「ACIDE アシッド」気持ちの良い映画ではないけど未来に起こるかもしれない世界を描いています。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ACIDE アシッド」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

異常な猛暑に見舞われたフランスの上空に、不気味な雲が現れる。それは酸性雨を降らせる危険な雲で、人間や動物のみならず車や建造物までも溶かしてしまう恐ろしいものだった。地方都市に住むミシャルと元妻エリースは学校に預けていた娘セルマを救出。一家は安全な避難場所を求めるが群衆パニックと高濃度酸性雨のさらなる恐怖が待ち受けていた。

というお話です。

 

 

3月、フランス北部アラス近郊で発生した強烈な熱波の中、経済危機に見舞われストライキ中の工場で機動隊と衝突した従業員の一人ミシャルは逮捕されてしまい、法的監視下に置かれていた。ある日、娘のセルマはラテンアメリカの酸性雲の危険性を訴えるニュースを観て心配していますが、ミシャルは娘の話を聞かずに娘を送っていきます。ミシャルと元妻エリースは娘セルマを寄宿学校に入れていたんです。

 

そんな異常な猛暑に見舞われたフランスの上空に突如、不気味な雲が現れる。それは南米に壊滅的な被害をもたらした酸性雨を降らせる危険な雲だった。突然、雲が発生し広がり始め、ニュースでは危険を訴えているが、既に雲はそこまで迫ってきている。ミシャルは元妻エリースと娘の学校に車で向かうが、誰がも車で逃げ始めており学校の手前で車が動けなくなってしまう。

 

 

そのまま道路を進んでも間に合わないと判断したエリースは車を降りて走り、ミシャルは道を外れて草原を車で走り出す。学校の厩舎に野外授業で移動していたセルマを探し、何とかミシャル、エリース、セルマは一つの車で一緒に逃げ始める。

 

あらゆるものを溶かす強酸の雨は容赦なく大勢の人間の命を奪っていく。森も動物も全て溶かし、その雨は川に入り流れていく。家族は車を捨て歩いて避難所に逃げようとするが、沢山の群衆に巻き込まれ、バラバラになりそうになってしまう。ミシャルとセルマは二人で車を探し、その場から離れる。

 

最悪の状態になったフランス上空。ミシャルは逃げ場所を探し、北上していく。国境を越えベルギーに入ると、そこにも酸性雨が降り、仕方なく屋根のある家を訪ねて、何とか入れてもらえる。ほどんどの家は無人になっていたが、一人だけ残っていたのだ。しかしこの家も酸性雨で崩れかけ、時間は限られていた。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画先週観たのですが、うーん、救いが無い映画なので観た後に落ち込みました。自然災害の怖さを描いていて、今のままの状況で温暖化などを放置していたら、こんな恐ろしいことも起きていくと思いますよという警告なので、この作り方で良いとは思いますが、さすがにキツいなぁ。

 

酸性雨ってよく聞きますが、どんなモノなのかあまり理解が出来ていないんですよね。この映画のように人を溶かすほどの強酸にまでなるのかな。エイリアンの血が降ってくるようなもんですよね。恐ろしいです。そんな雨で死ぬくらいなら、先に死んだ方がよいかなと思いました。

 

 

ミシャルとエリースとセルマの家族は、家族と言いながらもバラバラでした。ミシャルは既に再婚しようと思っている女性がいて、エリースもミシャルの兄と付き合っているようで、それをミシャルは知っています。どーも結婚している時に既にエリースはミシャルの兄と不倫していたんじゃないかな。だからミシャルは怒っているようでした。

 

ミシャルは良い夫、父親ではなかったようで、そんな穴を埋めていたのが彼の兄だったようです。なのでセルマも叔父を頼りにしているようでした。もちろんミシャルは気分が悪いですが、自分が蒔いた種なので仕方ありません。そんな3人が一緒に逃げるのですが、あまりうまくいく訳がありません。

 

 

その上、セルマはまだ若いので真面目なんです。誰かを見捨てることが出来ず、この状況でも人を助けようとするので墓穴を掘ることになるし、とにかくこういう状況の中、良い人でいようということがどれだけ迷惑になるのかを描いていました。一歩間違えば屋根のある所に入れないので、自分は解けてしまうことになります。自分だけなら良いですが、家族も巻き添えになります。

 

そんなことが何度もあり、人間の醜い部分を沢山観ることになります。人を押しのけて前へ出なければ死ぬことになる。そんな状況下で人を助けに行くとか、誰かを前に行かせるとか、そんなことをしていたのでは、命はいくつあっても足りません。こういう時は、人を押しのけてでも生きたいという根性だけが頼りです。それほどの生きたいという気持ちが無いなら、早めに死んだ方が楽だと思いました。

 

 

人に迷惑をかけたくないと思ったり、誰かを助けたいと思うなら、自分が先に死ぬことが人を生かすことに繋がるんですけど、子供には目先の事しか解らないんですよね。映画を観ながら、このセルマに、あんたが先に死ねば他の何人かが生きられることになったんだよと言ってあげたくなりました。辛い判断ですが、そういう状況なんです。一瞬の判断が人を死に至らしめるんです。

 

キツい映画でした。酸性雨の問題は既に起こっていることなので、この酸性が温暖化などで強くなった場合にこうなりますよという警告なのだと思うけど、あまりにも観たくない状況でした。観るんじゃなかったなぁ~と思いましたもん。

 

 

地球温暖化の問題はどんどん大きくなってきています。何とかしたいけど、日本が頑張ったところで世界の数パーセントしか緩和出来ないんですよね。中国とアメリカが積極的に動かない限り、何も変わらない。まして移民がヨーロッパとアメリカを壊し続けているので、どんなに世界が動こうとしても動けない状況に陥っています。制御出来ていませんから。

 

日本もヨーロッパやアメリカと同じ状況に陥らないように、不法移民を本国へ返し、国の機能を正常に保たなければいけません。こんなに政治が混乱しているのに無理でしょ。正しいモノの見方が出来る人がトップに立ってくれないと、先が恐ろしいです。

 

 

そんな怖い未来が見える映画でした。私はこの映画、お薦めしたいと思います。但し、気持ちの良い映画ではありません。未来の世界の状況を描いていて、こうならないように今から考えようという映画ですが、あまりにも辛い内容でした。観て考えて欲しいけど、一方で辛いから観ない方がよいと言ってしまいそうです。でも、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ACIDE アシッド」