「侍タイムスリッパー」お侍さんが出てくるのに現代劇になってるところが面白かったです。良作です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「侍タイムスリッパー」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

幕末の京都。会津藩士の高坂新左衛門は家老から長州藩士を討つよう密命を受けるが、標的の男と刃を交えた瞬間、落雷によって気を失ってしまう。目を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所だった。新左衛門は行く先々で騒動を起こしながら、心優しい人たちに助けられ、やがて時代劇の斬られ役として生きていくことを決意する。

というお話です。

 

 

時は幕末、京の夜。
会津藩士高坂新左衛門は暗闇に身を潜めていた。「長州藩士を討て」と家老じきじきの密命である。屋敷から出てきた男の前に躍り出て名前を聞き名乗って目的の相手であることを確認し、一触即発で刀を交えた刹那、落雷が響いた。


高坂が眼を覚ますと街並みが広がっていた。しかし自分の知っている街とはどこか違う。そう、そこは現代の時代劇撮影所だったのだ。新左衛門は行く先々で騒ぎを起こしながら、守ろうとした江戸幕府がとうの昔に滅んだと知り愕然となる。

 


 

絶望し、一度は死を覚悟したものの心優しい人々に助けられ、少しずつ元気を取り戻していく。やがて「我が身を立てられるのはこれのみ」と刀を握り締め、新左衛門は磨き上げた剣の腕だけを頼りに「斬られ役」として生きていくため撮影所の門を叩くのであった。

 

殺陣の指南をしている剣会へ行き道場へ入門させてもらう。真剣では無く竹光を振ることになり、その重さに違和感を感じていたが真摯に練習をして良い「斬られ役」となっていく。そんな高坂をある人物が見つけ、映画の相手役として出てみないかというオファーが届く。その人物とは…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

いままで在りそうで無かった時代劇だと思いました。「信長協奏曲」では高校生が過去にタイムスリップしてしまう話でしたが、今回は反対に幕末から現代に侍が来てしまうお話で、とても面白かったです。

 

幕末の戊辰戦争の少し前の出来事じゃないのかな。だって2人で長州藩士を討ちに行っていたんだから、まだそんなに大事になっていない時だと思うのよね。もし戊辰戦争時やその後だったら会津の酷い状況を知っていながら現代に飛ばされたことになるから、悔しくて自殺しちゃってたかもしれません。でも、会津の酷い状況を知らずに現代に来て結果だけを知ったので、死にたいとも思ったけど、生きることを選択出来たのだと思いました。

 

 

上手い具合に時代劇撮影所に飛ばされて、最初はどうなったのか解らずにふらふらするんです。でも、自分のいるハズの場所じゃないっていうことに気が付いて慌てるんですよねぇ。そりゃそうでしょ。うんうん、なんか高坂は「お侍さん」という自分の中身を決して捨てようとはせず、現代に馴染み始めても心はお侍さんだったのが、私はとても好きでした。彼こそが時代劇を纏っているように見えて良かったんです。

 

時代劇、ずっと減り続けていましたもんね。でも、ここ最近、映画では時代劇もちらほら出てきているのかな。それにWOWOWで「磯部礒兵衛物語」という時代劇らしからぬ時代劇をやっていて好きなんです。こういう時代劇コメディとかをやってくれると時代劇が苦手な私も馴染めて、時代劇も面白いかもと観始めるなんてこともあると思います。

 

 

話を戻して、高坂はとても真面目なお侍さんなので殺陣の練習も真剣に行って、頭角を現していきます。やっぱり本物の刀を振っていた人がやったら上手いんでしょうね。と思わせるように演じていた山口さん、凄く上手い方なのだと思います。申し訳ありませんが、私、山口さんのお顔は何となく観たことがありましたが、お名前まで存じ上げなくて、恥ずかしながら今回初めて認識させていただきました。大河ドラマにも出演されているのに何で覚えてなかったんだろう。

 

高坂は過去に戻れないことが解り、現代で生きて行くことを考え始め、お寺にお世話になりながら仕事を始めて頑張っていきます。考えてみれば、幕末の武士が現代に来たら、真面目に働くんだろうなぁ。だって、自分の藩の事が一番で楽しいことなんて知らなかっただろうから、サボることもせず、質素な食事で精いっぱい働いてくれるよね。

 

 

もー、外国からの移民なんて受け入れずに、過去の日本から死ぬはずの人たちをタイムマシンで連れてこられたら、日本は復活するだろうになぁ。あ、でもよい待遇にしてあげなきゃ失礼よね。だって武士ですもん。適当に扱ったら”処す”って言われて斬られちゃうかもしれません。それは困るので良い待遇で頑張っていただきたいですね。(笑)

 

それにしても…、あ、最後の方の話はネタバレになるので書きませんね。後半は感動的なお話になりまして、時代劇といいながら本当の幕末のような雰囲気になるところがありました。とても良かったです。会津と長州の遺恨は120年経っても消えていないと言われるように、酷い戦争だったと言いますから、高坂が戊辰戦争を知らないとしても、やはり色々な思いはあるのだろうと思いました。

 

 

そういえば川崎チネチッタで観たのですが、デラックス版となっていたんですけど、元々を知らないので何がデラックスだったのか解りませんでした。何がデラックスだったのか、ご存じの方がいらっしゃいましたら教えて欲しいです。

 

山口さん、とてもカッコ良かったですよ。やはり時代劇に多く出ていらっしゃるようで、コメディ部分では大笑いさせていただきましたが、真剣な場面ではシブいお侍さん、素敵でした。今までも色々なドラマや舞台、映画に出演されているみたいだけど、もっと映画やドラマで観たいなぁ。コメディ時代劇にも出て欲しいなぁ。

 

時代劇なのにSF、ヒューマンドラマ、恋愛と全部混ぜ込んであり本当に楽しめる映画でした。また、少し空いてきたら観に行こうかなと思っています。チネチッタでの初日に行ったからなのか、とっても混んでいて大変だったので、今度はサービスデーに行こうと思います。今、チネチッタは有料で1作観ると、いつでも1300円で観れるクーポンが貰えるのでとってもお得ですよ。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。時代劇が身近な存在になってきたような気がする作品でした。またこういう楽しい時代劇が観たいなぁ。今「磯部礒兵衛物語」にハマっているので、あれくらいムチャな時代劇でもイイなぁ。でも高坂のように武士の心を持った人が出てくれると気持ちがピッとして楽しめそうな気がしました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「侍タイムスリッパー」