトップと言ってよいような方ですもんね。彼が推しなら面白いのは当たり前です。

 

本当に幸せになる映画でした。頑張ろうという気持ちにさせてくれます。それに恋愛、結婚も素敵かもって思える映画だと思いました。ディーパクとプールのカップルが本当に可愛いのよ。こんな夫婦なら幸せな家庭が作れそうだなと思えましたもん。

 

 

私はこの映画、超!超!お薦めしたいと思います。しあわせな気持ちにさせてくれる作品なので、ぜひ観て欲しい作品です。落ち込んでも、何かあっても、忘れさせてくれそうな気がしました。最近では一押しかしら。10月4日公開です。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「花嫁はどこへ?」